なんだかんだと言ったところで水源地の実態はステージⅣなのである。重機を入れて大手術が必要な状態なのにスコップと鍬で河床を引っ掻いたところで探索深さは15cm程度なのである。水の流れの助けを借りて砂泥は自動的に流されるように設えたところで相手が広い河原、厚い堆積層では耳かきで砂場の砂を動かしている程度なのだ。それでもフイールドに水を送れなければ水域は枯渇し種類も数も増えて来たトンボやカエル、蛇などを失う事になる。
まあ、非力は承知で熱中症警戒アラート「危険」のこの日も出かけて気持ちだけ探索を続けた。流路を変えて「このあたりかも・・・」と見当をつけ、流路の底を鍬で掻き掘るけれどせいぜい15cmで、更に掘り進め流れに乗せ排出させてみても上流から流れて堆積するの繰り返しである。それでも水に浸った場所と水の無い場所では労力の程度が異なるのだ。探索棒代わりの6尺の金梃子でさえ20cm程度しか入らない河床では流れの底を齧った方が面積は広く探索できるのだ。それでコンクリートか丸太に突き当たれば大当たりだが、そうは問屋が卸さない。この日も汗びっしょりで終わった。帰宅前にアイスのひとつでも…と思ってもずぶ濡れの衣服で店には入れんし、楽しみは冷たいシャワーにした。
写真左上の二本の丸太は流路が左岸側に逸れない様にするための護岸丸太だ。この丸太で堤を作っておかないと水流は低きにながれて取水堰からそれてしまう。そうなると水流浸食で河床は低下し取水不能だ。まあ、「流される前の防流堤」なのであるが今は仮設えで、取水堰が判明すればそこに合わせてしっかりした段差工を行いたい。