・春陽浴び蘭の蕾はふくらめり待つ人あれば花も応(こた)えり 2/26
(極寒の冬も峠を越して来た。時折差し込む陽光に蘭の花が蕾をふくらませ、ようやく二輪が開花している。この蘭は誰からも見捨てられたように埃をかぶり、今にも枯れそうな花だった。もう一度咲いてほしいと、自室に持ち込んで毎日水やりをして窓辺に置いて声掛けをする。そうしてその期待にこたえるかのように、蘭の花は開花し三輪目の蕾が膨らみ始めている。人も植物も、共通の生き様のようにみえることだ。)
・開花せる可憐な花の待てる部屋職場に通う吾を引き寄せ 2/28