トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

「魚意のままに」 続編

2017-10-26 | 小人閑居して憮然
 魚形のプルトイ、プロトタイプは失敗し、その失敗を反省しつつ尾びれに車輪を付け更に大きく振れさせようとの試みも失敗してしまった。各節々が動きすぎるのである。リール付きの釣竿まで用意したのに糸をつなげられなかった。

 そこで更に泥沼にはまった。蛇行させるカム車輪方式では駄目だと判断し、組み込んだ部分を埋め車軸穴を通した。これに偏芯輪で揺らせようと言う魂胆なのである。写真、赤の魚体がその完成形なのだが車輪の回転力が魚体頭部の重さに負け倒れた位置から起こせなかった。
 この機構では、車輪の高さが交互に変わる事で魚体を左右に振るのだが。高さと重さのある魚体頭部を起こすには車軸が上下に動く機構にすれば魚体自ら倒れ課題解決と踏み、最初の機構を90度方向を変え作りなおした。その魚体が赤い魚の後方にある。それを前方斜め上部から撮影したのが次の写真である。
  これにカム車輪を取り付けて上下から反対方向に押しやれば起こして倒せる力がある、と妄想したのだが、この結果も惨敗だった。円筒を斜めに切断しただけのカムでは効率が悪く、また水平回転軸を入れないと歪みをカバーできない事が分かった。ここでギブアップすれば良いものを「どうせ台風の雨だし…」てな事で蟄居工作続行する。

 まず重量オーバーの頭部を軽くするため小さくした。これと組み合わせても結果は同じ。そこで新旧の良いとこどり、言わばハイブリットとして組み付けてみたのが次の写真だ。

 この時点でカム式は放棄し偏芯輪に戻した。車軸が体軸に沿い上下するからスムーズだろうと予想したけれど、今度は関節の動きが支障になってしまった。それではと、関節の数を減らして作ったのが次の写真。これでどうにか引っ張るとイヤイヤするように見える。

 何回か動かしてみて、頭部でなく尾びれに機構を組み込めば「相当よく見える」のが判明したが、機構を組み込むための尾びれのデザインが難しいし、何より後部に二輪では小生の審美眼にそぐわないから却下する。
 物事には「最適」と思えても選択しない事も時もあるのだ。

 とどのつまり、試作する事は多大な労力を要しても結果が伴わない事も多いのだと知った。人生、生涯勉強で、何も老人福祉センターなどへ行かずとも、カルチャーセンターへ行かずとも、学べることは多いのだ。まあ、失敗が多いのは「失敗に学べ!」を実践しているからである。
 そういう事にはすぐ「耳従う」小生で下学はしない。そして科学的でもある…。なんちゃってチャンチャン。