淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「青空の行方」

2021年02月28日 | Weblog
 日曜日の2時から始まるスポーツ・ジムの「ターゲット・アブス」は、いつも大人気で、スタジオ内に入場するために必要なチップはあっという間になくなってしまう。なので、「ターゲット・アブス」が始まる1時間前にジムで配る、限りあるチップをゲットしないと参加できないことになる。今日もギリギリ、開始する1時間前にチップをゲット。スタジオが開く30分前には列に並んだ。

 コロナ対策で、ジム内では一切の会話は禁止となっていて、スタジオに入って開始時間まで待っている間もみんな静まり返り、ほとんどが黙々とスマホと睨めっこしている。
 3密を避けるため、入場制限はもちろんのこと、床に等間隔でマークが付けられ、その場所で身体を動かすことになる。もちろん、スタジオの出入り口は開けたままで、45分間のエクササイズの間も定期的に窓を開け放して換気をする。

 スタジオの一番前に陣取り、45分間の「ターゲット・アブス」で思い切り汗を流した。
 お腹を徹底的に鍛えるエクササイズで、終わった瞬間、マスクのせいもあってか、息苦しくなって少し頭がクラクラした。

 外は快晴だ。
 思いっきり、晴れている。
 2月28日日曜日。今日で2月が終わる。長い冬だった。コロナもあって最悪の冬だった。豪雪の冬だった。雪掻きの冬だった。辛くてキツイ冬だった。
 ちょっとした出来事があって、それが膨らんだ風船を鋭い針で突いたから、また数年前と同じような「負の感情」が突然沸き上がり、徹底的に落ち込んでしまった、そんな嫌な冬だった。

 でも、もうそれも終わる。
 春がやって来るんだ、この街に。
 なんという、晴れ渡った青空だろう。

 スポーツ・ジムを出て、車を飛ばす。
 外をランニングしているランナーたちを何人も見かけた。みんな楽しそうだ。
 俺も走ろう、来週か再来週、天気が良かったら、ずっと走っていなかった海沿いを走ろうと思う。ウォークマンで春の季節に似合う音楽を聴きながら・・・。

 家に帰って、珈琲と一緒に、昨日「北海道物産展」で買って来た「じゃがポックリ」をボリボリ頬張った。このお菓子、実に美味い! 癖になる。

 テレビで全米ドラマ「24 TWENTY FOUR」を唐沢寿明主演でリメイクした、テレビ朝日系ドラマ「24 JAPAN」を観る。
 うーん・・・これはちょっと辛い。最初の辺りはそれなりに良かったのだけれど、中盤からは完全に失墜してしまった。唐沢寿明が一生懸命頑張っている分、観ているほうは辛くなる。
 だいたい、日本という環境の中に、特殊なテロリストとの死闘を持ち込むこと自体、違和感がある。でも観た以上、最後までちゃんと見届けますが・・・。

 なんとか「24 JAPAN」を観終え、ニュースを観る。
 東京都では今日、新型コロナウイルスの新たな感染者が329人。下げ止まりである。重症の患者は前の日から1人減って67人となったけれど、まだまだ予断は許さない。

 部屋から日曜日の午後の暮れゆく外を眺めた。
 それでも家々の周りにはまだまだ雪が積もっている。
 眩しい西日が窓から差し込んできた。ああ・・・眩しいなんてそんな言葉、ここ数か月ほとんど浮かんだとこなんてなかったな。

 音楽をパソコンで聴く。
 アメリカのフィラデルフィアのロック・バンド「The War On Drugs」。
 このバンドはいい。透明感があって、ある種の前向きで清々しさもある。ブルース・スプリングスティーンっぽいところもあって、力強さを秘めている。

 「The War On Drugs」の哀愁に満ち溢れたヴォーカルが、夕暮れの静謐な青空の彼方に消えてゆく。

 明日から3月だ。







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「ゆっくり世界は息を吹き返す 合言葉はそう、夢を節約しとこうぜ」

2021年02月27日 | Weblog
 休日の朝の「ヨガ」は気持ちいい。
 スタジオの窓から早春の明るい日差しが優しく降り注いで来る。裸足でひんやりとした床を撫でながら思い切り息を吐き出すと、要らない老廃物まで身体の外へと吐き出されるような感覚に襲われる。
 一通りの動作が終わり、女性インストラクターの指示に従って、マットに仰向けになり静かに目を閉じる。
 少しずつ気分が落ち着いてくる。

 「ヨガ」のエクササイズを終えて、お風呂に浸かる。
 久しぶりの青空から照らされる太陽の光が湯船の表面をきらきらと照らして、思わず両手でその部分をそっと掬ってしまった。

 「スポーツジム」を出て時計を見たら、まだ正午だった。2月27日土曜日の穏やかな空だ。これで本当に冬は終わったんだろうか? この街にも正真正銘の春がやって来たんだろうか?

