淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「君がため 春の野に出でて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつつ」。【2日後の春へ】

2023年02月28日 | Weblog
 暖かい日差しが降り注いでいる。
 降り積もる雪が何層にも重なった強固な雪塊が、凄まじい速さで融け出し、斑に乾いた歩道の脇に溜まっていた。
 それでも、まだ風はそれなりに冷たくて、降り注ぐ早春の太陽の光と混じる様にして纏わりついてくる。



 この街に、やっと春が来た。
 なんと長かった冬だろう。何度、めげそうになっただろう。吹き荒ぶ雪の嵐を目の前に、幾つ溜息をついただろう。うんざりだ、いいかげんにしてくれ、そう何回心の中で呟いただろう。
 そんな厳しかった冬が遂に幕を閉じる。



 今日は2月28日火曜日。今日で2月が終わり、明日から3月が始まる。
 今日の午前10時現在の積雪量は70センチ、気温は8.8度。週間天気予報を見ても晴れマークがたくさん並んでいた。

 新型コロナ感染も落ち着いてきて、街を歩いていてもマスク無しの人たちがぽつぽつ目立ってきた。でも、まだ怖い。出来る限りマスクを付けるようにしよう。
 ただ、少し気掛かりなのが、次のコロナワクチン接種だ。
 確かに新型コロナワクチン、高齢者の死亡率を低下させるなどの効果はあったと思う。でも、週刊誌やネットでいわゆる「ワクチンに対する不都合なデータ」が次々明るみに出ている。

 ワクチン接種後に死亡するケースが日本国内で約2千件。アメリカの食品医薬品局という機関でも、ファイザー社製のワクチンを接種した前後で肺塞栓症という病気になる頻度が統計的に高くなっているとの報告がなされたらしい。
 これって、今後接種後に出てくる副作用って本当にないのだろうか?
 そんなことを考えると、次のワクチン接種をどうしようか真剣に悩んでしまう・・・。



 そんな、春の息吹が聞こえる昨日は、立て続けに草なぎ剛が主演するフジテレビ系ドラマ「罠の戦争」と、松本潤が徳川家康を演じるNHK大河ドラマ「どうする家康」の2本を観た。
 今は、この2本と日テレ系土曜日夜10時放送の櫻井翔主演ドラマ 「大病院占拠」、これだけだ。なんかあとのドラマに食指が延びないのだ。



 かといって、今期セレクトした3本のドラマがずば抜けて素晴らしいとまでは思わない。やはり、韓国のドラマを観ていると、その差に愕然としてしまう。掛けている予算や時間の差が観ていてよく分かる。
 もちろん、日本のドラマには、ほんと頑張って欲しいのだが・・・。

 
 




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「宮古島の神歌を追った『スケッチ・オブ・ミャーク』、そして津軽三味線の高橋竹山のドキュメント『津軽のカマリ』。すへてはその風土が造っている」。【3日後の春へ】

2023年02月27日 | Weblog
 その土地だけから醗酵している独特の風土が、その土地から生まれ出る独特の音楽を造り出す。
 もちろん、風土とは、その土地の気候や地勢などの在り様の総体であり、別の言い方をすれば、人間の文化の形成などに影響を及ぼす精神的な環境のことである。
 青森には青森独自の文化があり、青森独自の生活様式が存在する。
 そしてそれらもまた、この街特有の気候や地勢上の成り立ちによって培われた風土から生まれ出たものだといっていい。



 短く忙しない夏。秋はすぐさま厳寒の冬へと移り、その耐えがたく長い冬の季節は、そこに住まう人間の精神にも大きな影響を及ぼしてゆく。
 いやいや、そんなことで精神に及ぼす影響なんてものはないと断言する、そういう人間だっているかもしれない。そんな風土から文化は生まれるのではなく、あくまでも個人的な資質や才能や人生や家庭環境によって培われたものが、やがて芽吹くことで、それが大きな潮流へと変化してゆくのだということも確かにある。



 でも「ねぶた祭」や「津軽民謡」や「津軽三味線」は、この厳寒の風土以外からは決して生まれなかっただろうし、「沖縄民謡」や「レゲエ」や「ハワイアン」というジャンルの音楽もまた、緩やかで温暖な気候だからこそ生まれたリズムでありメロディだ。



 改めて、大西功一監督の音楽ドキュメンタリー映画、「スケッチ・オブ・ミャーク」と「津軽のカマリ 」の2本の労作を観ると、そのことが再確認できる。観たのは、「音楽社会学」で使おうと思ったからだ。
 「スケッチ・オブ・ミャーク」は、沖縄県宮古島に存在する「沖縄民謡」とはまた別な、何世紀にもわたって口伝されてきた「古謡(アーグ)」と「神歌(かみうた)」という歌を、ミュージシャンの久保田麻琴が宮古諸島を訪ね歩いて探ってゆくドキュメンタリー映画であり、一方の「津軽のカマリ」は、幼い時に視力を失い、生活のために三味線を弾いて生きることを選んだ高橋竹山の人生を追ってゆく映画である。

 日本の北と、日本の南。気候も生活様式も歴史もまったく異なる2つの地域で、長い間培われて来たそこだけにしかない伝統的な「音楽」。
 ゲーテは「色彩論」の中で、「南の国々を旅すると、そこにある風景は極彩色に塗り込められている」というような趣旨の文章を残しているけれど、例えば北欧には北欧にしかない色彩が存在し、音楽もまた存在する。



