がじゅまるの樹の下で。

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第一尚氏期琉球一のお寺、天界寺

2018年11月04日 | ・琉球歴史/文化風景

前記事の続き

「三ヶ寺参詣行幸」の、3つのお寺、

今回は天界寺について。

 

天界寺は、玉陵の隣にありました。

その敷地は現在の
首里城公園管理センターから首里杜館のあたるようです。

 

 

とはいえ、
玉陵、それから円覚寺も
第二尚氏、尚真の時代に作られたもの。

 

天界寺はその前の時代、
第一尚氏の、尚泰久~尚徳の代にかけて建てられました。

(尚泰久代に着工され、完成を見ずに尚泰久死去。
次王の尚徳が引き継いで仏殿を建て完成させた、と考えられている)

尚泰久は在位中に数々のお寺を建て、
多くの梵鐘をつくりましたが、
天界寺はその集大成として着工されたのでしょう。

本格的な伽藍も備えた広大で壮麗な、
当時琉球一のお寺でした。

 

後の冊封使・郭汝霖も
天界寺と円覚寺を琉球で最も大きい寺だ
と記録しています。

 

初代住職は渓隠
万国津梁の鐘の銘文を作ったあの彼です。

 


↑クリックで拡大

 

そんな天界寺ですが、

現在はその面影は見ることができず、

ただ、井戸が残っているのみです。

 

 

こちらがそれ。

道沿いにあるので
これも知らないと見過ごすポイントかもしれませんね。

拝みの人がきているようでした。