 昼食を摂らずに、家に車を入れて、歩いて「さくら野百貨店」の「北海道物産展」に行く。
 「北海道物産展」、結構、混んでいた。
 「牛ロース弁当」を買って、濃厚なアイスクリームを食べた。

 「牛ロース弁当」を片手で持ちながら、雪が融けだしている歩道を歩いて家まで帰る。
 「青森県庁」横の歩道にはもう雪がない。国道四号線の「消防署」前の信号機で停まって空を見上げた。
 白い雲が青空をゆっくりと横切ってゆく。気温はそれほど高くないはずなのに、眩しい太陽のおかげで雪がどんどん融け始めているのだ。
 この雪を、もう6日間も続いている足利市の山火事現場に持っていけたらいいのに・・・。

 家に帰って、珈琲を飲みながら、「北海道物産展」で買って来たスイーツを食べる。
 村上春樹は一日を23時間と捉えて日々暮らしているらしい。その1時間だけはランニングに充てていて、必ず一日10キロ走るのだとか。
 そして、毎朝4時には起床して午前中までと決めて小説を書き続ける。なんとしても書き続ける。どんなに書けそうにない時でも決められた枚数までは絶対に到達するという。もう少し書けそうだと思っても、午前中でピタリと止める。

 昼食を摂った後は、ランニングや読書や音楽を聴くことに充て、午後は自由に過ごす。古いレコード店をぶらぶらまわることもある。
 夜は早めに寝る。つまり早寝早起きをする。それを毎日毎日、習慣化しているのだ。
 明け方、起きたら、それがたとえどんなに眠くても辛くても、机に座ったら、一切自分で言い訳せずにとにかく小説を書き始めるのだともインタビュー記事で言っていた。なんとしてもやるのだと。絶対に曲げないのだと。立ち向かうのだと。

 日常生活を「習慣化」の中に漬けること。徹底して、やるべきことを優先順位に則って速やかに行ってゆくこと。これがすんなり出来たら、そりゃあ最強だろう。
 心底、憧れる。

 東京都は、都内で新型コロナウイルスの感染者が新たに337人確認されたと発表した。
 1日あたりの感染者が300人を上回るのは2日ぶりのことだ。これからワクチンが普及して「集団免疫」が出来たら、世界はゆっくりと息を引き返す。絶対に息を引き返すはずだ。

 それまで、それまで、やりたいと思っている「夢」は心のうちにそっと秘めて、いっぱいいっぱい貯め込んでおこう。そんなふうに佐野元春も歌ってる。

 もちろん、人生なんて、難儀で億劫で嫌なことで溢れ返っている。
 心に巣食う「ダーク」な生き物も、一生ここから去ってなんてくれないだろう。んなこと、百も承知である。
 でも、今日が残りの人生で一番若い日なんだ。生きていくしかない。無様でも。面倒でも。なんとか。

 身体を鍛えよう。
 本を読もう。
 書き続けよう。
 楽しもう。
 人生は短い。









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はやくこの街から辛い「真冬日」消えてくれ! 家に帰って、ジョン・レノン生誕80周年記念、ニューベストアルバムBOX「ギミ・サム・トゥルース」を聴く。

2021年02月26日 | Weblog
 もう雪は飽き飽きだ。
 降ったかと思えば融け、溶けたかと思えば激しく降る。ほんと、何度も繰り返すけど、こんな大変な冬も久しぶりだ。「さあ、春が来るぞ」と意気込んだら、またまた寒波が街を襲い、大雪をこの街にもたらしてゆく。心底、嫌になった。

 今朝方も相変わらず冷え込んでいて、出勤しようと外に出たらもう10センチほどの雪が積もっていた。
 もちろん、雪は片づけずにそのままにしておいた。面倒くさい(それでも、近所の何件かの家では自宅前を丁寧に片づけていたけれど)。

 出勤途中の車中で一件電話を取り、いつものように8時には大学へと到着。
 「研究室」に入ってポットの湯でまずは珈琲を一杯飲み、たくさん届いているメールをチェックして、返信する。
 午前も午後も会議に打ち合わせに書類の作成に追われ、夕方5時過ぎに仕事場を出る。

 週間天気予報では、これから先すべてプラスの気温で、晴れのマークも何日かあった。そして来週の月曜日からは遂に3月突入だ。
 長かった冬がやっと終わるんだ・・・なんて思っていたら、完全に読みが甘かった。

 帰り道、いきなりの猛吹雪!
 ホワイトアウトで前が見えないっ! 激しい雪が降っている。
 うんざりした。まだ、降るのかよ。雪っ! いつになったら終わるんだ!

