ちょっとした、でもないな、かなり深刻なとりこみを生じてしまい、最終的に同居人宛に短歌を3首メールで送り、決着をつけた。短歌というものが、本質的にどういう効能を持つかを、あらためて認識できたという意味では、私自身の研究に資する体験でもあった。配偶者も、他人であるということですな。でも、そこのところが、すべての根底であるはずだったのだ。
早めに大学に着いて、K教授から国費留学生に関する相談を承る。隣のT教授にも私の研究室に来てもらい、鳩首会談。まあ、暇なものが引き受けるということになる。
「高七」へ行った。昨日ほど暑くはないが、ハートランドを1本飲んだのが、後で大変なことになる。カウンターに座って、穴子天の定食をいただく。向かい合う大女将は、松江の老母と同年齢だ。もうすぐ母の誕生日なのですが、どういった物を贈ればよいでしょうか?とお尋ねしてみる。大女将、しばらく考えて、何か羽織るものがよろしいのではないでしょうか、この歳になると、そういうものが重宝です、と答えてくださった。そうしたら、なぜだか、涙を催してしまった。
12:00過ぎに研究室に戻り、13:00からの新入生演習の授業準備を終えると、ふうっと眠くなった。で、目が覚めたら13:20である。し、しまった! ビール飲まなければよかった。走って教室に赴くと、受講生諸君は何かゲームをして遊んでいる。誤って、1時間みっちり授業をする。
14:30に終えて、そのまま荷物を持って神楽坂へ。ピロリ菌退治に関して、検診を受けるべくクリニックへ行く。かなり待たされて、先生との話も長くなった。16:30に解放され、東京駅へ移動、17:13発の新幹線に乗る。
二人席の通路側の座席で、お隣はもう飲り始めていらっしゃる。暑いですなあとお声掛けして、売店で買った日本酒を飲もうとして粗相、お隣のズボンにお酒がかかってしまった。平身低頭を切っ掛けに、お話をはじめ、お降りになる名古屋まで話し続けた。最後に名刺を交換する。こんなご縁も、あるのだなあ。
梅田に着いて、ホテルに入ったら、もう外へ出る気力も残っていなかった。明日は学会、明後日は京都で今秋刊行の本についての作業がある。