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一宮9条の会第10回総会-名大大河内教授が講演

2013年12月12日 | Weblog
 「憲法9条を守る一宮市民の会」は、20004年11月に弁護士や医師、宗教家、会社経営者、元教員、主婦など35人が呼びかけ人となって発足し、これまで、講演会や尾張一宮駅前でのビラ配り、署名活動を行い、隔月で会報を発行しています。



 また、2年に1度は、一宮尾張北部5市2町が共同で講演会を企画しています。


 さて、12月1日(日)一宮市ファッションデザインセンター研修室で第10回総会が開かれました。


 総会は、最初に鍵谷弁護士から開会の挨拶があり、続いて、「集団的自衛権か、平和か―集団的自衛権と内閣法制局―」と題して名古屋大学法学部の大河内美紀教授の講演がありました。



 詳細なレジュメと資料が準備され、憲法問題の現状についてお話をいただきました。
その概要をご紹介します。


  ・憲法9条と自衛隊についての解釈の対立は、学界などの通説では「違憲」であり、政府解釈では
  「合憲」である。


  ・集団的自衛権・国際的軍事活動参加については、学界の通説と政府解釈も「違憲」の立場をとって
   きた。


  ・しかし、自民党改憲案は、国防軍や集団的自衛権を明確化し、緊急事態条項の新設もあって、
   いままでの「解釈改憲」では処理しきれない課題となった。


  ・そこで、政府解釈の変更を狙った。それは、集団的自衛権の容認であり、武器使用・武力行使を
   伴う国際的平和活動の容認である。


  ・そのため第96条「改正」案がでた。
   これは退潮したが、集団的自衛権に関する政府の解釈変更が準備された。


  ・それは、「安全保障の再構築に関する懇談会」の再開で、その報告によって政府の解釈を変更し、
   集団的自衛権の行使を可能とするために、国家安全保障基本法を制定する道である。


  ・すでに、法的問題で内閣を補佐する内閣法制局長官の交代も行われている。


  ・このような改憲への足取りの過程で、裁判所への訴訟形式には壁があり、また、司法の姿勢に
   憲法判断回避の傾向がある現状からも、憲法解釈の変更で集団的自衛権を容認する政府の方向
   を阻止しうる主体は、主権者一人ひとりの力である。



 講演後、会場からは「内閣法制局の役割」や「安倍内閣が無理やり9条を変えようとすることが分かった」などの感想が出されました。


 続いて総会行事へ移り、事務局から次のような活動報告がなされました。


  ・4回の連続憲法講座 

  ・実行委員会で取り組んだ本名大教授の講演と合唱

  ・夏の市民平和百花展
 
  ・駅前の署名ビラ配布(月1回)

  ・会報の隔月発行
 
  ・カンパのお礼と会計報告
 
  ・浅野・浅井・千秋・萩原・尾西、各地域の9条の会の取り組みの紹介


 また、会員自身が身近な所に9条の会員を増やす努力、近県にある戦争遺跡を見学する企画の実現、戦争の悲惨さを学ぶ機会をつくってほしいなどの意見も寄せられました。



 最後に秘密保護法に反対する集まりへ参加の呼びかけもありました。