そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

8月22日(月)短歌を詠む研究室

2016年08月22日 | 公開

    夕食の後、風呂に入って、20:00過ぎから、このたび修士課程を終えて帰国する中国人留学生Lさんの送別会を開催する。各自に短冊を配布し、1首詠むよう指示した。とりまとめて、A君に読み上げてもらう。

    そのお人のために、詩歌を作って贈るという風習?は、美しいと思う。この点、短歌という容器?は、実に小さく、といって小さ過ぎず、心、思いを盛ることができる絶妙の形式なのではないか。そのささやかさ、時に安直さこそが、短歌というものの、実は身上なのではないかと、最近強く思っている。

    それぞれ、心のこもった歌であった。Lさんも、涙ぐんで喜んでくれたのには、感動した。愚詠。

          天の原 振りさけ見てよ とりがなく あづまみやこに 出でし月影(有若亡)

    Lさんの修士論文のテーマは、百人一首研究だったから、仲麻呂の歌をアレンジした。こういう歌は、そのお人のことを分かっているよ…と示すことが、肝要なのである。「あづまみやこ」は「東京」の和げで、「とりがなく」は「あづま」の枕詞、詰め物に過ぎない。

   これくらいの歌が、ささっと詠めないと、いかんのよ。ご精進あれかし、大学院生諸君よ。


8月22日(月)軽井沢合宿1日目

2016年08月22日 | 公開

  台風が心配だったので、早めに家を出て、車で軽井沢へ。途中、横川のSAで峠の釜めしを食う。予定より2時間早く、セミナーハウスに到着する。

  1名以外はほぼ時間通りに到着し、15:00から研究発表を行う。平安末期の私家集と、物語についての発表を聴く。それぞれ、面白うござった。