 家に帰って夕方のニュースを観ながら夕食を摂る。
 夕食を食べ終え、「ロカボナッツ」を頬張りながら、食後の珈琲を一杯。そして、音楽を聴く。
 去年の暮れに買った、ジョン・レノンのベスト・アルバム「ギミ・サム・トゥルース」だ。ジョン・レノン生誕80周年を記念してリリースされたCD2枚組、124ページの豪華ブックレットが付いている。

 リミックスされた36曲。息子のショーン・レノンがオノ・ヨーコとともに今回プロデュースに参加していて、アルバム・ジャケットのアートワークは、デヴィッド・ボウイを手掛けたジョナサン・バーンブルック。なかなかイカしたアルバム・ジャケットだ。

 もし今もジョン・レノンがこの世に生きていたら、この混乱しまくっている世界をどんな歌にして託すんだろう?
 政治的な発言も多かったジョン・レノンだから、トランプ政権に対してもかなり辛らつに批判するんだろうな。そう思う。

 「ビートルズ」時代を経て、彼は「ジョンの魂」(1970年)を皮切りに、「イマジン」(1971年)、「サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ」(1972年)、「マインド・ゲームス(ヌートピア宣言)」(1973年)、「心の壁、愛の橋」(1974年)、「ロックン・ロール」(1975年)、「ダブル・ファンタジー」(1980年)、そして彼の死後1984年に発表された「ミルク・アンド・ハニー」と、ポールのように多作とは呼べないけれど高い評価を受けるアルバムをジョン・レノンは送り出してきた。

 個人的に好きなのは、というかリアルタイムでよく聴いていたのは、「マインド・ゲームス」と「心の壁、愛の橋」あたりだろうか。
 最近では「ジョンの魂」と「イマジン」を引っ張り出しては車の中で聴いている。

 ベストアルバムBOX「ギミ・サム・トゥルース」にも、ヨーコに捧げた「オー・ヨーコ」とか「愛するヨーコ」なんかのラブ・ソングが何曲か入っているけど、僕はアルバム2枚目に収められている「夢の夢」や「ウーマン」のような甘めのメロウな曲がたまらなく好きだ。
 確かにジョンの声質って、ハイテンションな激しいロックン・ロールに合っているのかもしれないけど、こういうスイートでときめく様なミディアム・テンポのメロディにもよく合っている気がする。

 ジョンのアルバムを聴くと、今度はジョージのアルバムが聴きたくなり、そこから今度はポールへと移ってゆく。
 さすが、ビートルズ。何度聴いても飽きがこない。

 それにしても・・・まったく、この雪にはうんざりする。
 早くやんでくれ!







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まさに、魂の234分間! 中国映画「象は静かに座っている」、この圧倒的な素晴らしさにただただ深い溜息をつくのみだ!

2021年02月25日 | Weblog
 映画「象は静かに座っている」がとにかく素晴らしい。
 上映時間4時間。映画のポスターでも謳っているとおり、「魂の234分間」である。そして、著名人からも絶賛の嵐が寄せられている。

 音楽家の坂本龍一氏、【無駄なショットがあった記憶がない】。作家の小野正嗣氏、【心が崩壊しかねない美に到達する】。映画監督のホウ・シャオシェン氏、【正直に言って、私は感動し、恐れを抱いた。これは本物だ】。
 そして、アメリカの「ニューヨーク・タイムズ」紙、【映画の最後には、疲れではなく、感動を覚えるだろう】。

 中国北部に位置する、河北省石家荘市の井陘(せいけい)県。荒涼とした中国の地方都市だ。
 その炭鉱の町は、どこまでも白濁を帯びた空が広がり、憂鬱な風景だけがすべてを支配している。
 映画は、町に住む4人の男女の一日が描かれてゆく。
 4人にはそれぞれ、とても煩わしい、そしてとても億劫な出来事が降りかかる。そしてそれは彼らを苦しめ、最後には脱出すべき出口さえ見つけ出せなくなり、大きな悲劇が訪れる。

 一人は、町の大きな高校に通うブーという青年だ。
 彼の父親は職を失い、朝から酔っ払っている。そんな環境に嫌気がさして学校に出掛けても、そこに待っているのは、虐めグループによる友人を巻き込んでの執拗な嫌がらせだ。

 一人は、集合住宅で娘夫婦と可愛い孫娘とに囲まれて暮らす孤独な老人だ。
 彼は娘から、家が手狭なので老人ホームに入居してほしいと泣きつかれ、独りベランダで寝起きをしている。
 彼の唯一の楽しみは、犬を連れて近くを散歩すること、ただそれだけだ。

 一人は、ブーの同級生のリンという女の子だ。
 彼女は、離婚してから一切の家事と子育てを放棄してしまった母親との2人暮らしだ。
 母親は絶えず彼女を怒鳴り散らし、服従させようとする。彼女の居場所は何処にもない。唯一の救いは好きな男性の存在だ。しかしその男性は彼女が通う高校の教師で、彼には妻子がいた。

 一人は、チェンという犯罪者まがいの青年だ。
 彼は親友の妻と一夜を過ごしてしまう。ところが朝になって急な帰宅をした親友に二人は見つかり、裏切り行為に絶望した親友は、そのアパートの窓から身を投げ自殺してしまう。

