NPO法人土と風の舎

埼玉県川越市を拠点に『人と自然と地域をつなぐ』を合言葉に、園芸福祉活動をしています。

バイオガスプラント

2017-09-13 21:16:04 | 畑をみんなで楽しもう
8月25日、15周年スペシャル見学会で訪れたNPOふうど(NPO法人小川町風土活用センター)が運営するバイオガスプラントをご紹介します。
ここは、小川町の家庭や学校給食センターから出た生ゴミを嫌気性微生物(空気がない状態で活動する微生物)の働きを利用してメタン発酵させ、バイオガス(メタンガス)と液体肥料に変換するプラントです。生成されるメタンガスは都市ガスの半分の熱量(5500~6000Kcal/㎥)があり、燃料として利用されます。液体肥料は、原料も持つ養分を保持し、腐植質が多く、緩効・速効の両方の性質があり、病害虫特に糸状菌の防除効果があるとのことで、地域の農家で元肥・追肥として利用されています。これまで埼玉県農林総合研究センター(現埼玉県農業技術研究センター)と共同で、成分の分析や栽培試験を行ってきたそうです。
このプラントはづっか農園の直ぐ隣にあり、管理を金塚さんが任されていることから、金塚さんからプラントの仕組みや資源化の流れを説明していただきました。

メンバーは液体肥料がどんな臭いがするのか興味津々でしたが、実際に嗅いでみると、ほとんど臭いはしませんでした。この液肥を基にして家庭でも生ゴミのメタン発酵は可能だそうですが、発酵温度(35℃だったかな?)を常に維持することが条件だそうです。

づっか農園 その5

2017-08-29 21:18:58 | 畑をみんなで楽しもう
づっか農園の有機野菜は小川町のヤオコーの地元野菜コーナーで手に入れることができる。
その他、ときがわ町とその周辺の若手農家が、無農薬・無化学肥料で栽培した野菜や加工品などを販売する農家直売所「ときのこや」でも買うことができる。詳しくは
https://tokinokoya.jimdo.com/
次回はNPOふうどが運営するバイオガスプラントをご紹介します。


づっか農園 その4

2017-08-28 21:24:23 | 畑をみんなで楽しもう
づっか農園は今回ご紹介した以外にもありますが、どの畑にも共通しているのが作物が生き生きと育っていること。これまで長い月日をかけて不耕起で土作りをしてきた賜だと思います。

金塚さんが面白いことを言っていました。「畑を始めたころはモグラの被害によく遭ったんだけど、最近はほとんどなくなったんだよね。」 モグラは、やせ地には少なく有機質に富んだミミズの多い土には多いと聞くので、どうしてかと不思議に思ったら金塚さんの説は次のようだ。
『畑を始めた当初は有機物が地表付近に留まっていたため、モグラのエサとなるミミズや昆虫の幼虫なども地表付近に多く生息していたと考えられる。モグラが地表付近のエサを求めてやって来るので作物にも被害が出た。畑を始めて15年経った今は有機物が地下深くまで到達し土中生物の生息圏が深まり、モグラが地下深いところでエサを獲れるようになったので作物への被害が出なくなったのではないか。』という説である。なるほど!!
調べてみると、モグラが掘ったトンネルはミミズを捕まえるための罠だそうだ。ミミズがモグラのトンネルに入ってしまうと、モグラの発達した臭覚で感知され捕まえられて食べらてしまうのだとか。ミミズが移動するとそれに合わせるかのようにモグラも移動してトンネルを掘るんだそうだ。つまり地下深くまで有機物の多い本当に土質の良い畑=ミミズが地下深くまで生息している畑ではモグラは地表に現れず、作物にも被害が出ないということになる。
帰り道、地表にモグラのトンネル跡がある畑があった。この説は正しいと確信した。

づっか農園 その3

2017-08-27 20:57:49 | 畑をみんなで楽しもう
3つ目の畑では、キュウリが空に向って蔓を伸ばしていました。8月に入ってから種をまいたとのこと。ウリハムシの被害もなく元気そのもの。これまで、キュウリパイプの幅(畝に対して垂直方向の幅)を2m10cmにしていたが、去年から1m60cmにしたそうです。これは、なるべく支柱を垂直にすることで、自然栽培の誘引方法が可能になるからだそうです。作物が上へ上へと伸びる力を生かすことで、生育が衰えず長期の収穫が可能になるとのこと。こえどファームでは何も知らずにパイプ幅を1m60cmで栽培してきましたが、間違っていなかったんですね。不耕起栽培なのでパイプは何年も建てたままで、数年もするとつる性の雑草がはびこってくるのが玉に瑕だそうです。


づっか農園 その2

2017-08-26 20:35:38 | 畑をみんなで楽しもう
次の畑では、草の中からカボチャの芽が顔を出していました。「これからカボチャを育てるの?」 誰もがそう思ったのを察して、「カボチャは夏にとれるものより秋にとれるもののほうが美味しいんですよ。北海道のカボチャがホクホクして美味しいのは気温が低いところで育ったからなんです。関東ではこれから育てるほうが美味しいカボチャが獲れるんです。ただ気温が下がると生育が悪くなるので収量は少なくなります。親づるが伸びたら摘芯して、子づる2本仕立てにします。」

畑を耕さず、生い茂る草の中に種を蒔いて害虫の被害に遭わないのか? 半信半疑でしたが、どの芽もしっかりと育っていて驚きました。草はある程度伸びたところで、刈払機で刈ってマルチにするそうです。