 この街でしか生まれない風景がある。
 個人的に、その風景すべてを肯定することは出来ないけれど、でも生まれ育った街への愛着だってないわけじゃない。

 そんな街に「春」がやって来る。
 それは、言葉に出来ないほどの喜びだ。
 今いるこの風土が人を創る。




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「2022年海外ミステリー小説3冠達成! クリス・ウィタカーの「われら闇より天を見る」が凄い! あまりにも凄過ぎる!」。【4日後の春へ】

2023年02月26日 | Weblog
 ミステリー小説を読むのが大好きだ。
 特に海外ものが好きだ。
 アガサ・クリスティーやエラリー・クイーンに始まってこれまで色んなミステリー小説を読んできた。
 最近は中々読めないでいるけれど、それでもアンソニー・ホロヴィッツはご贔屓で、アンソニー・ホロヴィッツの新作が出るとすぐに「Amazon」で買って読んでいる。彼の「ヨルガオ殺人事件」(上)(下)は期待に応える面白さだったし、「殺しへのライン」も悪くなかった。



 本当は自ら乱読してそれなりに個人的な「年間ベストテン・ミステリー小説」をセレクト出来たらいいんだけれど、まだそこまでの時間的な余裕はない。
 今の仕事が終わったら、市内の何処かに小さな店を開き、好きな音楽を次々流しながら、お客さんに珈琲を淹れ、暇な時間はミステリー小説をじっくり読もうと思ってる。っていうか、たぶんすんごく暇な店だろうし・・・。
 それでもいいのだ。儲けたいなんて思わない。出来ればトントンでいい。
 よく甘いと言われるけれど、いいんだ甘くて。スッカラカンになったとしても、あとは死んでゆくだけだ。余生は静かに送りたい。

 ということで、今は中々時間が取れないので、手っ取り早く、その年の「年間ミステリー・ベストテン」が発表される時期になると、そこで選ばれたベストテンを第1位から順番に読んでゆくことにしている。
 今までそんなふうに読んできて、それほどハズレは無かったように思う。



 そして2022年の年末から2023年の初頭、今年も恒例のミステリー小説のベストテンが各誌出揃った。
 すると、「ミステリが読みたい!」、「このミステリーがすごい!」、そして「週刊文春ミステリーベスト10」の3つのランキングで、なんと1位に輝いた小説があった。
 「われら闇より天を見る」である。著者はクリス・ウィタカー。
 この人の経歴がまた波乱万丈に富んでいて、そのあまりの凄さに思わず仰け反ってしまったほどだ。



 小説「われら闇より天を見る」。
 ミステリー小説の性格上、詳しい内容についてここでは書けないけれど、アメリカはカリフォルニア州が小説の舞台となる。
 海沿いの町で30年前、ひとりの少女が命を落とした。それは今でも町全体に暗い影を落としている。
 主人公は、少女ダッチェス。そんな30年前の事件からいまだ立ち直れずにいる母親と幼い弟と一緒に、貧しいながらも懸命に今を生きている・・・。
 これが導入部。

 ここからが凄い。
 生きることから生まれる闇と孤独と絶望が描かれてゆくのだけれど、小説が発表されると、すぐに「英国推理作家協会賞」最優秀長篇賞を受賞した。
 当然、日本でも大反響を呼び、前段でも述べたように、「ミステリが読みたい!」、「このミステリーがすごい!」、「週刊文春ミステリーベスト10」の3つの年間ランキングで堂々の第1位を獲得!

 まだ読んでいないミステリー小説ファンのあなた、これからすぐに本屋に行ってください!
 面白さ、保証します!










 

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「終わりの冬。始まりの春」。【5日後の春へ】

2023年02月25日 | Weblog
 テレビのニュース番組の中の「お天気コーナー」で、「土日が最後の寒波になりそうです」とお天気キャスターのお姉さんが嬉しそうに告げていた。
 その最後の寒波が土日この街を襲うという。



 2月25日土曜日、午後2時現在の青森市の積雪量78センチ、気温マイナス0.6度。
 午前中、ジムに行こうと車を走らせた。もの凄い地吹雪だ。でも、雪は湿り気があって地面に落ちると直ぐに融け始めた。
 それでも猛吹雪は止まらない。



 午前10時半から始まる「ヴィンサヤ・ヨガ」45分間をやって、薄っすら汗を掻く。ジムのお風呂とサウナに入って、正午には外に出た。
 相変わらず湿った雪が天井から落ちて来た。
 もう少しの辛抱だ。この土日の寒波が抜けたら、この街に春がやってくる。待ちに待った待望の春が。

 しかし雪自体に勢いがない。それほど積もれないだろうと思った。
 ジムの帰り道、お昼を買いに「青森ベイブリッジ」沿いの大型スーパーに立ち寄り、サンドイッチとそのついでに缶ビールも買ってしまった。
 今夜は日テレのドラマ「大病院占拠」を観ながら缶ビールでも飲むとしよう。



 それにしても櫻井翔主演の「大病院占拠」、鬼のリーダー格の青鬼が「Sexy Zone」の菊池風磨であることが明かされたけれど、ドラマ自体ツッコミどころ満載で、前回なんて、敵が乱射する銃の壁への弾痕や破壊の痕跡が全然ないシーンとか、櫻井翔が毎回ピンチでつい漏れ出る「嘘だろ?」とおんなじ言葉を思わず呟かずにはいられないシーンが続出している。
 でも、これらも受け入れて(あるいはあえて無視して)楽しく観ている自分がいたりする。まあ、これはこれでいいんじゃない?



