そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

10月27日(木)水が木で

2011年10月27日 | 公開

 T准教授にいくらメールを差し上げても返信が無い。おかしいなあ、水曜にご帰国とうかがったのに。よしゑやし、ご自宅にお電話申し上ぐれば、勘違いして木曜の帰国を水曜と言ってしまいましたとのこと。なるほど、水と木は文字が似ているからな。こういうところから誤写が生じるとは、かの池田亀鑑先生も書いていらっしゃることだしな。

 卒論演習は題目届の捺印を全員分処理した。「…について」を「…論」に変えることになったSさんに、用紙をもう一度事務所で貰ってきなさいと指示。結局訂正印だらけになったぢゃないか! 昼飯おごって欲しいというようなことを言い出したから、はいはいと全員を「馬車道」に連れて行って好きなものを食わせた。きゃ~、眺めがいい!と写真を撮りまくる人あり。

 博士の研究指導はまた延々と意見を申し述べる。修士の研究指導はなかなかの完成度だったが、文体のクセが露わに見えて面白かった。「かかる」「~なる~」と、文語調が頻出し、「ゆきたい」「ゆきたい」と「ゆく」の連発が目についたが、まあよいでしょう。かかる仕儀とはあひ成りて、ゆきゆきて神軍、「勇敢なる水兵」「有閑なるマダム」「夕刊なるゲンダイ」…。

 コース研究室で誰かさんの誕生パーティが始まった。ケーキがありますが…とお誘いを受けくるも、太るからと謝絶。ケーキはあんまり食いたいという気が起こらなくなった。

 せ、先生にご相談が!と、青ざめた顔をして女子学生が研究室に駆け込んできた。webで確認したら、卒論指導教授から秋学期から先生に変更になっているんです…ですと。そりゃ大変だ、一緒に事務所へ参りませうとご同道。担当事務職員の方はすでにいらっしゃらなっかたが、あんた管理職だろとOさんを呼び、かくかくとご説明。どうやら主任である私の名前に、webの見かけ上変わっていたということらしい。そりゃ近代で卒論を書くつもりが、中世専門の教員に急に変わっていたら吃驚するわな。この機会に中世やりませんか?とは言い出せなんだ。

 18:30から学生の研究会につきあう。このテキストの作品は、どうも道具立てが多すぎる上に、賛辞が過剰だが、どういうことなのだろうか。20:00頃終了。