 それぞれ異なる困難で面倒な事情を抱えた4人は、やがて物語の中でゆるやかに交錯してゆく。
 町から2300キロも離れた先にある、満州里という町の動物園に存在している、ひたすら一日中座り続ける奇妙な象を見てみたいという衝動に駆られたブーという青年を中心に、4人の人生は大きな渦の中へと入り込んでゆく・・・。

 カメラは、執拗に彼ら4人の背中を舐めるように接近し続け、彼らを一瞬たりとも逃がすまいと、最後まで捉えて離さない。
 驚異的な長回しを多用して、彼らの孤独と焦燥感と苛立ちと失望と再生への憧れを映し出す。

 第68回ベルリン国際映画祭国際批評家連盟賞、最優秀新人監督賞スペシャルメンションを獲得した、映画「象は静かに座っている」は、フー・ボーという監督による第一作目にあたるデビュー作品だ。
 つまり、まだ20代の若さでこの傑作映画を創り上げたのである。

 しかし、私たちはもう、この才気溢れる気鋭の監督による第二作を観ることが出来ない。なぜなら、彼はこの作品が完成してすぐに自らの命を絶ってしまったからだ。
 自殺したのだ。2017年10月12日のことだった。

 4時間にも及ぶ長編映画を、そのままカットせずに劇場公開することに対して当時の製作側から反対され、再編集を求められたことに起因するという話が取り沙汰されているが、真相はよく分からない。
 この才能溢れる若い監督の次なる映画を観ることが出来ないのは、本当に残念だ。

 それにしても、全4時間、「象は静かに座っている」のようなこんな凄い映画を観ることが出来たことに、心底感謝したい。
 いやあ、生きてて良かった。

 あるんですねー、まだまだこんな凄い中国映画が。












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「Let's save power!」

2021年02月24日 | Weblog
 「祭日」とは「皇室祭祀令」で定められている儀式や祭典の日のことで、「祝日」とは「国が定めた祝の日」のことだ。だから2月23日火曜日は「天皇誕生日」ということで、「祭日」だった。

 そんな「祭日」前日の夜は、仕事が終わって夜は「スポーツジム」に行く。
 汗を掻く前に腹ごしらえをしておこうと、途中、久しぶりに西バイパス沿線にある「吉野家」へ。
 夕方6時過ぎということもあるのだろう、店内は満員状態だった。
 仕切りのあるカウンターで「牛の鍋焼き御膳」を食べる。肉を2倍盛にしてご飯を半分にしてもらう。向かいのカウンターに座った40代ぐらいの男性が、牛丼を食べた後、ご飯と卵だけを再度注文していた。すげーな。

 ジムで7時45分から始まる「ランランエアロ」45分のエクササイズがあるので、その前にバイクを20分程度漕ぐことに。
 いつものようにバイクの全面に備え付けられているディスプレーを操作して「FMチューナーラジオ」を選択、「ソウル・R&B」をタッチ。ソウル・ミュージックを聴きながらペダルを踏む。
 マイケル・ジャクソンにシスター・スレッジにジェームス・イングラム・・・。心地よい黒人音楽がイヤホンから流れ出した。

 「ランランエアロ」を終えて、熱いお風呂に浸かり、ひんやりとした外気が纏わりつく外へ出た。時間はとっくに夜の9時を過ぎている。
 家に帰って、「ミステリー・ゾーン」シーズン3を観て寛いだ。
 それにしてもこのアメリカの古いTV番組「ミステリー・ゾーン」、毎日2話ずつ更新されているので、今日で100話は観たかもしれない。ほんと、癖になる。
 いいんだなあ、こういうモノクロの古いアメリカのTVドラマって・・・。

 火曜日の「祭日」もまた「スポーツジム」へ。
 今日は午前中の「ヨガ」。
 とにかく、嫌になるくらい体が硬いのだ。スタジオで「ヨガをなりながらちらりと他人を見やると、みんな難なく体を折り曲げている。なんなんだろ? これほどまでの柔軟の無さは。

 「ヨガ」を終え、ジムの風呂場の体重計に乗る。
 最近少しリバウンドしたので、元に戻そうと1日2食にしていた効果が出たらしく、体重は減っていた。
 着替えようとロッカーを開け、「スマホ」を取り出したら、休みに関係なく、仕事関連のメールでぎっしりと埋まっていた。
 慌てて外に出て急いで車に乗り込み、そこから何件かに返信する。

 そして水曜日。
 今日は真冬日だ。
 朝、外に出ると、雪が結構積もっていた。でも、片づけたくなくて、一切無視して車で出勤。どうせ、もうすぐ融けるんだ。雪掻きなんてしたくない!
 新聞を見たら「今日まで冬型」と書いていた。

 それでも大学に到着してキャンパスを歩いたら、市街地とは全然違っていて、雪の量も半端ない多さ。積もった雪を漕いで、「研究棟」へ。「研究室」の鍵を開けて中に入ると完全に「冷凍室」だった。

