toshiの「読書日記」

忘備録を兼ねて読んだ本の感想などを書いています。個人的な感想なので不快に思われたりすることも有るかもしれませんがご容赦。

「連れ猫」 吉野万里子

2022年08月17日 | 読書日記
「イモムシ偏愛記」が良かったんで、続けて吉野万里子を選んでみたんだけど・・・・。
今まで外れが無かった吉野万里子史上はしめての外れかも。

最初に登場する有也が1秒も一緒にいたくないほど嫌な奴で、彼の台詞や行動のすべてが許せない。
有也ほどではないけれど、次に登場する権輔もロクなもんじゃない。
彼らのせいで読み続けるのが少し嫌になる。
おまけに主人公(?)の亜沙美も考えてることが良く分からない。

別の主人公(?)の2匹の猫達が登場するとファンタジーの世界になるけれど、これは読んでるうちに徐々に受け入れられるようになる。

2匹の猫の名前でもある、いい孤独の「ソリチュード」と悪い孤独の「ロンリネス」と言う言葉に拘っているようで最初に登場した後は、最後に取って付けたように書かれているだけで中途半端な感じ。

孤独とは・・・と言う哲学的な考察ををしながら、猫の奇跡の再会物語になっていたり。
内容が盛沢山すぎて焦点がボケている印象。





新潮社
コメント
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