そのころ、世に数まへられぬ古教授ありけり。

この翁 行方定めず ふらふらと 右へ左へ 往きつ戻りつ

5月11日(月)

2009年05月11日 | 昔日記
 9:00からの演習は、いよいよ発表資料のまとめ方の段となった。小わけにして当てておいた担当箇所を合成した資料を作り、配布して、それぞれの担当者に説明をしてもらう。それから論読するテクストを指示し、分担を行い、次回は私が見本の発表をすることにした。「してみせて、言って聞かせて させてみる」(上杉鷹山)、もしくは「やってみせて、言って聞かせて、させてみて、ほめてやらねば人は動かじ」(山本五十六)ということだ。教育ノ淵源亦實ニ此ニ存スですな(違うかな?)。次々回からようやく、学生の発表を始める手筈。とにかく今年は焦らないことにした。スキルが身につけばよいのである。慢慢的、慢慢的。それから受講生を図書館に引率し、展示資料を解説した。まあ、時間潰しにほかならない。

 昼はパートナーとトルコ料理店に行く。ついでに「緑の豆」でコーヒーを買った。14:00にはHさんが研究室に見え、博士論文について打ち合わせをした。ばたばたしているうちに、もう17:00過ぎだ。夕食は「AMA」へ。B学部の演習のコンパは、「AMA」の飲み放題のコースにした。5月22日の予約を入れておく。

 9:00の授業が10:30に終わって、次が19:55開始の授業というのは、本当につらい。かといって、あまりまとまった仕事はできない。修士論文研究計画書の提出が今週なので、相談を受けたり催促したり。Uちゃんはまた、うっかりしていたらしい。ちゃんと身じんまくができるようになってほしいよ。

 7限の概論も、早めに切り上げ、またぞろ受講生を図書館に引率して、展示資料を解説した。ジャンルとテクストの形態、などというそれらしい話をしていたので、実地検証は有益である、なんちゃってね。K助手がちょうど研究室を閉めるところだったので、ちょっと冷たいものを飲みに行く。いやはや、今日は暑かったな。えいひれの天麩羅というのが美味しかった。「すずはん」は月曜、ポイントが2倍だそうだ。お得である。

 帰宅して、國學院の松尾先生が送ってくださったご論稿を読む。「長門切」の資料集成の中に、現在拙蔵となっているものが含まれていた。お礼状にはそのことをしたためる。この切、W君に見せてやったのになあ。あいつ、論文に書けばよかったのに。

 いま、パートナーが占拠している四畳半の床には、定家筆の小記録切を掛けている。これは力が抜けた、実に好もしい軸なのだ(私が表具したのだけれど)。「酒」などという字も書いてある。称して臥遊といふべし。