がじゅまるの樹の下で。

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沖縄の建築と文化を守った男、仲座久雄展

2021年03月07日 | ・琉球史散策/神話・近代

 

中城村・護佐丸歴史資料図書館で開催中の
「仲座久雄」展に行ってきました!

仲座久雄(1904~1962)は
戦前・戦後を通して沖縄の建築や文化財の保護に尽力した
中城村出身の人です。

建築界では知らない人はいない!
っていうくらいの有名人。

 

でも建築だけではなく彼の業績は様々で、
この展示会では幅広く紹介されています。

 

大きく分けるとこの3つ。

 

① 戦後の沖縄建築(設計)

② 花ブロック

③ 文化財

 


唯一の写真OKな「キカクヤーの模型」

 

特に知られているのが「キカクヤー」(規格住宅)


パーツごとに加工され、
現場で組み立てれば家になるという
プレハブ式の簡易住宅。

戦後、家を失い収容所でテント暮らしをしていた
多くの人に無償提供され
戦後復興の大きな役割を果たしました。

 

他にもいろいろな公的施設や教会などの設計をしており、
年配の方なら覚えのある建物もあるかもしれません。
(残念ながらそれらの建物は、今はほぼ残っていません)

 

 

 

そして花ブロック!(好き!)

沖縄といえば花ブロック!

もともと穴の開いた装飾性のあるブロックは
世界各地にあるのだそう。

おそらく米軍とのやり取りの中で
そのようなものを見聞きしていたのかもしれない仲座は
いわゆる「花ブロック」を考案・普及させました。

今でも沖縄の至る所で見かける花ブロックは
100種類ほどもあると言われています。

本土にも多少花ブロックはありますが
そのバリエーションや使用量は沖縄の比ではありません。
花ブロックはもはや沖縄の立派な文化なのです。

 

ただ、仲座デザインの花ブロックは、
今はあまり見かけなかったりします。

集落の古い建物や塀などに残っているのを
探すしかなさそう。

「花ブロック」にちょっとアンテナを張って地域を見てみると
もしかしたら仲座デザインの花ブロックを発見できるかもしれません!

(実際の仲座デザインの花ブロックについては是非展示会場で☆)

 

 

 

そして、文化財保護。

戦後、守礼門や園比屋武御嶽石門など、
多くの文化財を修復・復元などに尽力しました。

 

 

 

また、修復・復元以外にも
文化財指定に向けての調査も行っています。

 

 

石垣島の
桃林寺仁王像

 

 

権現堂

 

 

久米島
上江洲家住宅

 

 

仲里間切蔵元石穡

などなど。
(まだまだいっぱい)

 

 

それから、

 

 

伊波普猷の墓や

 

 

円覚寺放生池とは
どんな関連が!?

 

答えは展示会場にて!

 

 

 

今回は運よく濱口館長が受付にいて
つきっきりで案内をしてもらいました!
(ありがとうございました!)

定期的に待機しているようなので(※毎日ではないです)
もしタイミングが合えば声をかけてみることをおすすめいたします!
展示内容も分かりやすく把握できる上に、
裏話などもたくさん聞けたりして!?

可能な方は比較的すいている平日が狙いめかも!

 

濱口館長は護佐丸歴史資料図書館ブログでも
仲座久雄展についての熱い紹介記事を書いていますので
是非ご覧ください。

私のこの下手な紹介記事なんかいらないかも?(^^;)

 

 

仲座久雄展~沖縄の建築と文化を守った中城出身の建築家~

護佐丸歴史資料図書館 3階企画展示室
~3月29日(月)まで
10:00~17:00
入場無料

※毎週火曜日と3月18日(木)は休館日

 



 

もう少し書きたいことがあるのですが、
長くなったので次記事で。

 

(つづく)


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