淳一の「キース・リチャーズになりたいっ!!」

俺好き、映画好き、音楽好き、ゲーム好き。止まったら死ぬ回遊魚・淳一が、酸欠の日々を語りつくす。

フジTV月9ドラマ「ヴォイス~命なき者の声~」は、主役の瑛太につきる。

2009年01月20日 | Weblog
 フジテレビ伝統の時間帯、月曜日夜9時からのドラマ枠、今回は医師・医療ものである。
 「ヴォイス~命なき者の声~」。
 主演が瑛太、共演者が、生田斗真、石原さとみ、時任三郎、それから泉谷しげると、大学の法医学研究室で学ぶゼミ5人の学生たちの姿を中心に描いてゆく。

 瑛太は、NHK大河ドラマ「篤姫」の演技によって、一皮も二皮も剥けたのではないか。今の若手の中でも一二を争う俳優に成長したように思う。
 凛々しさがある。繊細さもある。そして、少し茶目っ気も。
 つまり、一色だけに染まらない多様性があるのだ、瑛太には。
 当然、そういう変化に富む俳優だけが生き残っていけるとも言えるのだけれど・・・。

 「ヴォイス~命なき者の声~」は、一話完結方式で進行してゆく。
 ストーリーは、大学のゼミで法医学研究室に配属された5人の若き医大生が、担当教授である時任三郎と助教の矢田亜希子のもとで、変死体として運ばれてくる遺体を解剖しながら、その死因と、その奥に秘められた真実を解明してゆくというものだ。

 ドラマの冒頭、法医学の定義を時任三郎がゼミ生たちに説く場面がある。
 法医学の第一義は人の死因を解明することだ。日本は異常死した遺体のうち、約1割しか解剖されていない。それでも、死者の体はその人が最後に伝えたかった言葉を語りかけていて、その法医学者にしか聞こえない言葉や声を遺族たちに繋ぐのがわたしたちの仕事なのだと・・・。
 そこから、このタイトル「ヴォイス~命なき者の声~」が付けられている。

 第一話が、人通りの少ない工事現場で両手を空に向けて抱えるようにしながら死んでいた中年男性の解剖、それから第二話が、何故か卵のパックを持ったまま道端で感電死していた男性に対する警察からの依頼による解剖というように、不思議な状況下で亡くなった遺体を解剖することで、その人間が死に至るまでの真実と、そこに横たわっている死者が発したかった本当のメッセージを探ってゆく形式となっている。

 まだ二話までしかオンエアされていないので、軽々しくはコメント出来ないけれど、少し強引に推理を行い、最終的な結論付けをしてしまうところがないではない。
 確かに、遺体解剖に伴う、法医学の世界のみで死者の真実が解明されるわけはないわけで、主人公たちが独自に警察もどきの調査に繰り出しながら真相を暴いてゆくということになるのだが、推理検証に若干無理があったりする。
 まあ、その点はドラマ上、仕方がないのかもしれない。

 しかし、この「ヴォイス~命なき者の声~」、やはり主役の瑛太につきる。
 青春ドラマの要素と、医学ものと、推理ものを混ぜて一本のドラマに仕立てたという感じだろうか。

 前回の「イノセント・ラブ」よりは視聴率が上がるのでは?
 あのドラマ、完全に後半は脚本そのものが破綻していたもんね。





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