研究指導を担当したOさんが、教員免許の10年講習とやらで、大学でセミナーを受けるというので、それじゃあ、終わったら飯でも食おうと、18:30に神楽坂で待ち合わせた。私も大学へ行って、8日までに処理して欲しいと連絡の来ていた書類を処理する。何のことはない、該当箇所1つに○をつけて、事務所に提出するだけの話だったのだが…。
「haze」コーヒーが店を出していたので、ルワンダ産の何とやらというのを200gいただく。パートナーのクッキー屋さんからも、パピヨンのクッキーをいただいて、Oさんへのお土産とす。
さて、待ち合わせて「東白庵」へ。Oさん、蕎麦好きとは知らなんだ。まずは、そばがきである。それから、すこしつまんで、せいろをたぐり、水あずきでしめる。
当日の予約が首尾よくとれたのだが、「東白庵」は、たいへんなご繁盛で、隣席はおじさんおばさんの大集団が怪気炎をあげておいでだった。落ち着かなかったので、「家鴨社」へご案内する。Oさん、人生で、バー初体験だったそうである。
Oさんはアルコールを全くきこしめさないが、それはバーテンダーさんと相談すればよいことで、モスコー・ミュールをアルコール抜きで供してくださり、樺太ミュールですと、ずいぶん手前なダジャレを飛ばされましたわ。そういえば、バーテンダーが飲み物を作る所作は、お点前そのものである。後ろの棚に高取の茶入が置かれているので、用途を尋ねると、塩入れに使っておいでのよし。
我々の後から入ってきたカップル? 男性は団塊の世代と思しい御仁が、ビル・エヴァンスがどうのこうのと、蘊蓄を傾け始め、鞄の中からCDを取り出した。なあんだ、少し前に話題になった、「Some Other Time」じゃないか。こう見えても、おいら、初めて買ったJazzのアルバムは、ビル・エヴァンスだったという男である。話の隅々まで分ったけれども、もちのろん、黙っておりましたとも。
神楽坂 まだ宵ながら 漂ひて げに心地よき バーでスウィング (右往左翁)