 そんなこんなで午後になった。
 さっきまでの吹雪がおさまり、穏やかな空に覆われた2月最後の週末の土曜日。
 今冬もまた、冬はしつこく、そして非情だった。だから冬は大嫌いなんだ。

 さあ。来週からは、気温が急上昇するらしい。
 いやあ・・・長かったなあ・・・。
 やっと脱出だ。






 

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「イギー・ポップ、75歳。ひたすらパンク、ひたすらロックである。 破壊すべきは自分の中に巣食う怠惰と妥協、ただそれだけだということをイギー・ポップは教えてくれる」。【6日後の春へ】

2023年02月24日 | Weblog
 イギー・ポップである。75歳の後期高齢者である。
 彼が上半身裸で、マイクを握り締め、ステージの上でシャウトしている写真がたくさんある。
 確かに75歳にしては逞しく鍛え抜かれた身体だと言えなくもないけれど、やはり肉は弛み、いたるところに伸びきった皺が寄っている。
 ある意味、それは老人特有の肉体だ。衰えは隠せない。
 それでも彼、イギー・ポップは、あえて上半身を観客に晒して歌い叫ぶ。



 美しいと思う。
 立派だと思う。
 誰にも真似の出来ない、真のキング・オブ・パンクである。
 キース・リチャーズに似てなくもない。

 ニール・ヤングがいみじくも言った、「錆びるなら燃え尽きたい」と真逆をいっているようにも思える。イギー・ポップは、錆びても燃え尽きない。
 結局、どちらのロッカーも同じ場所を目指しているのでは? そんな事さえ考える。



 イギー・ポップの最新アルバムがリリースされた。
 タイトルが「エヴリ・ルーザー」。イカしたタイトルだ。19枚目となるオリジナル・アルバムである。
 今ちょうど来日公演をしている「レッド・ホット・チリ・ペッパーズ」のチャド・スミスや、「ガンズ・アンド・ローゼズ」のダフ・マッケイガンや、惜しくも最近亡くなってしまった「フー・ファイターズ」のテイラー・ホーキンズたちが参加している。

 アルバム8曲目の「All The Way Down」なんて、カッコいいったらありゃしない。75歳の爺が作るような曲じゃない。最高に若いっ!
 イギー・ポップのニューアルバムを聴いていると、マジで元気が出る。本当にパワーが貰える。
 下手な栄養ドリンクを飲むより1000倍元気になる。嘘だと思うなら、騙されたと思って一度聴いてみるといいい。
 これが本当のパンクである。



 こういう人をヤンチャジジイと呼ぶのだ。セクシー爺と言うのだ。不良というのだ。
 こういう人間になりたい。
 天下無敵だ。怖いものなしだ。
 
 イギー・ポップ、75歳。ひたすらパンク、ひたすらロックである。
 破壊すべきは、自分の中に巣食う怠惰と妥協、ただそれだけだということをイギー・ポップは教えてくれる。
 
 









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「映画『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』。このドキュメンタリー映画は頗る面白いっ! 最後までスリリング!」。【7日後の春へ】

2023年02月23日 | Weblog
 自分で言うのもなんだけど、学生の頃はそれなりに尖がっていたと思う。
 日本文学を片っ端から読み漁り、左に「朝日ジャーナル」右には「少年マガジン」を抱え、ちゃんと新聞も読んだし、流行には絶えずアンテナを張り、映画はメジャーな作品から「ATG」系の難解な映画にも目を光らせていた。
 とにかくカッコつけていたのだ。

 今、思い出すと赤面して舌を噛み切りたいほどの恥ずかしさを覚えるのだけれど、当時、某大学で開催した「文学」関連の討論会に参加して、ゲストで来ていた某女流芥川賞作家に対して議論を吹っ掛け続け、その場をかなりシラケさせたこともあった。
 若気の至りである。芥川賞作家に、なんであんな失礼な態度をとったのだろう・・・。馬鹿だった。所詮、田舎者の屈折した知性コンプレックスでしかなかったのである。
 弱い犬ほどよく吠える。ああ、恥ずかしい・・・。



 映画「三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実」をやっと観ることが出来た。映画自体は2020年の作品で、確か「八戸フォーラム」でも上映され、観に行こうと思いながら結局予定がつかずに行けなかった映画だった。
 それが今になって「ネットフリックス」で配信されていることを知り、ようやく今回観ることが出来た。

 これは凄いドキュメンタリー映画だ。
 1969年5月、東京大学駒場キャンパスで行われた、作家の三島由紀夫と東大全共闘の学生たちとの、今では伝説となった討論会の模様を追った映画である。
 全共闘とは、1968年、大学の不正運営などに異を唱えた学生たちが団結し、全国的なムーブメントとなった「左翼」学生運動組織の連合体のことで、中でも最も過激で武闘派と呼ばれた東大全共闘を含めた1000人を超える学生たちが東大に集まり、思想的にまったく相容れない「右翼」の中心的存在であった作家の三島由紀夫を招いて激論を戦わせたのだ。



 三島由紀夫は警視庁の警護の申し出を断り、単身で1000人が待ち構える討論会に挑んでいった。
 思想も政治的な立場も全く異なる、全共闘と三島。「左」対「右」。
 「三島由紀夫を論破して、壇上で立ち往生させ、面前の前で切腹させる」。学生たちはそう意気込み、三島由紀夫の右翼思想を完膚なきまでに叩き潰そうと殺気立つ。
 そして、遂に1000人対1人の凄まじい討論会が始まってゆく・・・。

