夢発電所

21世紀の新型燃料では、夢や想像力、開発・企画力、抱腹絶倒力、人間関係力などは新たなエネルギー資源として無尽蔵です。

年末大ホラ吹き作品「財政再建?」

2011-12-13 07:18:04 | 創作(etude)
その1 

 財政難で苦しんでいた大鰐町。誰が町長になっても、なかなか財政再建団体から脱却できなかった。その大鰐町が、とある時期から財政黒字が出始めたのを不思議に思った北海道の、同じく赤字団体ですっかり有名になった夕張市長が、大鰐町長に電話でその訳を聞いた。

夕張市長「このところ急に黒字になったらしいけど、どうすればあんな大赤字が黒字になるんです?」
大鰐町長「いやあ、これがまた信じてもらえるかわからないんだけどね、大鰐の阿闍羅山でUFOの親父と出会ったんです」
夕張市長「UFOってあの円盤の?」
大鰐町長「そうそう、そのUFOの中から人が出てきてね。長旅で疲れたから大鰐の湯に入りたい。ついてはあまり目立つといけな     いので、どこかいい温泉はないだろうかって聞かれたもんだから、それなら町が管理する道の駅「ワニカム」っていう     温泉があるから貸切で入れてあげよう」そういってワニカムの温泉に連れていったんだよ。そうしたらUFOの中から、     たくさんの宇宙人の家族がUFOから降りてきてね、みんなで温泉に入って楽しんだってわけさ。」
夕張市長「宇宙人が温泉に入るんですかねえ・・・?」
大鰐町長「それでね、帰り際になんかお礼がしたいけど、何でも力になるからって言うから、それじゃ頼むって言ったんだ」
夕張市長「それで何を頼んだんです?」
大鰐町長「大鰐の町が温泉客も寄り付かなくなってさびれて来たから、なんとか観光客誘致をしたい。ついては阿闍羅山の上から    UFOで街を照らしてくれたら観光客がそれに連られて、たくさん来てくれる。スキー場もナイター代が要らなくなるの     で、二重に助かる。そう言ったら、UFOの親父が大鰐町と契約を結んでね、向こうも名誉町民ということで、毎日夜      更けに温泉に入ってもらう代わりに、UFOで町全体を照らしてもらっているってわけさ」
夕張市長「なるほど!それで電気代も浮いたって言う訳?それは良い話だねえ。ついては夕張にも紹介してもらえないだろう      か?」
     こうして、大鰐町と夕張市はUFO姉妹都市になって、それからしばらくは赤字も消えて明るい街になったということです。おしまい。