夢発電所

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守るべきもの

2013-07-26 07:08:14 | 福祉について
 今月の4日の夜、報道に出る前の事故?事件?を知り合いの方から知らされた。市内の某障がい者ケアホーム(定員12名)での、入居者の死亡事故。警察が記者会見をして、そばにいた入居者(重度の知的障害者)を実名で逮捕をしたと発表。記事が翌日報道され、そのとおりの記事が報道された。逮捕容疑は「必要性があったから逮捕した」というだけ。
 事実経過を新聞記事で確認すると、4日午後5時15分ごろ、夕食をすませた方(軽度の左麻痺)が食堂を少し早く出て廊下でうつ伏せで倒れた。廊下で掃除をしていた職員が、倒れた音をした方向を見ると、被害者のそばに加害者とされる人が立っていたという。その後救急車で被害者は病院に搬送されるも2時間後の6時45分に頸部損傷で死亡が確認。加害者とされる男性が、警察によって逮捕されたという。逮捕の容疑は、加害者とされる男性入居者が死亡した入居者の背中を押して転倒させ、怪我を負わせた疑い。
 発見した職員によれば、死亡した男性は左手が不自由で、右手に自分のコップと箸を持ち前のめりに倒れていたという。二人が言い争いをしたような声は聞いていないという。
 

 この事件について他人ごとではないために、職員会議で話し合うことにした。私達の職場でも十分にあり得る事件事故だからだ。
 一つは警察が何故重度の知的障がいの入居者を逮捕する必要があり、何故実名を発表したのか。次に誰もその加害者とされる男性が突き飛ばした(押した?)現場を見ていないのに、状況判断だけで、逮捕されたのか。施設側は何故、警察に彼の状態像を伝え、逮捕を阻止できなかったのか。更に警察に逮捕された時に同行して、彼を守れなかったのか。会話能力もない人が拘留され、擁護する人のいない空間で尋問されるということは人権侵害ではないのかという思いがある。
 ケアホームは生活の場であり、そんなに常時スタッフが居るわけではない。しかし火災や震災、今回のような事故などもいつ起こるかしれない。そういう緊急時に、夜勤者一人とかで対応できるわけがない。こういう時は、緊急連絡網を使って関係職員をいち早く招集する必要がある。病院に救急車で搬送するにしても、事情の分かる関係者がついていく必要がある。警察への対応や、入居者全体の安全確保も含めれば、スタッフの応援が必ず必要なのである。
 当事者の保護者への説明も、こういう場合当然急がなければならないだろう。
 事実経過を明確化して、想像で事実を曲げてはならないという事は肝に銘じなければならない。
 

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2 コメント

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成田さんへ (りんご)
2013-07-30 09:33:14
この件はあまりにも問題がありすぎますね。

問題点を箇条書きにして出して一つ一つ
理性ではなく理詰めでやっていかないと
とても論議が展開しないと思います。
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りんごさんへ (なりたはるみ)
2013-07-31 06:51:01
「障がい者の人権を守る会」が早速集会を開いて、東京から弁護士を招いて集会を開いていました。別の会合で出席出来ませんでしたが、70名ほどの方が集まっていたようです。医師、教師、福祉関係者、親などが集まったと聞いています。私達の施設もこの事件に対して、どうあればよかったのかをみんなで考えました。
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