TSUNODAの経営・経済つれづれ草

身近な経営に関すること、経済に関することを思うままに

連合、非正規社員の賃上げを優先

2010-10-20 07:22:52 | 雇用・就職
 連合は2011年春闘で、非正規社員の賃金について、正社員を上回る金額(時給ベース)の引き上げ幅を要求する方針を固めました。

 連合は、正社員と同じように仕事にもかかわらず低賃金で働く人が増えているため、賃金格差の是正を目指す方針を固めました。具体的には正社員と非正規社員の賃金を時給換算し、非正規社員の引き上げ幅が上回るようにます。

 この背景には、低賃金の非正規社員が増え続けることが、正社員の労働条件の低下につながるという危機感を強めているためです。非正規社員の増加に伴って、労働者全体の賃金も低下しており、厚生労働省による調査では、2009年度の賃金指数は近年のピークだった1997年度に比べて12.3%減少しています。

 さて、地元群馬県の連合群馬の「なんでも労働相談ダイヤル」に今年1~9月に寄せられた相談件数は420件で、過去最多となった2009年の390件をすでに上回っています。特に職場のパワーハラスメント、いやがらせに関する相談が2倍以上に増えており、職場の人間関係の希薄化や景気低迷を受けた人員削減方針が背景にあることが考えられます。

 思うに、日本の労働環境が急速に悪化しているのではないでしょうか。私はかつて、労働相談に関わる業務をしていました。特に相談が多かったのは、人材派遣業に関する相談でした。どうしても、人材派遣に携わる労働者は弱い立場であるので、派遣先の理不尽な扱いに対して、労働相談に駆け込んでくるわけです。

 非正規社員は、低賃金であり、その上、パワハラにも合うのですからたまったものではありません。ほんとうに、日本の労働環境はメルトダウンしているのではないでしょうか。 

最新の画像もっと見る

コメントを投稿