toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「嫌われ者の矜持」 新堂冬樹

2022年08月03日 | 読書日記
タイトルの「嫌われ者」とは、主人公の立浪の職業でもある写真週刊誌の編集者や記者のことだけど、私は有名人のスキャンダルを暴くことが悪いことだと思わないし、だから彼らを嫌う理由も無いから何故こんなに世間から嫌われ立浪自身もそう考えているように描かれているのか分からない。
まあ、そもそも芸能人にもスキャンダルにも元々興味は無いんだけど・・・。
でも、日本の政治家の襟を正すために「文春」は必要な存在(決して「必要悪」と言う意味ではなく)だと思ってるし。。
それに、そういう記事を読む人は、それを取材した人を嫌っているとは思えない。
ということで、この小説の大前提は受け入れられないけれど、内容は面白い。

ストーリは親もスポーツ新聞で同じ仕事をしてた記者で、スキャンダルをスクープしたことで芸能界の大物に殺されたと信じる立浪がその仇を討つという内容で、結構ハードボイルド。
誰も信じられない状況で孤軍奮闘する立浪だけど、最後の詰めの段階になるとちょっとおかしな行動をとる。
鈴村のことも唯一の味方と信じすぎだと思っていたら案の定。。。
そんな感じで、せっかく盛り上がった物語も最後は何だかなぁ・・・の展開。
新堂冬樹はあまり好きな作品が無かったのを折角見直したと思ったのに。。

また、車の助手席をパッセンジャーシートと言ったり、訳の分からないカタカナの固有名詞みたいなのがさりげなく登場して、その度に読むペースが乱れる。
それから表紙のイラストはもうちょっと何とかならなかったのかな。。




光文社
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「紅だ!」 桜庭一樹

2022年08月01日 | 読書日記
桜庭一樹の作品の中では一番良かったかも。。
ちょっとドタバタを入れたコージーミステリと言った感じの内容。

ただ、パラグラフごとに、二人の目線で話が語られる形式。
最初のうちは良いけれど、それぞれの話が一緒になってからもしばらくこの形式が続くので、パラグラフが変わるごとに同じ内容が別の人の目線で繰り返されてかなりうざい。
それと表紙の絵がダサ過ぎ。




文藝春秋
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