雨の一日ともなれば朝食後には睡魔が襲ってくるし、なんとか乗り切っても坐してテレビの前では何とも情けない。お茶やコーヒーでもと用意したって空茶や空コーヒでは口寂しい限りである。かといって雨の休日に店に出向く気にもなれずまあ、手順や段取りの悪さを露呈している限りなのであるけれどそれはそれ、間違っても他人様にご迷惑はお掛けしていない行為・行動であるからご容赦頂けるであろう。全ては自分に帰するのである。
そんなもんで多少は動かねばとキッチンに立った。家の中での立ち仕事と言えば家事と逝時位なものでそんなに選択肢はないのである。で、冷蔵庫内の残品を集めてクッキーを作る事にしたのだが賞味期限ならまだしも消費期限切れがほとんどだった。だからと言って自己消費物なので問題は無いのである。今回の消費期限切れは昨夏が期限のイリゴマと蕎麦粉であるが、いつも通りの「ビビビッ、ドドンパッ!」の手太楽なのでテキストを見ても参考になるものも無し、そこで簡単細工で済ます事にした。
そば粉 200g 炒り胡麻 40g キビ糖 40g バター 40g 卵 2個 塩少々 ヨーグルトである。卵とバターは粉がそば粉なので「繋ぎ用」で、ヨーグルトは固さ調整用である。まずは卵2個を良く泡立てておきつつ、一方の粉体はバターを投じて手で揉み摺りしつつまんべんなく混合した。後は両者混ぜ合わせて伸ばし焼くだけである。焼いてみればビスコッテイのように二度焼きする手間も無く「すぐ食べたい」時には重宝する感じだった。
まとまりを調整 ➡
トレイに乗せて伸ばし切れ目を入れる。気合が無いので雑な切り口になった。
テキストとして参考になるものが無かったから比較は出来ないが食べて見れば「甘味控えめの噛みしめれば胡麻風味が薫り、後味にソバ香感がある」エッ品となったのである。そんな事で軽い感じだからついつい食べ過ぎてしまう恐れのあるクッキーになってしまった。似たような味は胡麻たっぷりのカンパンかなあ・・・。今回は白胡麻だったが黒胡麻を使えばもっと目立っただろう。食べていて思ったのは「こんなに簡単に胡麻を味わえるなら胡麻たっぷりのお煎餅を買わなくても済む」と言う事だった。
まあ雨の一日、こまごました事は無しにして胡麻塩頭で胡麻クッキーを齧れるなんて優雅であって侘しい・・・。お山の池のほとりで「山の寂しい湖に ひとり来たのも哀しい心 肩の痛みに耐えかねて 独りさ迷う、ナンチャラカンチャラ」人生のいかなるシーンも歌にあるのだし、生きとし生けるものは全て死ぬまで生きるのである。自転車操業であってもビバ!水商売。