
単純硫黄泉で硫黄の香り大好き小生としては市内のスーパー銭湯へは出かける気分は無い。一日くつろげると言っても退屈してしまうのは目に見えているし、そもそも硫黄泉でないからである。硫黄は子どもの頃からの付き合いで、まだ囲炉裏で煮炊きや暖をとっていた当時、着火するのに「付け木」と言う経木の短冊端面に硫黄を溶かして塗りつけた物を使っていた。
これだとマッチより着火が安定するし埋もれ火からも火種が容易にとれたのである。当時から硫黄の香りは好きで有毒だなんて言われていなかったから火遊び代わりに良く着火していたのである。この付け火は叱られる事もなく褒められる…。
その結果、硫化物により美男子になれず不細工、老いて耄碌の遠因になっている事を信じて疑わない。
この付け木だが、現在でもマタギや杣人が使っているとの話をどこかで見聞きした。勿論、市販品ではないから自分で作っているのだろう。硫黄の固まりさえ入手出来れば加熱すれば融けるからだ。
小生、今は火遊びより湯遊びが心地よい。まあ、歳だなあ…と独り心地する。
渓流音消すや女湯ゴジュウカラ