夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

Etude

2012-07-25 07:02:07 | 創作(etude)
「夏祭り」

春の弘前城公園の
桜祭りが終えると
今度は冬の雪のことなど忘れて
ねぷた祭りの支度が始まる
あちらこちらの町会には
ねぷた小屋が建って
小屋の中には扇形の
扇ねぷたの骨組みが
今年の新しい顔を待っている
やがて
囃子の練習が始まり
太鼓のドーンコドーンコという
腹に響く音が
台所の硝子窓を
ふるわせる

農家の親父や電気関係の職人
会社勤めの若者が
週末に集まり始め
会期が詰まってくれば
ねぷたの小屋も
毎晩のように賑やかな
集会所となる
旧暦の七夕祭り
「ねぷたっこ」
完成すれば
早速町内を練り歩いて
ちゃっこいわらしっこが
一軒ずつ玄関を開けて回り
「ねぷたっこみてけえ」といって
祝儀の金をせびっていく
くらい町会が一瞬だけ
明るくなったような気になるのも
この時期だけかもしれない

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