オリンパスの損失隠しの実態を調べていた第三者委員会の調査報告書では、三人の歴代社長が、「損失隠し」を認識していたことが判明しました。
社長以下経営陣が主導し、1999年3月期(1998年度)から損失を簿外に移す「飛ばし」を実行、企業買収などを通じ総額1,348億円を穴埋めしていました。
報告書は、「17のファンドや外国銀行口座を利用する巧妙な手口で10年も隠し続け、損失金融商品取引法や会社法に違反する行為だった」と指摘しています。
また、報告書は「経営の中心部分が腐っていた」と厳しく批判しています。
このオリンパスの事件性を指摘して解任されたマイケル・ウッドフォード元社長は、「何が起きたか明確で期待以上に詳細な内容」と評価したうえで、改めて現経営陣の退陣を求めています。損失隠しの背景については、オリンパスの経営者層に「イエスマンが多いため」と分析しています。
イエスマンはどこにもいますが、この企業の「モラルハザード」は並はずれています。このオリンパスという企業風土というより、日本の組織で働く者の問題としてとらえなくてはならない本質的なことが含まれているように私は思います。
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