そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

7月22日(金)大学から神楽坂へ

2016年07月22日 | 公開

  夕方は池袋演芸場で家族と落語を聴くことになっている。さて、昼休みに会議というので、研究室1階下の会議室へ。もはや私の関心だにすらさへ喚起しない、国際的な研究展開に関する会議で、悪いけれど結局、オーソライズの儀式と化している気がする。我々の研究分野は、そうした社会貢献や、大型の外部資金とは、無縁なのだ結局。むなしい気持ちで、3時限が始まるので失礼した。

  新入生演習の最終回。アカデミック・ライティングにとって、最も重要なことは何か?ということを、しつこくしつこく話しておいた。他のことはど~でもいいし、レポートもいい加減で構わないけれど(単位はあげます)、とにかく、これだけ覚えておいてくれたまえと、かなり真顔で話せば、それなりに真剣に聞いてくれた・・・みたいだった。何人か頷いてくれたしな。まあ、教授としても、諸君に多くは望みません。なにしろ、二流大学なんだから(私も二流教授だし)。

  出席処理をして、もろもろ雑務をこなすうちに、変な時間となった。池袋へは飯田橋で乗り換えて行くべしと、まずは神楽坂でメトロを降り、駅前の「本屋カフェ」にあがった。ここで、ランチ向き?のシチューのセットを注文。2度目だが、空いていて、素敵なお店である。ちゃんと儲かっているのかしら?と、心配になる。

  チェックの際に、ちょっといい感じのネックレスが目についたので、同居人へのプレゼントに2本いただく。この間、いささか隔意を生じて、一時は私から離婚しようか?と言い出す仕儀にもいたったのだけれども、何とか関係修復がなって、しかし、傷跡はまだひりひりしている感じである。ひりひりには、気長に膏薬をつけるにしくはなし。というわけで、膏薬を奮発する、と言っても、いくらもしなかったんだけどね。

  そうそう、「haze」の兄さんもお店を出していたから、豆を200gと、一緒に出店のお姐さんから、パピヨンのクッキーをいただく。傍らの円形水溜りに、浮草が一面浮かんでいた。

    あをあをと 世界を覆へ 根無し草 (右往左翁)  

  18:00の待ち合わせまではまだ時間があるから、「ラ・ロンダジル」へも立ち寄った。もう一度見て、すとんときたらいただこうと思う片口があったからだが、すとんとは来なかった。で、店内を見ていたら、美しいガラスの振り出しが・・・。これはいったい、何という美しさだろう。掌にのせれば、心地よい重さ。表面は皹が入っているような模様が付けられおり、光線を通すと、複雑な模様が浮かび上がる。しかも、一面が磨き上げられていて、そこは凹レンズになっているのだろう、中に入れたもの(一般的には金平糖ですな)が、小さく!見えるようになているのだ。何という逸品だろう。こういうものは、出会いがしらに、衝動買いするにしくはない。そんなに高くもありませなんだ。