 進級判定やら「文科省」からの通達やら来年度の計画案やらメールのやり取りをしていたら、あっという間に昼になる。
 「どん兵衛」にポットで湯を入れ、コンビニで買ってきた「鮭おにぎり」と一緒に食べる。

 窓から外を眺めた。
 凄まじい吹雪が舞っている。完全なホワイトアウト!
 それでも明日からは少しずつ気温が上がるらしい。月曜日からは3月だ。
 コロナはまだまだのさばっているけれど、それもやがて終焉するだろう。もう少し、もう少しの辛抱だ。

 とにかく今はじっと耐えよう。
 来るべき明日のために力を溜めるんだ。







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トム・ハンクス主演、「ジェイソン・ボーン」シリーズのポール・グリーングラス監督による、映画「この茫漠たる荒野で」を観る。

2021年02月23日 | Weblog
 映画館に直接出掛けて行って、そこでチケットを買い求め、館内に入って映画の幕が上がるのをじっと待ち、やがて場内が暗くなり、観たい新作映画が静かに始まってゆく・・・もうそういう時代は終わってしまったのだろうか?

 最近は、映画館に行かずともほやほやの新作映画を家の中でゆっくり観ることが出来る時代になった。
もちろん、封切られた新作映画のすべてじゃないけれど、たとえば、「ネットフリックス」に加入していると、映画館で上映される前の新作映画を、そのまま家のテレビで観ることが出来たりする。

 実際に、アカデミー賞を受賞した「ゼロ・グラビティ」のアルフォンソ・キュアロン監督によるモノクロ映画「ROME」も、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノが共演した「アイリッシュマン」も、今年のアカデミー賞有力候補作「マンク」も、映画館での上映前に「ネットフリックス」が早々と独占配信していた。
 そりゃそうだ、これらは「ネットフリックス」が制作したオリジナル・映画だからだ。何とでもなる。

 僕はその当時、まだ「ネットフリックス」に加入していなかったので、アカデミー賞を獲ったと知って、わざわざ青森市内のシネコンで数週間の限定上映していた「ROME」を観に行ったし、逆に、「ネットフリックス」に加入してからは、「アイリッシュマン」も話題の「シカゴ7裁判」も映画館での上映前に、ゆっくりと家のテレビで独占的に堪能した。

 今更ながらのことではあるけど、「ネットフリックス」が一本の映画製作に投入する予算は半端ない規模で、それにオリジナルのテレビ・シリーズやドキュメンタリーや既存の映画まで取り込むから、はっきり言って「ネットフリックス」の独り勝ち状態なのだ。
 そう言う状況が映画の世界にいいなんて決して思わないが、観たい映画を次々に創るのだから仕方ない、「ネットフリックス」に加入しないという選択肢は中々生まれない。

 そんな「ネットフリックス」、今回またしてもオリジナル映画を配信した。2月10日から世界一斉配信された。
 映画「この茫漠たる荒野で」である。
 「キャプテン・フィリップス」のポール・グリーングラス監督とトム・ハンクスが再びタッグを組んだのだ。

 映画の舞台は南北戦争後のアメリカ。
 退役軍人のキッド(トム・ハンクス)は、広大なアメリカを転々としながら国内外で起こっている様々なニュースやトピックスを町から町へと読み伝えるという仕事をして暮らしている。
 そんなある日、キッドはジョハンナという10歳になる少女が賊に襲われ、独りぼっち隠れているところを発見する。彼女はもっと幼い頃、ネイティブアメリカンに連れ去られという過去を持ち、そこで育てられたらしく、まったく会話すら出来ず、ほかの誰にも心を開こうとしない。
 少女を不憫に思ったキッドは、彼女を親族のもとへと送り届ける役目を引き受け、様々な危険が待ち構える荒野を旅することを決心する・・・。
 
 原作は、全米図書賞の最終候補に選出されたベストセラー小説らしいけれど、読んだことはない。
 それにしても、哀愁と静けさが漂う西部劇だ。
 二人を繋ぐ儚い「絆」や「愛」や「反発」などが描かれる「静」の部分と、アメリカの広大な荒野で繰り広げられる「銃撃戦」や「対立」や「困難」などが描かれる「動」の部分が、ちょうどいい温度で交じり合う。
 一気に観てしまった。

 トム・ハンクスとポール・グリーングラス監督による、映画「この茫漠たる荒野で」。
 いいです。
 最新の「ゴールデン・グローブ」賞にも2部門でノミネートされた。

 でもこの良作、映画館じゃ観れないもんね。
 アメリカでは劇場公開されたようだけど・・・。








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ポール・マッカートニー78歳の最新アルバム「マッカートニーⅢ」を聴いたけど、さすがに衰えは隠せない。

