ゆっくりと山登り

登山、写真、その他日々のことなど

八ヶ岳縦走 2011年9月 その1

2011-09-20 21:53:31 | 八ヶ岳

2011年9月14日

一日目:西岳、編笠山、青年小屋前泊


今回八ヶ岳を縦走するにあたり南から北へコースをとりました。
天気のよさそうな前半に南八の岩場と展望を楽しみ、
曇り空の下、しっとりした北八の森を歩く
さてそんなにうまくいくかどうか・・・


あずさ一号で新宿を立ち、小淵沢へ。
八ヶ岳の中でまだ踏んでいないピーク西岳から入るつもりですが、
このあたりは全くバスの便がなく、
ここはazmさんと同じく中高年登山的にタクシーで
富士見高原のゴルフ場前まで行きました。
¥2940なり





登山口で靴ひもを締めなおしていよいよ歩き始めます。
広い八ヶ岳の裾野、しばらくは緩やかな森の道。
赤い実に秋を感じつつ






ここから編笠山へ登るルートもありますが
西岳を示す道標に従って進む。









明るく柔らかい緑色の森を進む






やがて豊富に水が流れる不動清水へ
木のベンチも置いてあります。










一口のどを潤した後山道に入ります。






花の季節は終わったようですが
時々出会う紫の花にとまる虫







しばらくは緩い登りが続きます。
途中三度ほど、林道を横切ります。
廃道のようですが、地図と比べて現在位置を確認するにはちょうど良い。





成層火山の形通り、登るにつれて少しずつ傾斜が増してゆきます。
それでも道は歩きやすく、初日の重たいザックを背負っていても
さほど辛さは感じません。
森は広葉樹から針葉樹へ様相を変えていきます。

それにしても平日の山の静けさ、
西岳が地味な山であることも重なってか、
登り始めてから全く人に会いません。






2138の標高点あたり、ちょっとした広場になっていました。
ここで初めて下ってきた人とすれ違う。

ベテランのご夫婦でしたが、車で入って編笠から西岳を回って
降りてこられたとのこと。







先ほどまでは青い空で、森の中にも日がさしていましたが
ここらあたりでどんよりと重たい色になってきました。

小広場を過ぎて間もなく、森を抜けてがれ場の斜面に出ました。
谷間を挟んで向こう側の編笠岳頭に雲をかぶっています。
今日は展望は望み薄か・・・








西岳山頂へと高度を稼いでいきます。
うれしいことに道端にはまだマツムシソウが咲いていました。







この山行の最初のピーク、西岳の頂上にでました。






さて山頂でおにぎりを食べていると
編笠にかぶさった雲が少しずつ薄くなってきました。

空の色も心なしか明るくなってきた気がします。





編笠山と権現岳をつなぐ鞍部には青年小屋も見えています。






西岳からわずかに下った後は青年小屋までの源治新道、
ほとんどアップダウンのない道が続きます。






他に彩の少ない道を赤く飾るのは
ゴゼンタチバナの実





キノコは豊富に出ています。
中にはおいしそうに見えるものもあるんですが
ど素人の私には手が出せません。

























しばらく森を進んだ後、開けた場所に出ました。
先ほどは雲に隠れていた権現岳のギボシのピークがみえていました。
天に向かって鋭くそびえた姿はなかなかかっこいい






編笠山の上にも青空が広がってきていました。







再び森に入ってしばらく進むと、「乙女の水」
本日のキャンプ地はもうすぐ
ここで水を満タンに補給します。







有名な赤提灯が目印の青年小屋に到着







小屋前のテント場もまだひと張りしか先客はありませんでした。






私もテントを張って
最低限の荷物で編笠山を目指します。











ガレ場を登り、森を抜けるとすぐに山頂に出ました。
権現岳の先に赤岳も見えてきました。






権現岳






先ほど立っていた西岳を見下ろす。
南側には今日登ってきた尾根が長く伸びています。






南アルプスはほとんど雲の中
それでもちらりと見える山々
先ほどまでの曇天を思えば上出来といえましょう。






テントに戻って、小屋で仕入れたビール!今日も幸せ。






さてテント場の先客は単独の男性
以前5年間ほど世界中を放浪し、
その後ニュージーランドが気に入って、今はそこに住みついているとのこと。
この夏は日本で過ごし、またニュージランドに戻る前に
八ヶ岳に登ってみたということでした。

世界中を巡った時の体験話を伺い、
日本の山の話をし、
ビールを飲みながら、やがてウィスキーに切り替わり
日が傾くまでのひと時を過ごしました。
ニュージーランドのトレッキングも行ってみたいものです。

すっかり暗くなってテントに入る間際、
「これから先は長いのでしょう?私は明日はもう下山するから、
でたゴミは置いといてくれれば持っていくよ」
とうれしいお言葉、
お気持ちだけありがたく頂戴しました。


翌日は未明に起きて出発の準備、
すっかり晴れた秋の空に光る月。
シリウスも昇ってきました。

八ヶ岳の核心部を通る次の行程、
好天が期待できそうです。






続く






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8 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
八ケ岳 (やまとそば)
2011-09-20 23:11:33
いよいよ始まりましたね。
全山縦走の長旅~
でだしは上々と言った所でしょうか?
続編を楽しみにしています。
西岳 (花音)
2011-09-21 12:29:42
こんにちは

かって権現岳と編笠山に登りました。
その時、青年小屋に泊まりました。
青年小屋から、「乙女の水」に矢印があったので小屋のサンダルで出かけました。
少しの距離だと書かれていたけれど、とても歩きにくかったです。
今考えれば、ちゃんと登山靴を履いて、西岳まで行けば良かったかなと思います。

西岳の様子、見せていただいてうれしいです。
ありがとうございます。

青年小屋から編笠山まで簡単に登っているようですが、すごいですね~!
ただ驚くばかりです。。。
八ケ岳縦走 (ケン太)
2011-09-21 19:42:20
始まりましたネ。
遠い飲み屋のテン場に幕営したのですね。
星空とテント素敵ですねー。
 (yosi)
2011-09-21 23:28:15
西岳、編笠山といい感じにスタートしましたね。
めざす赤岳が権現の後ろにカッコいいです。

>「ゴミは置いといてくれれば持っていくよ」
粋ですねぇ。こういうの好きです。
やまとそばさんこんばんは (trekker-k)
2011-09-22 20:58:05
流石に今の自分には体力的にいっぱいの山行でしたが、無事歩きとおすことができました。まさに上場の出だしでした。長いレポになりそうですがお付き合いください。
花音さんこんばんは (trekker-k)
2011-09-22 21:01:46
花音さんも登っておられましたか。青年小屋は雰囲気もよさそうだったので、次はテント泊でなく小屋どまりでも行ってみたいと思いました。小屋から編笠岳は出だしに大きな岩が重なっていて歩きにくいですね。西岳は地味ですけど静かで好ましいピークでした。
ケン太さんこんばんは (trekker-k)
2011-09-22 21:04:13
こちらはケン太さんも春に登っておなじみの場所でしたね。青年小屋のテント場、空いていたせいもあってゆったりのんびりできました。夕方には雲も消えて行って、日が沈んだ後の星空は格別でした。
yosiさんこんばんは (trekker-k)
2011-09-22 21:07:29
円錐形で優しい姿の西岳、編笠山に比べ権現、赤岳の豪快な姿は印象的でした。テント場での一期一会の出会いにも人の粋を感じる、これも山のだいご味ですね

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