すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

滝子山

2022-01-06 14:31:10 | 山歩き

      謹 賀 新 年
 ここ数年、年賀状をやめて二月の始めに「立春大吉」として出しています。年賀状をくださった皆様、ありがとうございました。この一年のご健康を祈ります。念頭に思うことはあるのですが、それは後日とさせていただきます。
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 さて、昨日、今年の初ハイキングに滝子山1620mに登ってきた。雪が少しあるところが良いな、と思って、北斜面の鶴ヶ鳥屋山に登るつもりだったのだけど、ぜんぜん無さそうなので、250m高い滝子山なら、南斜面だけれど最後は北に回り込むので確率は高いかなと考えたのだ。けっきょく山頂直下の鎮西ヶ池のあたりに少しあっただけだった。
 (これを書いている今、窓の外は雪が降っている。積もり始めている。やっぱり雪の中を歩くには、南岸低気圧が通るのを待たなければならなかったのだ。明日もう一度、家族のひんしゅくは買うだろうが、高尾山あたりにでも出かけようかな。)
 滝子山には岩場混じりの急登の南稜を上がるのが好きなのだが、岩が凍っていると怖いし、時間のかかるルートなので、笹子駅からの通常ルートを登ることにした。新緑や紅葉は美しいルートだが、沢沿いの道はやや悪いところがある。何年ぶりだろうか?
 長い車道歩きの後、沢沿いの道に入る。この沢は以前、友人と遡行したことがある。初心者に手頃な沢だ。今は滝が一部凍って美しい。左岸の山腹を登り、右岸に移る手前に、そのまま山腹を登る踏み跡を見つけた。少し辿ってみた。道とは言えないようだ。このまま進むと、たぶん山頂の南東の浜立山まで直接行ってしまうだろう。浜立山は一般ルートはないが、いつか行ってみたいと思っていたところだ。だがこのまま山腹の急斜面を詰めていくのは時間がかかりすぎる。戻ることにした。
 通常ルートで沢に下りる手前は落ち葉のものすごい吹き溜まりになっている。ひどいところでは膝小僧まで落ち葉に埋まる。地面は全く見えない。しかも左側は崖だ。深雪の中をラッセルするような感じで強引に進んだ。沢を渡るとその先は荒れた急登だ。手がかりの虎ロープが何か所も張ってある。ふだんロープには捉まらない主義だったのだが、足元が落ち葉で見えないのではしょうがない。あっさり主義は捨てた。どうもこの道はあまり人が通らなくなっているのではないだろうか? 落ち葉が深く積もっているのも人があまり通らないせいだろうし、道自体が細くなっている気がする。慎重に通過しなければ滑落しそうな個所も多い。
 沢沿いの難路と高巻き道を分ける分岐に着く。以前は難路を通ったが、今日はここも安全ルートの方を行く。こちらもなかなかきつい。
 駅を8:40にスタートして、12:00に、曲沢峠への分岐に着いた。これでひと安心。ここから沢沿いに戻るが、ここからは何の心配もない緩やかな道だ。あとは時間との競争だ。ここまで、道草をしたせいもあるが、2時間40分の予定の道を3時間20分も掛かっている。ここから登り1時間半。山頂から景徳院までの下り2時間半。合計4時間。山の中では4:30には暗くなるだろう。ヘッドランプや簡易テントは持っているが、この歳では暗い中を歩きたくはないし、ましてこの季節に山中で夜を過ごしたくはない。下りを飛ばすことにして、ともかく山頂に向かう。
 鼻歌を歌いたくなるような快適な道だ。仲間内で「砂金沢」と呼んでいる、浅いきれいな水の流れる沢を渡る。水中の白い砂地に金粉のようなきらきら光るものがいっぱい沈んでいて美しい。あれは何だろうか? 誰か教えて欲しい。沢を渡ると広い防火線帯の登り。霜柱が凍ってバリバリと音を立てる。大谷ヶ丸1644mが左手に高い。ウヘェ、まだあるなあ、と思う。滝子山と高さはほぼ同じなのだ。大菩薩方面に向かう縦走路の分岐を過ぎると道は北斜面になり、やっと雪がちらほら見え出した。道に雪が現れたのはやっと頂上直下の鎮西ヶ池の周辺だけ。それもすぐ消えて、最後の急登、といっても大したことはない。山頂着13:15。予定通り。山頂には誰もいない。360°の大展望。富士山のちょうど真上に太陽。風がなく、陽差しが心良い。誰かと共有したいような時間。だが、下りを考えたら長居はできない。15分だけいて、下りに向かう。
 下りは、登りよりも落ち葉が怖い。道の凹凸や滑りやすさなどが分からないし、道を急ぐから。何度滑ったことだろう。だが落ち葉だから滑っても怪我はしない。崖沿いだけ気を付ければいい。曲がり沢分岐に戻り、朝来た道は戻りたくないので甲斐大和方面に向かう。この道も落ち葉に埋まっているが、危険な道ではない。尾根には動物の足跡がいっぱい残っている。新しいものではないようで、やや不鮮明だが。ウサギとシカははっきりわかるが、タヌキかキツネかクマかはっきりしない、肉球のある足跡もいっぱい。秋にクマと遭遇したので、鈴を盛大に鳴らしながら下る。最近は温暖化で、冬眠しないクマも増えているのだそうだ。
 景徳院着16:02。ここは立派な寺だ。下の道路に出たら、軽トラックで通りかかった親切な人が声をかけてくれ、駅まで送ってくれた。景徳院にはこの地で滅びた武田勝頼夫妻の墓があるのだそうだ。郷里の英雄だから、今度来たらお参りしよう。
 今日は笹子を出てから景徳院まで、登山客2人にしか出会わなかった。もったいないことだ。
 今年は体調に気を付けて、去年・一昨年の分まで山登りに励もう。まずは、明日。

 

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