淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「俺たちは、みんなドブの中にいる。でも、そこから星を眺めている奴らだっているんだ」

2012年12月20日 | Weblog
 毎日、雪が降っている。
 ドカ雪とまではいかないけれど、それでも朝の出勤時、吹き荒ぶ雪と北風に身を縮めながら、歯を食いしばって雪道を歩いて仕事場へと歩く。

 それでも東京の空は、たいがいいつも真っ青な冬空で、それを朝のニュース画面で毎日流しているから、余計に自分の街が辛く見えて来て仕方がない。

 今日も朝から会議三昧。
 何度か席から立ち上がり、「申し訳ありませんでした」と頭を下げた。
 それを報道関係者がカメラにおさめるから、心の中で「ああ・・・」と切なく呟いてみる。

 人生は、恥と屈辱と後悔に塗れてる。

 それにしても、あと2日で冬至である。
 古代は、この冬至が一年の始まりだったのだとか。
 季節は瞬く間に過ぎ去り、もうすぐ2013年を迎える。あらゆるものが、猛スピードで流れてゆく。とどまるものなど、何一つない。

 夕方4時過ぎ、暗くなる街の風景を眺めながら、疲れた躯体を引き摺って某所のエレベーターを降りた。
 5時半過ぎに執務室へと戻ったけれど、携帯に電話が入り、3連休のうちの某日仕事での出勤命令が。

 少し腹が立ったけれど、グッと堪えた。
 理屈では負けるからだ。

 個人的な所用が前から入っていて、出来ればそれにどうしても出たいのだが、「仕事だから断れ」と言われたら、それに反論なんて出来るわけがない。

 「お前はどこから給料を貰っているのだ!」と問われたら、それに答えるだけの真っ当な論理なんて見つかる訳はない。
 でも、その上目目線に腹が立つ。
 仕事だから最上位の優先順位だということ、そりゃあわかってはいるけど、俺だって人間だ、休日のうちの、その何日かは色々予定が組まれているのだ。
 
 俺だって、土日であっても、これまで色んなものを犠牲にして仕事優先で来たじゃないか、それをたまたま所用が組まれたのだ、ちょっとぐらい考慮してくれたって・・・なんて事、口が裂けても言えないから、そこは耐えて大人の対応に終始する。

 それにしても、こういう怒りって何にぶつけたらいいんだろ?
 まあ、所詮、組織に縛られた人間である、「だったら、辞めればいいじゃん!」に、俺は今この時点で何にも返せない・・・。

 早く、楽になりたい。
 自由になりたかったら、自分で自活の道を見つけ、誰にも言われることなく好き勝手に生きるしか術はない。
 みんな自分が悪いのだ。
 
 夜6時過ぎにオフィスを出た。
 吹雪いている。寒い。道路はツルツルに凍っていて、真っ白けに染まっている。

 市街地から少し奥まった地区まで帰るひとがいて、久しぶりに逢ったので、近況を話しながら家の前まで一緒に行く。
 それにしても、なんとなく気分が尖がっている。
 この苛々感はなんなんだ?
 腹立たしさが消えない。

 怒りが、心の中の色んな部分に派生して、あらゆることに納得出来ない自分がいる。
 自分の時間が削られることが、一番いやだ。束縛が嫌いだ。とにかく時間が欲しい。

 鎮めよう・・・この負の感情を今は取りあえずクールダウンさせよう。そう思って、一息入れた。
 どんな言葉がいいんだろう? 
 この糞ったれで、いい加減で、甘えたチキン野郎に似合うアフォリズムは。
 そうか、やっぱりこれしかないでしょう。

 勇気が出て、前向きになれる魔法の言葉。
 殴られても、蹴られても、どんなに悲惨で苦しくても、今を生きてゆくための、そんな箴言・・・。


          俺たちは、みんなドブの中にいる。
          でも、そこから星を眺めている奴らだっているんだ。


 オスカー・ワイルド、あんた、やっぱり素敵だよ!










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