 圧倒的な面白さである。
 論客揃いの東大生たちの切り込みに対して、三島由紀夫は、彼らの上げ足を取ったり、追い詰めたり、論破しようとしたり、声を荒げて批判したりせず、ひたすら理路整然と自らの意見を述べ、穏やかに反論し、ここに居る1000人全員を真摯に説き伏せようとまでする。
 俺は作家だぞと上目目線から話をするわけでも、小馬鹿に見下すわけでもない。ただただ懐の深さが際立つ。肝が完全に据わっているのだ。



 映画では、この貴重な映像を観た、小説家の平野啓一郎、評論家の内田樹、社会学者の小熊英二、作家の瀬戸内寂聴の4人が、随所にコメントを挟み、三島由紀夫の護衛として潜んでいた右翼団体「楯の会」の生き証人たちも当時の状況を語ってゆく。

 三島由紀夫って、やっぱり凄いわ。
 絶対、観るべしっ。











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「運動脳」。【8日後の春へ】

2023年02月22日 | Weblog
 毎日のように「スポーツジム」に通っているように思われているけど、決してそうじゃない。
 例えば去年は、一番通った月が9月で21回。でも、だいたい月平均でいうと週2回ペース、月にして10回前後である。
 ただしこれもあくまで平均であって、行かない月を見てみたら、月2回とか月4回ということもあった。理想は週3回から4回は通いたい。でも仕事があったり別の予定が入ったりするので、それはたぶん無理だろう。
 毎日、早朝ランニングをしたり、出退勤ランをしている人だっているのだから、やってやれないこともないけれど、そこまで徹底して肉体を鍛えたいとは思わない。そこまでは思わないけれど、身体を動かすことだけは絶対止められない。



 なんといっても、フルマラソンやハーフ・マラソン大会に出場して、何とかゴールに辿り着き、汗まみれで飲み干す水の美味しさや、そのあと疲れを癒すために入るお風呂の心地よさ、それからクタクタになった身体を横たえながら家に帰って飲む冷えた缶ビール・・・これほどの達成感と充実感はちょっとほかにない。
 運動は人生に必要不可欠だ。



 話題の本を読んだ。
 アンデシュ・ハンセンというスウェーデン出身の精神科医が書いたベストセラーで、日本国内でも既に10万部を突破したという。
 この著者もまた大のスポーツ愛好家で、精神科医として活動するかたわら、テニス、サッカー、ランニングに励み、週に5日、少なくとも1回45分は取り組むようにしているのだとか。
 同じ著者が書いた本に、あの「スマホ脳」もある。こちらの本はまだ読んでいないけど。

 とにかく、現代病ともいえるストレスが人間にかかると、コルチゾールというストレスホルモンが分泌されるのだが、運動を習慣づけることで、やがてこのコルチゾールがほとんど分泌されなくなって、ストレスに対する抵抗力が高まるのだとアンデシュ・ハンセンは主張する。



 太古の昔から人間が生きていくためには運動という行為が不可欠で、運動すると「報酬系」と呼ばれるシステムが働き、ドーパミンが放出されて気持ちが明るくなる仕組みになっているとも書いてあった。
 脳の健康には、30~40分の有酸素運動を週3回行うことが有効だと書いてあるので、やはり週3回はなんとか時間を工面して、ランニングやジムでのエクササイズを行うことにしよう、そう本気で思った。



 アンデシュ・ハンセン「運動脳」。示唆に富んだフレーズがたくさんあって考えさせられる本だ。運動好きなら絶対読んだほうがいい。

 身体を鍛えることは正しかったのだ。
 さあ。もうすぐ春。
 走るぞ!










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「もう、いい加減にしてくれよな!」。【9日後の春へ】

2023年02月21日 | Weblog
 それにしてもこのあまりにも極端な気候の乱高下は何なんだろう? 本当に極端過ぎる。
 今日は(2月21日火曜日)、凄まじいまでの猛吹雪。午前中、打ち合わせがあって「某公立大学」まで車を走らせたのだけれど、前が見えないほどの地吹雪に見舞われた。
 午後になっても一向に雪は衰えることなく降り続けている。
 とにかく一年の中で、雨にしても雪にしても風にしても極端過ぎる。豪雨は被害を各地に及ぼすし、雪が降ったら降ったらで一晩で数十センチも積もって交通障害を起こす。夏は夏で、猛暑が半端ない。
 昔は、この地方で夏に30度超えることなんてほとんどなかった気がする。クーラーも扇風機も必要ない街が売りだったのではなかったか。ところが今は全然違っている。30度超えの猛暑は連日続き、有り得ない状況だ。



 結局、猛吹雪は夕方まで続き、夜「ホテルA」で開かれる某会議所会頭の就任を祝う会まで少し時間があったので、急いで家の前を雪掻きした。朝も雪掻きしたというのに・・・。もういいだろう、堪忍してくれよ。



 ホテルでの会合にはこの街のトップオブトップも登場。色々と話をする。
 終わってタクシーで帰宅。運転手さんいわく、「去年も大雪だったけど、降雪量だけみたら今冬のほうが多いかもしれないですね」と呆れていた。「この街を出たいですよ、マジで」とも嘆いている。
 確かに、この街の人口減、特に社会減は危険水域かもしれない。県庁所在地の中で人口減少が最低最悪だった年も過去にあったはずだ。



 ただし、明日以降、気温は急上昇するらしい。やっと終わる、この街の長かった冬が。
 ほんと。もう、いい加減にしてくれよな!









