本日、地元群馬県生涯学習センターで開催された、若者のキャリア形成支援講座講演「なぜ若者は就職できなくなったのか」を聞いてきました。
講師は、法政大学キャリアデザイン学部長児美川孝一郎教授でした。
講演の内容は、①今どきの若者の「学校から職業(仕事)への移行」プロセスは、どう変化しているか?、②何が「移行」の困難の原因なのか?、③困難に立ち向かうためには、何が必要か?私たちが取り組むべきことは?という構成でした。
若者、特に大学生の就職環境が、ほんとうに厳しいことになったのは、グローバリゼーション経済競争の激化→日本の雇用方針の変化(日経連「新時代の日本的経営」1995年)→正社員のスリム化→この変化を支援した政府の労働力政策(労働者派遣法の規制緩和)→学生の就職難、という歴史となったということでした。
それではと、児美川先生の処方箋は、学生が就職しなければと脅迫観念になっているが、目の前の「成功」や「達成」でなく、40年後の幸せを考えて見るくらいの、長期的視点で考えてみることも必要なのではないかということでした。つまり、仕事のうえで「成功」や「達成」だけでなく、人生全体の、キャリアの幸せを考えるというものでした。
大学の先生の現場からの発想で、1990年から2012までのデータを使い、学生の就職環境がどのようになったかを実証的に説明していただいてたいへん勉強になりました。
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