石垣を築いた上に母屋があり、庭にはたくさんの草花が咲き、
谷川には蛍が飛び交うという。
住み慣れた山郷の人は平々凡々だろうが、都会人から見たら
時間が止まった異空間のスローライフの暮らしがあり、
自然と対峙するユッタリとした春の陽が流れていた。
落花生を蒔くと言うおばあさんと
世間話をしていたらウグイスの鳴き声に遮られた。
石垣のたたずまい
石垣に咲く紫と白のフジ
猪除けの防護柵
「百姓じゃぁ、食えネイじゃ・・・・」と言うおばあさん。
サラリーマンの息子さんが休みの合間に農作業を手伝う。
「年寄りに作り方を教わりながら作業してるんだがムシ・・・・」
とポツリと言ったのが印象的でした。
蛍もチラホラ飛び交うという清流。
麦原のたたずまい
の決め事はここから始まる・・・
麦原とは=稲作が全く出来ないので名づけられた地名か?
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今日のメモ
無人野菜販売をやめる
お婆さんが栽培した野菜を家だけでは食べきれないので、
無人スタンドで一般通行客に販売することにした。
皆さんの善意・誠意・心にお任せの「野菜無人スタンド」を始めた。
陳列した野菜の金額が1000円ぐらいになるように色々と品数を並べた。
翌日スタンド(現金箱)を開けてみると毎回200円前後しか入っていない。
少ないときは1円硬貨と10円硬貨しか・・・・。
おばあさんは、「人を馬鹿にするにも、いい加減にしろ・・・」といって
無人スタンドをやめてしまったという。
お婆さんの話は、なをも続いた。「人をどこまで信じていい・・・・のか、
俺らあみていな田舎者は、都会には住めネイやネェ・・・。
生き馬の目を抜かれるから・・・・・・・・・」
ハイカーや都会人は信用されていないようでした。
今回の登山の先は難しい地名ですね!
私は覚えたつもりでもすぐ忘れるでしょうけれど・・・(^^ゞ
素朴な生活の中で育った人にとって、都会のハイカーの行為は裏切りですね!
坂になった畑は土を上に放り上げながらの作業。(縄文人さんに「逆さ掘り」と教えて戴きましたね)
そんな人の苦労を知ろうとしない人たちに腹が立ちます!
どうも、どうも、昨日は自然さんと錯覚していたようです。山菜取り、ワラビ、ゼンマイ、ウド、コゴミ、タラの芽などで思いこんでしまったのですね。本当に失礼致しました。
こういうことが度々起こるようなことがあれば、歳といわれても仕方が無いですね。
麦原の農家の石垣いいですねえ。安らぎます。 そのうち、石垣のあちこちに緑の草や木が出てくるのでしょうか。
こういう石垣が歳を経て膨らんだりするようなことがあると、再構築されるのだろうかと考えます。
手間を厭わない、スローライフのシンボルかもしれませんね。
無人野菜販売。
売上を持っていく人が居るんじゃないですかねえ。
1,000円の売上が1,000円になる日が来るまで楽しみに頑張って欲しいですねえ。
猪にはちょっと緊張があっても、工夫して共生しているのでしょう。
問題は田舎のものはタダとでも思っている都会人ですね。残念なことです。
昨日NHKTVで古民家を守る事についての放送をしてました。
田舎では若者達が都会に出で行き年寄りだけになってしまい、段々と住む人が居なくなってきた。
それにしても立派な石垣、後世まで残して置きたいもの。
無人販売のスタンド、人の善意を無にする悪いやつ。
野菜だけを持ってゆく奴を盗人と言う。
いわき地区も数年前まで有りましたが、今は見かけ無くなりました。
このような、ユッタリとした時間の止まったような
異空間に出合うと地元の人と立ち話するんです。
そこからは、大地にこびりついたような宝の話がどっさりとあるんです。
黙って聴いていると限りなく沸き水のように言葉がほとばしり都会の人にとっては新鮮な話の数々。
いいですね・・・。実にいいです。
自然の中で、太陽の下で話すなんて最高です。
1つ1つ検証しながら想像力を働かせると、山郷に暮らす人々の息遣いが聞えて来て、あれもこれもと話が広がってゆき、楽しさも倍化されます。
もう1つ材木屋のおじさんからの話があります、このことについてじっくり書きたいと思います。
おそらくこれだけの石垣を築くときには、この場所が最高と思って家を建てたのでしょう。
今は過疎化となって農業では、とてもとても食べていけず、都会に出て現金収入を得る。
林業にしてもしかり。
畑を耕していた息子さんが言っていました。
こうして畑に囲いをするのも山に食べるものがなくなってしまった。この辺は、針葉樹林が多く、間伐も高齢化で出来ない、山は真っ暗太陽の陽の光も入らない。
猪も食べるものが無く里に出てきて荒らすのです。と言っていた。
材木とて二束三文。
おばあさんの出た言葉が「百姓では食べられない・・・」と言う言葉がずしりと縄文人の心に重くのしかかった。
貴重なコメント有難う御座います。うれしいです。
みました・見ましたNHKの「クローズアップ現代・日本の風景が消えていく」立松和平氏を招いて
NHK/HPから転載
少子高齢化、過疎化が極限まで進んだ地方の農山村。10年で日本列島から5千の集落が消えた。日本人の原風景である里山や散居村は「絶滅の恐れがある風景」と言われ、今月、絶滅危惧生物に倣って、「風景」のレッドデータブックも作られた。国は、昨年6月「美しい景観は国民の財産である」として景観法を施行し、各地の景観保護支援に乗り出した。しかし、夏涼しくて冬暖かい茅葺き屋根や村の鎮守の森など、原風景の多くは集落の助け合いで維持されてきたもので、地域共同体の基盤が加速度的に衰退する中、風景の消滅に歯止めをかけるのは容易ではない。日本各地の失われゆく「風景」の現場で何が起きているのかを探り、何とかして「風景」を取り戻そうと模索する地域の取り組みなどを取材。茅葺き屋根の風景の残る福島県南会津町から中継で伝える。
(NO.2235)
いい番組でした。
N児しからお言葉をいただいて感激です。
縄文人が描いた麦原と何か相通ずるものがあったように思えて、「日本の原風景が消えていく」の一助になれば幸いです。