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「映画『ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー』、『ローレル・キャニオン 夢のウエスト・コースト・ロック』、『エコー・イン・ザ・キャニオン』、『西部戦線異状なし』」。【10日後の春へ】

2023年02月20日 | Weblog
 もう青森市内の映画館が2館のみとなり、メジャーな映画がほとんど上映されなくなったので―もちろん、市内の2館、様々なハンディを乗り越えながら必死で頑張ってます!―、今は「Amazon prime」や「ネットフリックス」や「Disney+」で配信される新作を掬うようにして観ている。
 「Disney+」なんて、去年の11月に国内上映された新作映画「ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー」がもう配信されているのだ。当然、観ました「Disney+」で。

 映画「ブラック・パンサー ワカンダ・フォーエバー」、前作の主人公ブラックパンサーを演じたチャドウィック・ボーズマンが2020年に死去したのだけれど、なんと代役を立てずにそのまま続編を製作したことになる。
 なので、続編も、国王だったティ・チャラ(ブラック・パンサー)が病気によって命を落としてしまい、ワカンダ王国が悲しみに暮れているという出だしなのだ。このことから先代王の妻が玉座に着くのだが、そこに新たな脅威がワカンダ国に迫って来るというストーリーだ。
 かなり長めの上映時間だけれど、最後まで全然飽きさせないのは、さすが「マーヴェル」というしかない。まあ、最後はいつもの大スペクタクルという定番もそれなりに楽しめます。


 そして最新音楽映画2本は「Amazon prime」で。
 まずは、「ローレル・キャニオン 夢のウエスト・コースト・ロック」。
 この映画は「シネマ・ディクト」でも昨年上映されていた。ロック・ファン、特に「ウエストコースト・ロック」が好きな人間には感涙ものだろう。
 アメリカは西海岸ウェストコースト・ロックの聖地と呼ばれているローレル・キャニオンにスポットを当てたドキュメンタリー映画である。
 1960年代半ばから70年代にかけて、ロサンゼルスのローレル・キャニオンでは、数多くのロック・ミュージシャンたちが移り住み、そこから数多の名曲が発信されていった。
 映画には、「イーグルス」のドン・ヘンリーや、CSN&Y、ザ・バーズ、ママス&パパスなどの懐かしいミュージシャンたちが登場して、貴重なインタビューに応じている。その当時のロックを聴いて育った50代以上のロック大好き人間には最高の贈り物かもしれない。


 そして、これまた偶然なのか、同じローレル・キャニオンを扱ったドキュメンタリー映画「エコー・イン・ザ・キャニオン」も、去年、「シネマ・ディクト」でほぼ同時期に公開されていた。
 ただこちらの映画、ボブ・ディランの息子のジェイコブ・ディランが製作・案内役を務めていて、ベックやノラ・ジョーンズ、それからフィオナ・アップルら現在活躍している旬の音楽家たちが、ローレル・キャニオンから生まれた数々の名曲をトリビュートしたライブとアルバム制作に挑むその姿を追っている。
 「ビーチボーイズ」のブライアン・ウィルソンやエリック・クラプトンたちへのインタビューも中々興味深い。


 最後は「ネットフリックス」。
 現在話題沸騰の「西部戦線異状なし」である。
 これが3度目の映画化で、モノクロだった1930年版は確かNHKで放映されたときに観た。ラストは秀抜だった。
 今回は本国ドイツの制作である。
 第一次世界大戦下のドイツ。17歳のパウルという青年は、祖国ドイツのため兵士に志願するのだが、西部戦線で戦争の現実をこれでもかと目の当たりにすることになる・・・。
 この映画、すこぶる評価が高い。
 第76回英国アカデミー賞で作品賞ほか最多7部門受賞、第95回アカデミー賞では作品賞を始めとする全9部門にノミネートされている。
 映画は現在「ネットフリックス」でしか観ることが出来ないけれど、絶対、観ておくべきべき映画ではある。
 お勧めします。そう、今のこの時代だからこそ・・・。












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「ローリング・ストーンズの2012年50周年ツアーライヴ『GRRRライヴ!』を聴く。ミックもキースも79歳って・・・凄い、凄過ぎるだろ!」。【11日後の春へ】

2023年02月19日 | Weblog
 土曜日、午前中ジムでヨガをした際にギクッと腰に痛みが走り、夜になって痛みはますます酷くなる。日曜日もジムで午後から2つ続けてエクササイズをする予約を入れていたので、まずは朝起きてからジムに行こうか行くまいか判断しようと思い、翌日を迎えた。腰全体が張るような感覚で背筋を伸ばすことが出来ない。痛みがあってスポーツなんて出来る状態じゃない。ジムのキャンセルが開始2時間前までで締め切られるので、ギリギリまで待ってみよう・・・。そして2時間前になった。すると、どうしたことだろう、まだ腰に違和感が残るものの、すーっと痛みが消えているではないか! 噓でしょ?
 やはり人間の底力というか気持ちの持ちようというか念というか、ほんと凄いものがある、そう思った。結局、ジムに行って2つのエクササイズをこなして帰路につく。ところがここからがまた、なんというか・・・。夕方近くから再び腰痛が始まったのだ。じゃあなんだったんだろう。ジムに行っていたあの時間は。いやはや、身体って奴もまた気紛れというか気分次第というか。
 やはり気合って凄いわ。気の持ちようで、心だけじゃなくて身体までもが変わることがあるんだ。そのことを改めて自覚した。



