(サントゥスタッシュ教会)
以下は史跡訪問の合間に私が立ち寄ったスポットの紹介である。パリには魅力的な場所が数えきれないほど存在している。
サントゥスタッシュ教会
(Église Saint-Eustache)
地下鉄Chatelet Les Halles駅近くに立つカトリック教会。建築は十六世紀から十七世紀初頭とされる。
(ヴィクトワール広場)
中央にルイ14世の騎馬像
ヴィクトワール(勝利)広場と名付けられたこの空間は、ルイ十四世の戦勝を記念して造られたもので、一度騎馬像は取り壊されたが、1828年に再建されている。壮麗な建物に取り囲まれた特別な場所となっている。
(ピラミッド広場)
ジャンヌダルク像
リヴォリ通りとピラミッド通りの交差する辺りに黄金のジャンヌダルク騎馬像が建っている。ジャンヌダルクは史上もっとも有名なフランスの英雄。1431年に十九歳の若さで処刑されている。
(サンロック教会)
サンロック教会
(Église Saint-Roch)
ヴァンドーム広場からパレ・ロワイヤル広場に向かう途中で出会った教会。十七世紀に建造されたというもので、堂内には十七~十八世紀の絵画や彫像などが飾られている。無名の教会であるが、一見の価値がある。この教会に限らず、フランスで教会を見かけたら、躊躇わず中も見ていくことをお勧めしたい。見て失望することはないだろう。
美しいステンドグラス
教会の内部
壁画
(グルネル橋)
自由の女神像
セーヌ川に「白鳥の島」と命名される中州がある。その西の端に「自由の女神」像が建っている。あのニューヨークにある自由の女神像と同じデザイン。この像は、高さ十二メートル。1889年に除幕式が行われたという。
橋の上から撮影したため背中側からのショットとなってしまった。
(サン・ジャックの塔)
サン・ジャックの塔
かつてこの場所には十六世紀に建造された教会が建っていたが、フランス革命時に破壊され、唯一残った建物が「サン・ジャックの塔」として保存されている。かなり老朽化が進んでおり、普段、内部は公開されていない。周囲は公園となっている。
(ロシア正教会)
ロシア正教会
(Cathédrale de la Sainte-Trinité)
2016年建造という新しいロシア正教会。下水道博物館の近くに建っている。
(ポンピドゥー・センター)
ポンピドゥー・センター(Le Centre Pompidou)は、近代美術館や音楽研究所などが入る総合文化施設である。
ポンピドゥー・センター
ストラヴィンスキーの泉
ポンピドゥー・センターの南側の広場に、ストラヴィンスキーの泉と称する不思議な空間がある。浅いプールの上に現代彫刻が並び、これが電気仕掛けで動くという趣向らしいが、私が訪問したとき、故障修理中ということか、残念ながら立ち入りができない状態となっていた。
ストラヴィンスキーとパリの因縁は深い。彼の代表作となったバレエ音楽「春の祭典」は1913年五月二十九日、パリのシャンゼリゼ劇場でディアギレフ率いるバレエ・リュスによって初演された。ストラヴィンスキーの前衛的な音楽とニジンスキーの過激な振付けに多くの観客は激怒した。演奏が進むにつれ、野次がひどくなり、賛成派と反対派の観客達がお互いを罵り合い、殴り合い、野次や足踏みなどで演奏がほとんど聞こえなくなってしまったという。
今では「春の祭典」はオーケストラ演奏会の定番となっているが、今から百十年前、初めてこの音楽に接した人には衝撃的だったのである。ストラヴィンスキーには、パリの聴衆なら受け入れてくれるという見通しがあったのかもしれない。
(サン・メリ教会)
サン・メリ教会
教会の内部
ストラヴィンスキーの泉に隣接するサン・メリ教会(Église Saint-Merri)である。ステンドグラスが美しい。一時、サン=サーンスがこの教会のオルガニストを務めていた。
(サン・ゼヴラン教会)
サン・ゼヴラン教会
サン・ゼヴラン教会(Église Saint-Séverin)は、飲食店やお土産屋さんが密集する地下鉄サン・ミッシェル駅近くに建つ教会。鐘楼は一三世紀に建立されたものという。
(パリ市庁舎)
パリ市庁舎
パリ市庁舎(Hôtel de Ville)は、セーヌ川北岸に建つ壮麗な建物である。パリ・コミューン時には反コミューン派とコミューン支持派の間で、激しい争乱の舞台となり炎上し、骨組みを残して焼失した。現在の建物は十九年をかけて再建されたもので、1892年に完成を見たものである。岩倉使節団が訪問した際には、ちょうど建設中だったということになる。
(サン=ジェルヴェ=サン=プロテ教会)
サン=ジェルヴェ=サン=プロテ教会
(Église Saint-Gervais)
サン=ジェルヴェ=サン=プロテ教会は、1494年に建設が開始され、1657年に完成したとされる古いカトリック教会。ラヴェルが作曲した「クープランの墓」で知られるクープラン家が代々この教会のオルガニストを務め、堂内にはパリ最古のパイプオルガンが設置されている。
(マレ地区)
マレ地区(Marais)というのは沼沢地の意。セーヌ川の流れが変わり、残された沼地であったことからそのように呼ばれた。ルーヴル宮にも近く、貴族が競って館を建てた。今もかつての貴族の館が数多残されている。
ボーヴェ館(Hotel de Beauvais)
スービーズ館(Hôtel de Soubise)
現・国立古文書博物館
ゲネゴー館(Hôtel Guénégaud)
現・狩猟自然博物館
ロアン館(Hôtel de Rohan)
サレ館(Hotel Sale)
現・ピカソ美術館
ラモワニョン館(Hôtel de Lamoignon)
現パリ市立史料館
(Bibliothèque Historique de la Ville de Paris)
シュリー館(Hôtel de Sully)
サンス館(Hôtel de Sens)
この辺りは治安が良いとは言えない。朝七時頃に周辺を歩いたが、浮浪者がたくさんいて少々おっかない思いをした。パリは一見すると美しい街だが、一方で場所によっては浮浪者が出没し、決してよそ者が安心して歩けるところではないのである。
また日の出とともにゴミ収集車や清掃車が活動を始めるが、これもゴミの量にとても追いついていない。子細に見ると、街の中至るところにゴミが散乱しており、これを見ると「美しい」とも言い切れないところがある。
(サンポール・サンルイ教会)
サンポール・サンルイ教会
(Paroisse Saint-Paul Saint-Louis)
マレ地区に建つサンポール・サンルイ教会は、十七世紀に建てられたローマカトリック教会である。
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