東京教組(東京都公立学校教職員組合)

教職員のセーフティーネット“東京教組”

小・中学校教員の一日平均労働時間は約13時間

2016年02月04日 | 日記

2月2日に連合総研(連合総合生活開発研究所)によるシンポジウム『「教員の働き方」と「時間管理のあり方」を問う!』が開催されました。このシンポジウムは、連合のシンクタンク=連合総研が行った「教職員の働き方・労働時間の実態に関する調査」(速報)による問題提起を毛塚勝利法政大学大学院客員教授が行い、その後、研究委員会委員(樋口修資明星大学教育学部教授、油布佐和子早稲田大学教育・総合科学学術院教授、青木純一日本女子体育大学体育学部教授、青野覚明治大学法学部教授)の方たちの専門分野からのコメントで構成されました。

 調査結果によると、小学校教員は平均で午前7時29分に出勤し、午後7時11分に退勤。学校外で1時間9分働いていました。中学校教員は午前7時23分出勤、午後7時38分退勤、学校外労働は1時間6分でした。従って、持ち帰り仕事を含めて、小学校教員の一日平均労働時間は12時間51分となり、中学校教員では13時間21分となります。

 連合総研が、07年に実施した労働者全般の調査では、一日平均労働時間は9時間15分となっており、06年度の文科省の調査でも示されていましたが、いかに教員が長時間労働を強いられているかが明らかになっています。そして、その原因が、学校における出・退勤時刻管理のあいまいな実情にあることも指摘されています。出退勤時刻を把握していない管理職が、小学校で16.8%、中学校で20.9%となっています。

 また、「所定勤務時間を知らない」と回答した人が、小学校47.2%、中学校49.3%となっており、約半数の教員が所定勤務時間に対する正しい認識が欠けていることも明らかになりました。特に24歳以下に限ると「知らない」が61.47%となり、初任者研修などで服務義務などは厳しく行う反面、権利についての研修が行われていない実態がうかがえます。