 前振りが少し長くなってしまったけれど、あえてそんなことを思ったのは、「ローリング・ストーンズ」の新作ブルーレイ+CD2枚組「GRRRライヴ!」を聴いたからだ。



 ミック・ジャガーもキース・リチャーズも今年で79歳である。79歳・・・。ミックなんて7月の誕生日が来たら80歳! 80歳なのである。そして12月が来たらキースもまた80歳!
 それがステージ上を所狭しと駆け回り、2時間以上のライブをやり続けている。奇跡である。信じられない。今年はニューアルバムだってリリースされるらしい。

 ここまでくると、節制しているとか食事に気を付けているとか運動しているとか、そういうレベルをはるかに超えてしまっている。
 これは、「気合」とか「信念」とか「スピリチュアル」とか、論理や理屈だけでは証明できない、深くて理解不可能な領域である。



 今回は2012年のニュージャージー州ニューアークで行なわれた50周年ツアーで収録したライヴ映像と音源で、日本盤のみボーナス映像とボーナス音源が収録されている。
 ゲストも豪華。ブラック・キーズにゲイリー・クラーク・ジュニアにレディー・ガガにジョン・メイヤーにブルース・スプリングスティーンにミック・テイラー。



 「GRRRライヴ!」に組み込まれている曲だけをみると、確かにこれまでのストーンズ関連のライブとほぼ同様で新鮮味は特にない。ただそこはゲストたちとのパフォーマンスが十二分に補っている。
 だって、やっぱりストーンズだもん。これは驚異的なライブである。

 それにしても、ああ腰が痛い・・・。






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「premonition of spring」。【12日後の春へ】

2023年02月18日 | Weblog
 春の予感がする。
 朝から風の匂いが違う気がした。空は晴れ渡り、雪がもの凄い勢いで融け始めている。



 今日2月18日土曜日は気温がプラスの8度まで上がった。市内のメイン道路に雪はない。一旦狭い道路に入ると、まだ車道はグッチャグッチャな轍状態で脇には数メートルの高さの固い雪が積み上がってはいるけれど・・・。



 あまりにも気持ちのいい朝だったので、10時半からジムに「ヨガ」をやりに行き、その帰り道、遠回りして久しぶりに海に向かった。
 時間はちょうど正午。



 いつもの定番の場所に車を停めようと思ったら、雪が積もっていて入れない。「青森港」の岸壁の先端まではまだ出られないみたいだ。
 ランニングできる状態にまで融けるにはもう少し時間が掛かりそう。



 それにしても清々しい「青森港」。
 冷たいけれど気持ちのいい海風が吹いて来る。
 港の雪捨て場には、引っ切り無しに重たく湿った雪を大量に積み込んだ大型ダンプが何度も行き交っていた。
 遠く真っ白な雪を被った「八甲田連邦」が2月土曜日の晴れ渡った青空にくっきりと浮かび上がっていて、北に広がる「陸奥湾」を囲むように山々の峰が太陽の光を真正面から受けている。



 長い冬だった。
 もちろん、天気予報を見てみると来週の前半は雪模様だし、最高気温がマイナスの日だってあるだろう。でも、プラスの気温が周の大半を占めていて、晴れマークもちらほら付いていた。
 本当に今冬は長かった。
 11月に雪が降らず、12月の中後半からいきなり大雪になった。その後また暖気が続いたので、今年の冬はひょっとして「暖冬?」と小躍りしていたら、そうは問屋が卸さない。
 1月はこれでもかこれでもかというくらい雪が降り続き、雪片付けに追われてクタクタだった。
 2月もまた凄まじい雪が降り続き、やっと小康状態になったかと思いきや、そこからまた大雪が街を襲った・・・。



 心底、ウンザリした。
 それに今冬は色んなことが重なって心も折れた。かなり折れた。早く春になれ、早く晴れになれ、そればっかり祈っていた。春になったら何かが好転するとか潮目が変わるとか、そういう根拠なんて一切なかったけれど・・・。

 そして、もうすぐこの街にも待望の春がやってくる。
 そんな予感に今日の土曜日は包まれている。

 春の予感・・・。
 雪が融け、やっと北国に春が訪れる。






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1月死去したYMOのドラマー高橋幸宏氏を(享年70)追悼した特番「NHK MUSIC SPECIAL 高橋幸宏 創造の軌跡」を観る。【13日後の春へ】

2023年02月17日 | Weblog
 「YMO」イエロー・マジック・オーケストラの3人、坂本龍一・細野晴臣・高橋幸宏のそれぞれが発表して来た数多のアルバムの中で最も聴いてきたのは高橋幸宏だ。
 彼が関わったプロジェクト、ユニットに絡めて発表されたすべてのアルバムを聴いてきたわけじゃないけれど、コンサートのDVDをも含め、新しいアルバムを出すたびに買い求め、その独特の音楽世界を堪能して来たといっていい。



 ダンディな佇まい、寡黙でシャイな物腰、知的な匂いもした。
 昔、なんかの音楽雑誌のインタビューで、「僕は鬱なんだ」と言っていたのを読んだ記憶がある。それを読んで、ナイーブで繊細な人なんだと、彼の音楽を聴くスタンスが少し変わったことを覚えてる。
 それまでの「YMO」や「サディスティック・ミカ・バンド」なんかでの高橋幸宏には、どことなく華やかで都会的なイメージを抱いていたのだけれど、もう少し内向きで寂しさや哀しさを心の奥底に秘めているひとなんだ・・・そんなふうに思いながら、彼の音楽世界と向き合い直した。

 

