淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

「真冬の青空」

2009年01月22日 | Weblog
 気持ちいい清々しい木曜日の朝だ。
 かなりの冷え込みだけれど、青い空が一面に広がっている。
 大寒も過ぎたのに雪も余り降らず、今のところ今冬は暖冬小雪の気配が強いようだ。
 朝食を摂りながら「めざましTV」の星座占いを何気なく観ていたら、乙女座が最低最悪の最下位。
 「乙女座の人、今日はツイていないので、早めに帰宅してください」とのアナウンス。ふーん。

 出勤のため、急ぎ足でツルツルに凍りついた道路を歩く。
 冷たいけれど、眠気覚ましに、このきりりとした外気は朝の珈琲よりも効き目がある。

 昨夜も残業で、オフィスを出たのは夜の12時を回っていた。
 白い息を吐きながら、人通りの途絶えた真冬の夜道を独りとぼとぼと帰った。
 予算関連の遣り取りや夜遅くまでの会議の連続で、体だけではなく、心も少しずつ疲弊してゆくようだ。

 家に帰り、お腹がぺこぺこで、緊急避難的にカップラーメンを啜り、お餅を焼き、お醤油に砂糖を少しだけ塗し(この食べ方が一番好きっ!)、もぐもぐと頬張った。
 真夜中1時過ぎの、独りぼっちの淋しい夕食。

 こうして残業時間が嵩んでゆくと、いかに定時に帰った時の夜の時間が貴重なのか骨身に沁みて分かって来る。

 それにしても、深夜はBS日テレの「音楽のある風景」か「旅チャンネル」を流すに限る。
 癒される。
 BGM的にテレビを流しているのだけれど、クラシック曲に世界各地の風光明媚な場所や国内の秘湯とか名所旧跡が淡々と映し出されるだけの番組をやっているのだが、疲れた体と心に、こういう番組はじんわりと効いてゆく。

 そんな中で、とてもびっくりしたのが昨日から今日に掛けての、小室哲哉関連のニュースだ。
 著作権譲渡をめぐる5億円詐欺罪の小室哲哉被告の初公判が21日、大阪地裁で開かれたらしく、その報道がメディアで飛び交っているのだけれど、何とTRFのメンバーたちにご祝儀として一人一人に1,000万円ずつ配っていたとか、もうこの世の話とは思えないエピソードが裁判の進行過程で次々に語られたらしい。

 そして、何より胸に刺さったのが、「破たんへの道を進んでいることは分かっていた。でも、破たんする直前までKEIKOを思い切り楽しませてやりたい、思い切りぜいたくさせてやりたいと思った」というその言葉である。

 小室哲哉ほどの天才音楽プロデューサーで頂点を極めた人間でも、結局はたった一人の愛する人間のためにこういう行動を取ってしまうという事自体に驚く。
 人間はどんなに虚飾に塗れ、華やかな衣装に身を包んでいても、愚かで、しかも意外と単純な動物なのかもしれない。
 愛に溺れ、愛に傷つくだけの・・・。

 木曜日のお昼休み、雪が猛烈な勢いで溶けてゆくその舗道を歩き、いつもの「お餅屋さん」で笹もちを2個と、白い餡子もち2個、そして草もち2個買い、頭上の明るい空を見上げた。

 ちっぽけだよなあ。
 人間って奴は。




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