2021年02月22日 | Weblog
 昨日の日曜日の午後、出していたスーツを「Sデパート」一階前にあるクリーニング屋さんに取りに行こうと、ぶらぶら散歩がてら歩いて出掛けた。
 日曜日だというのに、道行く人たちはまばらで、結構中心市街地も淋しかった。出来上がったスーツを持って、デパート内を覗いてみたのだけれど、ほとんどお客は見当たらない。地下の食品売り場で、美味しそうなチーズケーキと明日の朝食べるパンを買い求め、Sデパートと「アスパム通り」を挟んだ東側にある「カラーズ」で、美味しい珈琲でも飲んでいこうかと立ち寄ったら、残念ながら閉まっていた。

 仕方がないので、またぶらぶらと冬の終わりかけの午後の休日の街を歩く。
 風が冷たい。でもその冷たさの中にも春の息吹のようなものを感じて、少し嬉しくなってくる。
 青森県庁の庁舎の中に、幾つか電気が点いていた。休日出勤だろう。国道に出て信号待ちをしていると、バス停横に植えてある桜の木々に、本当にちっちゃな豆粒みたいな蕾のようなものが見えていた。
 そうなんだ。あと2カ月足らずで鮮やかな桜が咲き誇るんだ、この街にも。
 あの、連日降り続いた悪夢のような豪雪はいったい何だったんだろう? 片づけても片づけても減らない、あのうんざりする雪の山はいったいほんとに何だったんだろう?

 すべては、跡形もなく、ただただ無常に過ぎ去ってゆく・・・。

 柳美里の「JR上野駅公園口」を読み終えたので、家に戻って音楽を聴く。ちょうど夕暮れ時の時間帯。音楽を聴くにはとてもいい時間帯だ。
 聴いたのは、ポール・マッカートニーの最新ソロ・アルバム、「マッカートニーⅢ」である。

 なんとこのアルバム、2021年1月2日付け全米アルバムチャートで初登場第2位を記録した。まだまだ、ビートルズ神話、ポール神話は健在なのだ。それに、アルバムがリリースされた2020年は、ポールのソロ・アルバムが発表されてちょうど50周年という節目に当たるらしい。
 なんという永き時代にわたって、この稀代の名アーティストは、素晴らしい音楽をこの世に送り続けてきたのだろうか? 数え切れないほどの名曲をポールは書いてきた。

 そして今作「マッカートニーⅢ」、ポールが一人で書き、一人ですべての楽器を演奏してレコーディングしている。
 1970年にリリースされたのが「マッカートニー」、1980年が「マッカートニーII」、そして30年後の2020年がこの「マッカートニーIII」ということになる。
 全11曲で、「スペシャル・エディション」にはその他ボーナス・トラック 4曲も収録されていて、そのいずれもアルバム曲の別テイクやデモである。

 でも、聴いてゆくと、やっぱり辛い。声が出ていないのだ。声質も全盛期からは程遠い。
 もちろんそれは仕方のないことだ。78歳である。その歳でこんなアルバムを生み出せること自体が脅威だろう。

 しかしなんといっても辛いのは、このアルバムに、いつものポールらしい、キヤッチーでメロディアスないつまでも口ずさめるような楽曲が一曲もないことだ。
 少し意表をつく、1曲目の「ロング・テイルド・ウィンター・バード」とラストの「ホエン・ウィンター・カムズ」だけはそれなりに響くけれど・・・。

 正直に言えば、「ビートルズ」と「ウイングス」時代までのポールはかなりのヘビロテだったけれど、ソロに入ってからのポールはそれほど熱心に聴いてきたというわけじゃない。
 何枚かのアルバムは今でも時々引っ張り出して聴いてはいるけれど、やはり全盛期のパワーまでは感じられない(それでも大好きなアーティストです)。

 ただ、今回は、ちょっとなあ。
 78歳でこれだけの作品を発表することこそが驚異的とは言えますが・・・。








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2020年の全米図書賞を受賞した柳美里の小説「JR上野駅公園口」を読む。さすがに巧い。

2021年02月21日 | Weblog
 日曜日。
 朝起きたら、外は激しい雪が降っていた。仕事に出るため外に出て車庫から車を出した。今日は3学部の一般入試があるため、いつもの時間に起きていつもの出勤。
 すでに雪は足首あたりまで積もっている。ただ、かなり湿った雪だ。今日はそれなりに気温が上がるらしいからすぐに融けそうだ。

 大学に着いて、「コンビニ」で新聞を買いに行こうと外に出たら、途中の下り坂で雪に滑ってすってんころりん。右の手のひらを擦り剝いてしまった。
 今冬は一度も雪道で滑らなかったのに・・・ちくしょう。

 午前中に入試は終了。
 家に帰って珈琲を飲みながら「日経」を読む。
 新聞一面の「チャートは語る」が興味を惹いた。
 新型コロナウイルス蔓延によるワクチン接種の進展で、仮に収束傾向になれば、一気に消費拡大が始まるという(まあ、当然の成り行きだろう)。各国の行動制限は緩和されるから、個人消費も爆発的に活性化されるはずだ。
 行動制限と消費は密接に連動して、家計貯蓄率をかなり押し上げている。そして、国におけるワクチン接種のペースは大きく消費回復をも左右する。それらのデータが載っていた。

