葛飾北斎はワタシの好きなアーティストの一人。
その画才の幅たるや!
ホントにもうすごすぎです。
滝沢馬琴の「椿説弓張月」でも主に葛飾北斎が差し絵を担当していて
毛国鼎や舜天をはじめとする琉球の登場人物も描いている
というのは前記事でも取りあげた通り。
でも、実は弓張月の数ある挿し絵の中で
ワタシが1番好きなのは毛国鼎でも舜天でも
阿公でも鶴亀でもない。
ラスボス・朦雲を描いたこの挿し絵!!
見よ!!!
これこそ、北斎挿し絵の神髄だ!!!
見開きドーーーン!!
パンクだぜ葛飾北斎!!
さすが最晩年の画号を
にしただけある!
(マジです)
パンクだぜ、北斎先生!!!!(笑)
では先ほどの挿絵をもう少しじっくり観察してみよう。
愚かな国王・尚寧が言われのある塚を暴いた時に
怪人、朦雲(もううん)がよみがえったシーン。
岩が吹っ飛んで周りにいた家来たちを
次々に打ち抜いていきます。
この集中線!この密度!この迫力たるや!!
そして吹き飛ばされた家来たち。
ってか、顔よ!!(笑)
どっひゃ~~~~~ん
って感じ。
かなりギャグっぽい(笑)
ギャグっぽいと言えば、こっちも。
足が逆さになってめり込んでる…!!
ま、まさかのギャグ漫画の王道表現!?
さすが北斎先生!
北斎漫画を綴っただけあるぜ!!(笑)
(※北斎漫画の漫画と今の“コミック”は同義ではありませんが)
弓張月の中にある北斎挿し絵で
1番の傑作は間違いなくコレだろうな。
でも実はこの絵、ずっと前から知ってました。
美術史学者、辻惟雄先生の本で。
(『奇想の系譜』『奇想の江戸挿し絵』)
でも見たのはずっと前で、
まだ琉球とかに関心がない時だったこともあり
まさかこの絵が琉球を描いているとは
露も思わず(笑)
いやー思いがけない再会に驚きました(笑)
やっぱ北斎挿し絵がフルに載ってる弓張月、探そうっと…。