 そんな大好きなミュージシャンの一人だった高橋幸宏が、今年の一月、他界した。70歳だった。まだまだ現役で頑張れる年齢だ、新しいアルバムも聴きたかったのに・・・。



 なので、2月16日夜10時から放送された、追悼特番「NHK MUSIC SPECIAL 高橋幸宏 創造の軌跡」だけは絶対に見逃すものかとテレビの前に陣取った。録画したものじゃなくて、リアルタイムで観たかったのだ。



 番組は、編成がとても上手で(本当は2時間ぐらいの特番にしてほしかったけれど・・・)短い時間に彼の音楽の変遷をギュっと詰め込んでいて、それなりに見応えがあった。
 YMO以外にも、「サディスティック・ミカ・バンド」として英BBCで放送された音楽番組「オールド・グレイ・ホイッスル・テスト」に出演した当時の映像(「塀までひとっとび」)や、坂本龍一、細野晴臣と3人で漫才にも挑戦した「トリオ・ザ・テクノ」の映像まで流していた。
 番組のラストは、高橋幸宏が作った「YMO」の名曲「ライディーン」。これまたとても感動的だった。



 生きていたら、「METAFIVE」での活躍や「ムーンライダーズ」の鈴木慶一とのユニット「THE BEATNIKS(ザ・ビートニクス)」の新たな展開もみることが出来ただろうに・・・。残念だ。

 次々と大物ミュージシャンたちが亡くなってゆく・・・。
 合掌。








 




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「ボブ・ディランがやって来る! エリック・クラプトンもドゥービー・ブラザーズもやって来る。『サマー・ソニック』はリアムにブラーだ!」。【14日後の春へ】

2023年02月16日 | Weblog
 なかなか春に辿り着けない。
 あともう少しなのに、そこからが長い。やっと雪が止んで暖気になり、太陽も顔を覗いたかと思うと、復讐するみたいに激しい雪が降り続いたりする。
 ここ数日間も辛かった。瞬く間に雪が積もって、一日に何度も雪片付けをする羽目に。気温も真冬日で心底冷えた。
 そんな今日、2月16日木曜日も朝から雪。ほんと、見るのすら飽きてきた。
 でも確実に春の足音は聞こえている。その日を待ちながら、今は頑張って耐えていこう。



 待望の春になると、待ってましたとばかり、海外からの大物アーティストたちの公演が続々と控えている。
 先日ここでも書いたエリック・クラプトンは4月15日土曜日「日本武道館」。このチケットは直ぐに取れた。なんせ、一人だもん。ゲットしやすいからだろう。



 そんな中、ビッグ・ニュースが飛び込んできた。
 なんと! ボブ・ディランがやって来るという! 久しぶりの日本公演である。前回はチケットが取れて、「よし、行こう」と歓喜していたのに、「コロナ」によるライブ中止に見舞われてしまった。
 もうディランなんて一生観ることは叶わないだろうと嘆いていたら、待望の来日速報が流れたのである。まさか来るとは思わなかった。



 ワールドツアーは、「“ROUGH & ROWDY WAYS” WORLD WIDE TOUR 2021-2024」。
 東京5公演、大阪3公演、名古屋3公演の計11公演で、 日本でのツアーは2016年にノーベル賞を受賞して以来初めとなるもので、初来日から45年目の節目の公演だ。
 場所が「東京ガーデンシアター」有明で、もしも4月の14日金曜日か16日の日曜日のチケットが取れたとしたら、エリック・クラプトンとボブ・ディランを、2日間連続で堪能できるということになる。
 こんなことって、あるんだろうか?



 それから、大好きなドゥビー・ブラザーズもやって来る。6年ぶりの来日公演だ。
 びっくりしたのは、4月15日土曜日の「岩手県民会館」がツアー・スタートだということだ。盛岡にドゥビーがやって来る!
 絶対に観たい!
 と思ったら、4月15日はクラプトンの「武道館」があるじゃないか・・・。同日ってなんなんだ? この贅沢過ぎる悩み・・・。

 今回の凄いところは、結成当初からの中心人物であるトム・ジョンストンと、トム・ジョンストンが一時期バンドを抜けた際に加わったマイケル・マクドナルドとが、一緒にバンドとしてプレイするということだ。そこに、パット・シモンズとジョン・マクフィーが加わる4人編成は狂喜乱舞、絶対会場で観てみたい。
 盛岡公演は行けないけれど、4月17日月曜日は東京「日本武道館 」公演だという。

 うそでしょ?
 ということは、エリック・クラプトン行ってボブ・ディラン行ってドゥービ―・ブラザーズにも行けるってこと?
 連続3日間の究極ライブでしょう、それ。



 「サマソニ」は、ケンドリック・ラマーにブラーにリアム・ギャラガーだし。スゲーな。今年のライブの充実度!












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「fear of dying from illness!」その⑤。【15日後の春へ】

2023年02月15日 | Weblog
 「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」。「ニューヨーク・タイムズ」に掲載された記事だそうだ。
 発言者は、経済学者で米イェール大学のアシスタント・プロフェッサーである成田悠輔氏。何度かテレビでのコメントを聞いたことがある。
 この発言記事に対するツイートは約2000万レビュー。「ニューヨーク・タイムズ」の記事を受け、イギリスやドイツでも取り上げられ、回りまわって日本のメディアでも後追い記事が出始めている。
 ただ、日本人のツイートは、確かに批判しているものも多いけれど、これって「老人たちがこの日本をいまだに牛耳っていることに対する嫌悪感からの発言で、政界や経済界での老害支配を批判しているという意味じゃないか」とする肯定論も結構ある。
 それもよく分かる。この日本における頑丈な格差社会とそれに伴う閉塞感は、次世代を担う若者たちにとって相当辛いだろう。