 早期にワクチンの接種に踏み切ったイスラエルは、既に全人口の3割が必要な2回接種を終えている。このままのペースで接種が進めば今春にはイスラエルの人口の7割以上がウイルス自体に免疫を持つ「集団免疫」に達するらしい。アメリカでも秋にはそうなる。
 しかし、接種開始が遅れている日本はそういうことにはならないだろう。
 こういう部分でも、各国間の格差は少しずつ広がっているのだ。

 そんな日曜日の午後、一冊の小説を読み終えた。
 2020年の全米図書賞を受賞した柳美里の小説「JR上野駅公園口」だ。
 柳美里という一人の人間に対して、これまでずっと興味を抱いてきた。全部ではないけれど、彼女が書いた小説やエッセーなんかも読んできた。かなりハードな生き方をしてきた人だと思う。

 「JR上野駅公園口」は、1933年、天皇と同じ日に生まれた福島県相馬郡(今の南相馬市)出身の一人の男の生涯が、硬質な文章のなかで語られてゆく。
 男は東京オリンピックの前年、1963年、出稼ぎのために上野駅へと降り立つ。そして、福島に残した妻や子供(長男と長女)のために必死に肉体労働で稼いだ金を仕送りし続ける。男は、日本の高度経済成長期を支え、家族を支え、天皇陛下を遠くから見続けてゆく。

 しかし彼はホームレスになってしまう。
 愛した息子は早くして亡くなり、苦労をかけた妻もこの世を去り、娘の世話になることが忍びなく、男は独り「上野駅」へと降り立ち、「上野恩賜公園」での辛い生活を始めるのだ。

 そして時代は激しく変わる。
 「上野恩賜公園」には大きな記念館や博物館が点在しているため、皇族がよくこの地を訪れる。そこにホームレスたちが徘徊していることが役人には目障りなのだろう。「山狩り」と呼ばれる、皇族が訪れる前にホームレスの人たちを公園から追い出す「特別清掃」が行われるのである。
 彼らは、それまで住んでいた「場所」を一斉撤去されることに・・・。

 重いテーマである。
 ひんやりとした言葉が連なる。読後感も切なさが覆う。ラストの、「3.11東日本大震災」と交錯する箇所は圧巻だ。
 心に、何かが宿る。
 何処にも行けなかった人間、何処にも拠り所を見出せなかった人間、何処にも安寧の地を探せなかった人間の、途轍もない哀しさと孤独がここにある。

 柳美里の小説「JR上野駅公園口」。
 読むべき小説の一冊だろう。







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日本アカデミー賞最優秀作品賞「新聞記者」の藤井道人監督による映画「やくざと家族 The Family」が素晴らしい。これと「アンダードッグ」の2本が最近のダントツ!

2021年02月20日 | Weblog
 雨。
 朝から雨が降っている。
 2月20日土曜日の朝は窓を叩く雨音で目が覚めた。
 暖房を点けて日テレの辛坊治郎「うぇーくあっぷ!プラス」を観ながら朝食を摂る。たまご掛け納豆ごはんに、サバの味噌煮、みそ汁、ゴボウのサラダにヒジキの煮つけ。

 10時からは「スポーツジム」。
 10時半からの「ヨガ」の45分間エクササイズ。そのあと、マシンで筋トレをしてからお風呂とサウナ。全身マッサージ機で15分。

 「ジム」を出て、近くの「スターバックス」で「チャイ・ティー」を飲みながら一息つく。五所川原市で「地吹雪ツアー」を仕掛けているその生みの親、観光コーディネーターのK氏と中でバッタリ。「県立美術館」の帰りなのだとか。
 いきなり来年度の大学での講演をお願いしてみると、快く引き受けてくれた。さすが、「地吹雪ツアー」のK氏。

 「スターバックス」の窓際の席に腰掛けて、グレーに染まる2月終わりの街を眺めた。
 雨は止むことなく、激しく降り続いている。それでもガッチガチに固まった雪は中々溶けないけれど、この街にも少しずつ、春の兆しはあらわれている。

 「チャイ・ティー」を飲みながらスマホをいじる。
 ラインをチェックしていたら、数日前、友人から届いた「薦められていた、映画『やくざと家族 The Family』観ました。良かったです」が、また目に留まった。共通の友人である、Y新聞の新聞記者S女史も「映画、素晴らしかった」とのラインが寄せられていたとも言っていた。

 確かに。
 改めて思う。
 数週間前に、市内の映画館で観た、映画「やくざと家族 The Family」は面白かった。各誌の映画評も高評価で、大絶賛していた。期待通りの映画だった。

