すべての頂の上に安らぎあり

今日はぼくに残された人生の最初の一日。ぼくは、そしてぼくたちは、この困難と混乱の社会の中で、残りの人生をどう生きるか?

オデル

2018-12-10 10:27:03 | 音楽の楽しみー楽器を弾く
 そう、ぼくは2年間受けていたブルーグラスのレッスンをやめてしまった。
 そのことは当然ある種の断念に違いないのだが、やめて良かった。ここのところ、もうイヤイヤ練習をしていて、気分が悪かった。
 「わらの中の七面鳥」みたいな、どれも同じような練習曲を、ゆっくりの速度から始める。トレモロ奏法はほとんど使わず、アップダウン奏法で弾く。先生が一緒に弾いてくれて、メロディーとコードのパートを入れ替える。その速度で弾けるようになったら、だんだん上げていく。延々これの繰り返しで、2年間を過ごしてしまった。
 プロの演奏を聴くと、ものすごい高速で弾いている。高速で弾くのが、ブルーグラスマンドリンの持ち味らしい。元のゆっくりしたメロディーを高速で装飾して弾くというのは、言わば、演歌のこぶしのようなものだと思う。こぶしがいかに上手くなっても、それだけで歌が心に伝わるわけではない。と僕は思う。昨夜のプロのマンドリンも、聴いていて面白いと思わなかった。
 もっと抒情的な音楽がしたい。心を伝えられる音楽がしたい。
 ぼくが、高速で弾けるようにはならなかった、というのは事実なのだが。

 それで今は、普通のラウンド・バックのマンドリン用の、代表的な教則本である「オデル」を練習している。先日、「イケガク」のサイトで、青山忠氏がオデルの最初の53の練習曲を模範演奏しているDVDがあるのを知った。早速購入した。
 それが、いつ止めようかと思っていたブルーグラスをやめる転機になった。
 今、一日に1時間半ぐらいオデルを練習して、もっと時間の取れるときにはいろんな歌を弾き語りで一人で歌っている。オデルは、練習曲でも美しくて、弾いていて楽しい。部屋の外に漏れる音で、妹が「前のよりずっと気持ちいいね。前のは、またか、という感じだったけど」と言っている。
 53の練習曲だけは、一昨日53番目まで到達した(以前から、時々気になって試し引きしていたので、一気に全部こなしたわけではない)。ちゃんと弾けるというわけではないし、ましてデュエットできるわけではない(オデルのこの部分は、先生の伴奏で合奏するように書かれている)。でも、とりあえずそこまで行ってみようと思ったのだから、今はこれでよいことにする。これからはじめに戻る。
 これは、上下2巻あるオデルの1巻目のまだ前半だ。ここから先は(ここまでのところも)、誰かに指導してもらわなければ進めないだろうと思う。
 ぼくは、(ラウンドは腰が痛くなるので)フラット・マンドリンを弾いているので、先生を見つけるのは至難だろう。すでに、問い合わせてみたところは断られている。
 この2年間、最初からオデルをやっていれば、今頃は下巻の方に入っていたかもね、と思わないでもない。まあ、仕方がないけどね。

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