 「老人福祉法」という法律が制定されたのは1963年(昭和38)で、その当時の100歳以上の人口は、わずか153人しかいなかった。
 つまり、100歳まで到達する人間なんて本当にごく僅かで、明治時代では高齢期に到達すること自体が稀な出来事だったのだ。
 生き続けることもまた、命懸けだ。



 住民基本台帳によれば、日本の100歳以上の人口は2021年時点で8万6,510人。つまりは、60年ほどで565倍にも増加している。
 そしてまた、現時点で65歳の人が100歳まで生きる割合は、男性で1%、女性では6%程度だと考えられているそうな。
 たとえば現在、65歳になんとか到達する者の率は、1955年で男性61.8%、女性70.6%、2015年で男性88.8%、女性94.2%という統計も存在する。ほとんど男女が高齢期を迎えていることを意味しているのだ。
 日本は世界に名だたる超高齢社会なのである。

 そんな中、結局自分の健康診断に右往左往したものの、健康体であるということが判明した。ビビりで小心者である人間にとって、その結果が良かったのか悪かったのかはよく分からない。
 でも、そういう乱高下し続ける人生を何とか懸命に生きてゆくしかない。



 トルコでは数万人規模の人たちが未曽有の大地震で亡くなっている。もちろん、その大災害禍にあって、72時間以上たってさえもなお瓦礫の中から救出された子どもたちもいる。
 その模様をニュース画面で観ると、涙が溢れて止まらなくなる。



 今生きているというこの厳粛なる事実に対して、心底感謝しなくてはならないと心底思う。死を想うのだ。絶えず想って生きるのだ。
 でもなあ・・・辛いことや苦しいことや哀しいことは、そんな人生に土砂降りの雨みたいにこれからも降り続けてゆくのだろう。

 やれやれ・・・。






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「fear of dying from illness!」その④。【16日後の春へ】

2023年02月14日 | Weblog
 肺の再検査はしないと決めたその日、突然知り合いが訪ねて来て、検診で引っ掛かり再検査を受けたら初期の胃癌だと判明し、すぐこれから入院することになったと伝えに来た。もちろん、沈痛な面持ちだった。辛そうだった。
 返す言葉もない。でも「大丈夫、大丈夫、まだ初期だから手術すれば完治するよ。でもよかった、早期発見が幸いしたね」と励まして別れた。直ぐにお見舞いに駆け付けるからとも声を掛けた。
 その知り合いは振り向きざま、「お前も気をつけろよ、何でも検査は早めに受けたほうがいいぞ」、そう言って少しだけ笑った。
 ドキッとした。



 人にはそんな事を言っておきながら自分は敵前逃亡かよ。病状を聞くのが怖いからって逃げ続けんのかよ。そんな別の自分が嘲り笑う。
 やっぱり、ちゃんと再検査受けることにしようかな・・・。

 まったくもって、なんというか、どうしようもない。受けると言ってみたり受けないと言ってみたり・・・。
 結局、掛かり付けの総合病院に電話してこれまでの事情を話し、専門医がいるという土曜日に予約を入れた。受けよう、「再検査」。

 こうしてまた、「死」を想う。「死」が降りて来る。「メメント・モリ」である。
 「死」という問題がまじかに迫ることで、人間は新たに「生きる、生きたい」ということを激しく意識する。
 先日読んだ「限りある時間の使い方」のなかでも書いていた。
 永遠の命を授かり、いつかは命が尽きるということがないとしたなら、人間という生き物は、生きるという行為に執着しなくなって、時間を貴重で大切なものとは思えなくなり、「生きがい」なんていう言葉も「大切な今生きているこの時間」という概念も一切無くなってしまうだろうと。それは果たして幸せなことなんだろうかと。



 このままでいいわけがないことは十分わかっている。今この生きている瞬間を無駄にして、明日は必ずやってくるという幻想を能天気に抱きながら生きている、そんなこともまた十分に分かっている。
 グダグダとどうでもいいようなことに悩み、やることなすことが億劫で、ちょっとした煩わしさや困難な出来事に心底めげる自分自身も心底知っている。

 どうでもいいじゃないか。癌でも癌でなくても。重い病気でも軽い病気でも。ほんと、どうでもいい。
 時間がないんだ、人生は。

 ついに再検査の土曜日となった。
 〇でも✖でもどっちでもいい。どっちも素直に受け入れよう。でも、長い長い闘病生活を強いられることになったら、その時は少し別の重大な決断が必要だ。たぶん、それだけは耐えられない。その覚悟だけはある。
 そこまでして生きていたくなんかない。
 居直った。覚悟を決めた。



 再検査は担当医から「CT」撮りましょうと言われ、内心ビビった。
 待合室でその結果を待つ。長かった。
 どきどき、どきどき。どきどき。
 〇でも✖でもいいけど、出来たら何の病気もないほうがいいに決まってる。もしも、再検査で何も悪いところがなかったのなら、今度こそ、今度こそ、今度こそ、一日一日を大切にして生きていくぞ。本当にそうするぞ。それだけを何度も念仏のように唱えながら検査結果を待っていた・・・。



 結局、診察の結果は〇だった。
 凄まじいまでの脱力感。そして「何ともありません」の一言で、目の前がバーッと明るくなった。
 心の中で万歳三唱をした。
 まだ生きていられる。嬉しかった。ちゃんとしようと思った。



 でも「死」は常に、身近にそっと息を潜めて待ち構えている。





 

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