(栃木高校)
養正寮
栃木高校の正門を入って右手に洋風の建物がある。明治四十三年(1910)九月の東宮陛下(のちの大正天皇)の来校を記念して、大正三年(1914)に建てられた記念図書館(養正寮)である。
一階は図書室、二階は同窓会の集会場として使用されたが、昭和十年(1935)、階上の和室は養正寮と名付けられ、ここで生徒の精神修養の場として校長の講話、漢籍の素読会などが開かれた。現在は自習室として利用されているという。
明治天皇栃木行在所址
養正寮の東側には明治天皇が栃木に巡幸した際に行在所として使われたことを記念した石碑が建てられている。明治九年(1876)の東北巡幸、明治十四年(1881)の東北北海道巡幸をはじめ、栃木県には九度の明治天皇の行幸があった。栃木高校構内の石碑は、明治三十二年(1899)、近衛師団小機動演習の巡見のため明治天皇行幸の行在所となったことを記念したものである。
聖駕駐蹕碑
聖駕駐輦碑は元帥侯爵山県有朋の書。
(大平町蔵井)
栃木市大平町蔵井にある明治天皇の駐輦記念碑は、明治四十年(1907)十一月、常毛で開かれた陸軍大演習に際し、明治天皇がこの地で野立を楽しみ、諸兵を統監したことを記念したものである。
護国殿
天皇駐蹕之所
征清紀念之碑
同じ場所にある征清紀念碑は、明治二十七年(1894)の日清戦争を記念して、明治二十九年(1896)に建立されたものである。
(兜山公園)
栃木市岩舟町鷲巣の兜山公園から岩船町を見下ろすことができる。天気が良ければ、ここから遠く富士山も拝むことができるという。高台には明治天皇鷲巣野立所記念碑が建てられている。
兜山公園からの眺望
明治天皇鷲巣御野立所
御野立記念之碑
明治三十二年(1899)十一月十六日、この地で明治天皇が、南軍北軍に分かれた近衛師団の激戦を交わす演習を観戦し、その後御野立所において御昼食を食したとされる。