これが私の生きる道

こむずかしいことやきれいごとは
書いてありません。
読みやすさを心がけて書いています。
読んでみてください!!

「1Q84」 BOOK2〈7月ー9月〉

2010年04月11日 17時17分18秒 | 読書
先ほど、読み終わりました。
「BOOK1」を読み終えてから4ヶ月、間が相当空いてしまい
細かい内容を忘れてしまっていて
序盤はそれらを確認しながらだったので
読むのに時間が掛かってしまいました。

「BOOK1」を読み終えたときに
これからどうなっていくんだろう、と
この「BOOK2」を読むのを心待ちにしていましたが
そのウキウキ感はページが進むに従って
目減りしていきました。
200ページ~400ページの辺りはつまらなくて
早くページが進まないかそればかり考えていました。

「天吾」「青豆」の章が順番に進んでいくのは前回と変わりませんが
特に「天吾」の章では話の動きが緩慢で
それに加えて元々天吾にはいい印象をもっていなかったので
余計に苦痛でした。
前回は割りと好きだった哲学めいた話も
もうちょっとうざったいような感覚にすらなりました。

今回特に感じたのは、なんか出てくる人物がみんな気取っているなぁ
ということです。
物語だから当然といえば当然ですが
存在が浮ついているというか実在感がないというか
近親相姦、不倫、警官の売春と生々しい事柄も
ただの記号のように感じて
現実世界でこれらのことが起きたときに感じるような
不快感も同情感も全く抱きませんでした。

天吾と青豆がお互いに想い合っているくだりも
他人ののろけ話を聞かされている感覚に陥り
はいはい、勝手にすれば、って妙に冷めた気分です。
この二人がニアミスするシーンも
ちょっと強引じゃないかって思います。

ここまで批判したら今月発売する「BOOK3」を
読まないかといったら読みます。
唐突な終わり方のせいもありますが
読まないことには収まりがつきません、
どうせ図書館で借りて買うわけじゃないからお金も掛からないし。
「1」「2」を先に出して、後から「3」を出すという
今回の手法を筆者自身が考えたのかは知りませんけど
確かに上手い方法だと思います。
3巻同時だと尻込みしてしまうけど
2巻ならば買うギリギリの許容範囲だし
それを読んだ人は続きを読まないわけにはいかないでしょう。

想像ですが村上春樹氏も宮崎駿氏も
何百万部売りたいとか動員記録を塗り替えたいとか
そういうことは考えていなくて
ただ自分がやりたいことをやっている風に見えます。
それをギリギリまで情報を出さないとか
有名人に吹き替えさせるとか
マーケティングはもう自分の範疇ではない、
という潔さは感じます。
最近はなにかとマーケティングを気にしすぎた商品が多いのですが
ビックヒットはそこからは生まれない好例ではないでしょうか。

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