昭和史に関する著作が多い作家である保阪正康の「太平洋戦争の失敗・10を読む」を読みました。
太平洋戦争の失敗として以下のことが記載されています。
失敗1 敵愾心をかきたてた最後通告の遅れ 失敗2 議会を骨抜きにした翼賛選挙 失敗3 敗戦を隠蔽する国家の体質 失敗4 現実離れした作戦に固執する軍の体制 失敗5 精神論でしか語れない玉砕作戦の意義 失敗6 終わりのない戦争 失敗7 戦況を無視した作戦・絶対国防圏 失敗8 指導部の判断と現実の実態の乖離 失敗9 大戦果という虚報の実態 失敗10 美学に陶酔した軍事観
以上の内容が見開き2ページで要領よく記載されています。
さて、私が思ったには、協力すべき陸軍と海軍の不仲です。お互い情報を開示せずにそれぞれの組織の利益を追求していったことも大きな問題ではなかったのではないでしょうか。現在、TPP問題において、農林水産省と経済産業省のその影響試算がまったく異なります。これも自省のことを最優先に考える結果からではないでしょうか。
「省益あって国益なし」は日本の官僚組織の最大の特徴ではないでしょうか。この打破には、力のある先を見通せるリーダーの存在が必要なのではないでしょうか。
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