がじゅまるの樹の下で。

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Best of 北斎挿し絵

2013年10月11日 | ・和心な本、琉球な本

葛飾北斎はワタシの好きなアーティストの一人。

その画才の幅たるや!
ホントにもうすごすぎです。

滝沢馬琴の「椿説弓張月」でも主に葛飾北斎が差し絵を担当していて
毛国鼎や舜天をはじめとする琉球の登場人物も描いている

というのは前記事でも取りあげた通り。

 

でも、実は弓張月の数ある挿し絵の中で
ワタシが1番好きなのは毛国鼎でも舜天でも
阿公でも鶴亀でもない。

 

ラスボス・朦雲を描いたこの挿し絵!!

 

 

見よ!!!

 

 

 

これこそ、北斎挿し絵の神髄だ!!!

 

 

 

 

 

 見開きドーーーン!!

 

パンクだぜ葛飾北斎!!

 

さすが最晩年の画号を

 

 

 

 

 

にしただけある!
(マジです)

パンクだぜ、北斎先生!!!!(笑)

 

 

では先ほどの挿絵をもう少しじっくり観察してみよう。

 

 

愚かな国王・尚寧が言われのある塚を暴いた時に
怪人、朦雲(もううん)がよみがえったシーン。

岩が吹っ飛んで周りにいた家来たちを
次々に打ち抜いていきます。

この集中線!この密度!この迫力たるや!!

 

そして吹き飛ばされた家来たち。

ってか、顔よ!!(笑)


どっひゃ~~~~~ん

って感じ。

かなりギャグっぽい(笑)

 

ギャグっぽいと言えば、こっちも。

足が逆さになってめり込んでる…!!

ま、まさかのギャグ漫画の王道表現!?

さすが北斎先生!
北斎漫画を綴っただけあるぜ!!(笑)
(※北斎漫画の漫画と今の“コミック”は同義ではありませんが)

 

弓張月の中にある北斎挿し絵で
1番の傑作は間違いなくコレだろうな。

でも実はこの絵、ずっと前から知ってました。

美術史学者、辻惟雄先生の本で。
(『奇想の系譜』『奇想の江戸挿し絵』)

でも見たのはずっと前で、
まだ琉球とかに関心がない時だったこともあり

まさかこの絵が琉球を描いているとは
露も思わず(笑)

 

いやー思いがけない再会に驚きました(笑)

 

やっぱ北斎挿し絵がフルに載ってる弓張月、探そうっと…。

 


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