 監督が藤井道人。
 藤井道人は、韓国女優シム・ウンギョン(シム・ウンギョン、テレ朝のドラマ「7人の秘書」でも頑張っていた)と松坂桃李がダブル主演した映画「新聞記者」を監督した人だけれど、映画「新聞記者」、東京新聞記者の望月衣塑子の同名ベストセラーを原案にしていて(望月衣塑子本人が出ていたドキュメンタリー映画「i-新聞記者ドキュメント」も面白かったけど)、第43回日本アカデミー賞では最優秀作品賞、最優秀主演男優賞(松坂桃李)、最優秀主演女優賞(シム・ウンギョン)の3冠に輝いた。

 その藤井道人監督による最新作が「やくざと家族 The Family」である。
 映画は、やくざという道を選ばざるを得なかった、主人公である綾野剛の人生を追ってゆく。描かれる時代は、1999年、2005年、そして2019年だ。

 父親を覚せい剤で失った主人公の山本賢治(綾野剛)は、覚せい剤そのものを憎み、自暴自棄な生活を送るも、やくざのという世界もまた激しく嫌悪していた。
 しかしある日、ふとした事件が切っ掛けで、彼は柴咲組の組長(舘ひろし)を救うことになり、それを縁でやくざ社会での父子の契りを結ぶことに・・・。

 綾野剛がダントツで素晴らしい。そして、綾野剛と愛を交わすことになる尾野真千子もまたいい。
 愛への深い絶望と渇望が交錯しながら、二人の「のっぴきならない」関係が描かれる。これがとにかく、切なく、そして哀しい・・・。
 時代の中で翻弄され、静かに排除されていくヤクザたちの悲しくも激しい生きざまを、3つの時代で丁寧かつクールに描く、藤井道人はすでに巨匠の域である。

 この映画、何度も繰り返すけれど、ほんと素晴らしい。
 最近観た邦画の中では、先にこのブログでも書いた、「百円の恋」の武正晴が監督した、森山未來、北村匠海、勝地涼の共演映画「アンダードッグ 前編」「アンダードッグ 後編」と、今回取り上げたこの「やくざと家族 The Family」が群を抜いている。

 この2本、2020年度の「日本映画ベストテン」に絶対入るだろう。
 それほど「アンダードッグ 前編」「アンダードッグ 後編」と「やくざと家族 The Family」は傑作だ。

 俺が言うのだから間違いない!








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「春の、はじまり」

2021年02月19日 | Weblog
 なんという冬だったんだ、今冬は。

 いきなり12月からフルスロットルで雪が降り始め、それは、衰える、一休みするということがまったくなかった。
 やっと「大寒」に突入した辺りから「真冬日」から抜け出た日も出始めて、一服したのも束の間、その後も激しい乱高下を繰り返し、やっと今日はプラスの気温になった。
 ほんと、もういい加減にしてほしいと、真剣にこの街から引っ越すことまで考えた。でも、今はコロナ禍の真っただ中。脱出しようにも何処にも行けやしない。心底、メゲてしまった。
 今冬ほど、毎日何度もネットで「天気予報」を観たことはなかったかもしれない。

 そして、そんな2月ももうすぐ終わる。
 長い、長い、本当に長い冬がもうすぐ終わるんだ。暗くて寒いトンネルからなんとか抜け出せるんだ。
 季節は二十四節気の「雨水」である。ちょうど、それまで降り続いていた雪が雨へと変わって、雪解けが始まる頃のことだ。

 最近は、YouTubeで佐野元春の「合言葉 - Save It for a Sunny Day」を何度も繰り返して聴いている。
 この曲はいい。元気が出る。
 メロディもいいけど、歌詞もいい。
 【計画はみんな無駄になった でもかまわない かまわない まだチャンスはあるよ】。そうだ、このコロナ禍の時代を歌っている。それでも前向きに。【ゆっくり 世界は息を繰り返す】んだと。

 もう少しだ。あともう少し。
 春が始まる。
 みんなみんな、前向きになれる。

 そんな「雨水」の時期。今週もまた忙しい毎日だった。
 4年生の「卒業論文」指導が終わり、受け持つ授業の全部に成績をつけて入力も終えた。それでも、まだまだやるべき作業はたくさん残っている。

 今日は午後から「ZOOM」で会議に参加。そのあと市内中心部で打ち合わせ。終わって、ゲチャゲチャに溶け出した道路を車で走る。
 5時を過ぎても外はまだ明るい。西の空が茜色に染まっている。春の兆しが夕暮れの空に漂っている。

 本町から新町通りに入って、スクランブル交差点の前で信号待ちをしていたら、仕事が終わって家路を急ぐ人たちが目の前を楽しげに通り過ぎていった。
 そうかあ。今日は金曜日だ。

 もう少しだ。あともう少し。
 春が始まる。
 みんながみんな、前向きになれる・・・。

 計画はみんな無駄になった。
 でもかまわない。かまわない。まだチャンスはあるよ。

 そう。ゆっくり、ゆっくり世界は息を繰り返す。








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