そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

8月18日(水)その2

2010年08月18日 | 昔日記
 帰宅すると、娘が、松屋銀座の「ゲゲゲ展」を観に行った土産のTシャツをくれた。

 娘は私が「ゲゲゲの女房」を何度も観るので、すっかり呆れている。まず1回目はストーリーを辿って、台詞の雲伯方言(つまり「出雲弁」)を楽しむ。そして次に、セットの細部を確認する。神は細部に宿るのだ。NHKの時代考証恐るべし。

 台所の棚の上には「チキンラーメン」が3袋積んであり、その隣には「あけぼの印の鮭缶」が重ねられている(さらに「サバ缶」も見える)。この「チキンラーメン」は、いつ「出前一丁」に変わるだろう。冷蔵庫の上の「クリープ」の瓶にも注目。まあ、これらの「商品」はうまいことボカされている。流しに置かれた「カネヨ」のクレンザーの箱に、「カネコ」と記されているのも笑える。それから、登場人物がかけている眼鏡も、年代とともに細かく変わっていく。布美枝が取得した免許証の本籍が、「島根県境港市」となっていたのも、きっとワザとに相違あるまい。虚実皮膜のあわい、いや~、実に細かいものである。

8月18日(水)

2010年08月18日 | 昔日記
 麻布十番のお稽古事に行く。今週もU先生、A師匠とほぼ同時に稽古場へ到着。一番乗りはHさん。

 この暑さで誰も来ないのではと思っていたのに、新入会の熱心な方々が結構お見えになった。初心の基本練習で、甲調をおさらいしてから、乙調に移る。A師匠はずうっと喋りっぱなしなので大変、割り稽古?のように進められたせいか、途中で乙と甲の旋律を混同なすってしまった。そこをすかさず、「丙調ですかい?」と冗談を言って、「へいちょうは上等兵の上」と続けたところ、ふふふと笑ったのはU先生だけであった。…まあ、誤調の下でもありますがね…。

 乙調の説明に関連して、A師匠に促がされて冷泉の乙を歌わされる。歌い出すと、しまった、発声は師匠だったんだと思った時は後の祭り。結局初句から合唱してしまいましたわ。冷泉はぶつぶつ、切れ切れなので、歌いやすい。

 お稽古は20:00に終了し、幹部会に顔を出す。公演に向けての方針固めの話し合いだったが、まあ何とか筋道はついたような気がする。N先生と金陵の冷酒をいただく。