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住民の住民による住民のための・・・

2008-03-11 08:12:00 | 福祉について
 弘前市社会福祉協議会主催の住民福祉懇談会が昨日開催された。
 住民福祉懇談会という割に、何故平日のお昼に開催されるのか疑問が残る。それに社会福祉協議会主催といいながらも、行政福祉担当者もいない。社会福祉協議会の経営に最も大きく影響している補助金を下している行政が出席して初めて、地域福祉の理解が深まるのではないだろうか。公助・共助・自助の3つがそろって初めて地域福祉の健全性が担保されるのではないだろうか。
 弘前市社会福祉協議会は2年前の市町村合併後は26の地区社会福祉協議会に組織されているが、旧岩木町と旧相馬村は合併後2年目を迎えた状態で合併前の社会福祉協議会が事務局として形を残している。市の財政難が大きく影響して、年々社会福祉協議会への補助金も縮小の一途をたどる。その影響もあって市町村合併によるそれぞれの地区の住民が創意工夫して築き上げてきた個性が消えようとしているかまたは消えた。一番ゆゆしき問題は、社会福祉協議会本来のコミュニティオーガニゼーションやコミュニティワークが見えてこないことだろう。更に財政難を理由にこの2つの支部の事務局もなくなるのではないかという不安感が根強くある。

 「地域福祉推進には、日常生活の営みの中で地域住民の主体的自主的な参加・参画をもって、相互の人的、活動的な関係性を築き、その連携や連絡・調整をとり、協働態勢による福祉ネットワークを密にし、有効な地域福祉実践を図り、それら一連を評価することが必要である。そうしたプロセスの諸側面への働きかけや作用をおよぼす仕事や事業がコミュニティワーク(community work)であり、その専門職がコミュニティワーカー(community worker)と言われる。また、地域福祉推進のためには、地域の中で組織化が必要であり、この組織化がコミュニティ・オーガニゼイション(community organization)であり、地域組織化と福祉組織化がある。また、コミュニティ・ケア(community care)は、地域の中で、地域がもつフォーマルやインフォーマルの福祉機能や、その地域の福祉資源を活用して展開される地域福祉を意味している。
 地域福祉では多様化し複雑化する住民ニーズや課題に対して、その解決のために住民の行動意識を高め、いかにして住民の主体的活動展開や福祉資源活用を図るか、福祉コミュニティづくりにおいて、地域力、福祉力、教育力を涵養(水が大地にしみこむように養うこと)し、その発揮が期待される。」
(河内昌彦(こうちまさひこ)氏「地域福祉とコミュニティ 」より引用しました。)

 社会福祉協議会が行政から事業を委託され補助金収入で運営する余り、社会福祉協議会本来のこの中核的な機能をどうも忘れかけている気がしてならない。行政がお金を削るのでやむを得ないと云う発想では、社会福祉協議会そのものは形骸化し地域福祉の根幹が立ち腐れ状態に陥るのではないだろうか。何よりも住民の地域福祉への牽引機関としての信頼感を損なう気がしてならない。


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