トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**今日の一苛

2021-10-30 | 温故痴新
             コロナ禍にあへず散りぬる生業と
                    元に戻らぬ我が身かなしき  コロナ禍人

              秋風にあへず散りぬるもみぢ葉の
                    ゆくへさだめぬ我ぞ悲しき     古今集 よみ人知らず

喰える物は俺の物⁉

2021-10-30 | 小人閑居して憮然
 突端台地の四つ溝柿の実成が悪かった。理由は不明だが、ここ数年の着果数に比較すれば「無い」も当然の状態。そんな事もあって、実が見えにくいから柿も頭の黒いネズミに盗られずに済んでいる。この状態を幸いとして「柿は鳥の越冬用」と表示した看板を立てたのである。

 もともと自腹で苗木を調達し、刈り払いや威之志士様の跋扈蹂躙で枝や幹を損傷されつつも必要な手入れを怠らず着果にこぎつけた柿の木なのだ。若木の頃は収穫し易い様にと盃状仕立ての誘枝を試みたのだが、いともたやすく威之志士様の跋扈蹂躙で傷めつけられるのが続き、結局は直幹仕立てに変更せざるを得なかった。
 しかしながら着果が判ると冬鳥が啄めるようになる前に一つも残さず盗られてしまう。金も手間も出している小生でさえ収穫しない物をいとも容易に総盗りしていく感覚は理解できない。
 まあ、同じ理由で定植したタラノキやヤマウド、フキなども同じフキ芽、いいえ憂き目に遭っているので「山菜」感覚なのだろう。ちなみにフキ芽はフキノトウと申すのだった。

 山の喰える物、古来、山の恵みや森の恵みと表現される事もあるが、これはあくまで所有者や入会権のある持続的消費を実践してきた人たちのためのもので入域者の「勝手な振舞」が許されている物ではない。まあ、立て看板を立てたところで人目のない時間帯で狙う輩は出るのだろうけれど、残った少しの熟し柿で冬場を乗り切ってもらいたい。今季も提供できるのかどうか分からないもののS先生が助言指導しているビオトープの一画に植えた柿も、熟せばひとつ残らず消えるのだとか。溜息しか出ないけれど鹿が出て来る事は無い。