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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

今日の素労風努「北秋田のなっつ」もどき、なんちゃって・・・

2024-10-14 | 何よりの楽しみ

 夕食を済ませテレビをつけたら「小雪と発酵おばあちゃん」が映っている。「そうか、録画予約していたんだっけ…」とそのまま視聴する。視聴しながら「美味しそう、食べて見なくては!」と材料を書き出してみたものの入手不可能な材料もある。そこは雑駁な孤爺であるからして「ともかく10種類混合だ!」と思いつくままに書き出したのだが翌日まで待てない。そのままスーパーへ直行して材料を用意する。山ゴボウの漬物とナメコの缶詰は無かったので結局は以下の様な材料になった。食用菊は冷凍した物が残っていたからラッキーである。これが欠けたら北国の献立にはならない。ともかく漬物中心に10種類を混ぜ合わせる事が肝要と台所に立った。

 夏の猛暑と度々のゲリラ豪雨でフイールドの手入れが遅れに遅れ、この日も泥水池内のチゴザサの群落を掻き上げて来たので「昼寝30分」を許したのだがアラームを止めてからまた寝入ってしまい寝すぎてしまった。これで普通に就寝すると深夜放送のリスナーになってしまうから夜鍋の惣菜作りはGOODなのである。揃えた材料は写真の物でバッド内は大根の味噌漬け、ラッキョウの溜まり漬け、キュウリの醤油漬け、エノキの瓶詰である。左横二点はしその実入りの昆布の佃煮と食用菊で上段左から高菜漬け、ザーサイ、梅干しのしその葉、ナス漬けの10点になる。これを刻んで混ぜ合わせただけなのであるが大匙一杯をつまみ食いしてみたらこれが馬鹿旨い、「溜息のでるよーな・・・」なのである。まあ、夜な夜なよからぬ妄想の果て寝落ちする人格品性じゃもの手間暇かけ工夫して喰いつなぐ伝統食品しか「旨い・美味しい・食べたい」と思わないのも致し方なし。何せ南魚沼の雅な米作水飲み百姓が出自じゃものグルメなど縁がない。

 さてすぐにでもご飯のお伴、にしたいところだったが夕食は既に済んでしまい、泣く泣く容器に詰めて重しをし、冷蔵庫で数日間馴染ませながら発酵を進めるのだ。糀とヨーグルトチーズを混入した一品も作っておこうと思いはしたものの、冷蔵庫内にキムチとザワークラフトにヨーグルトチーズと糀を混ぜた一品もあるから両者を混ぜて試食すれば良いだろう、と先送りする。こんな一品に納豆を混ぜたら最強の発酵惣菜になるだろうなあ。とは言え、こんな混合物を喜んで食べる孤爺とは「人間ではない化け物」みたいに思われているやも知れん。まあ、人生なんて薄幸の試練の連続なのであるから食材に発酵食を多用して何が悪い!。免疫が強くなるだけスイーツやご馳走なんかよりなんぼかマシだ。

 しその実が入れば香りと食感が増すのだが生憎、市販品が無かった。フイールドの畑に会友が作った紫蘇が放置されていて「実を取っていいよ!」と言われていたのを思い出したから明日採集しよう。既に開花後、日にちが経っているから時期を失しているかも知れないが、とりあえずは行ってみて使える様ならアク抜きの水浸け1日、塩漬け2日で混入できるはずだ。それから数日は馴染ませの時間だから、旨いものを食べようとすると時間が必要で、我慢辛坊はそれを上回るので待てない性格の孤爺にはつらい日々になる。人生、哀しみや辛さはいつでも横に背中にあるのだが小生には頭頂部にもおあしますのだった。


猛暑の中にも幸いあり⁉

2024-09-24 | 何よりの楽しみ

 「何でこんなに暑くなる!」は理解出来ないのだがマイアミの球場の熱さは理解できているから耄碌も一休み、であったものの彼の大記録達成を期待するより「怪我はしないでくれ!」の日々だった。それはともかく殺人的猛暑下ではひっそりと自宅謹慎蟄居閉門しか孤爺には無いのであって、そうなるとなんとか身の処し方を考えねばならない。そこで浮かんだのが「里山保全活動の集大成」とも言うべき自著の再構成と加筆であった。この引きこもりはエアコンの有る食卓での作業だったのだが以外に快適であったのだ。それでも浮気性の孤爺としては浮気心も忘れなかった「もったいない」精神は耄碌したとはいえ健全なのである。しかしここで大いなる疑問に突き当たる。「健全なのか執着なのか⁉」と言うロミオ様人生の大問題である。まあ、浮気性が本能に基づく三大欲求の中の現象なら減少するはずも無し。

 さて、そんなところで浮気性の求めるままに手を出したのだ。まずは冷凍コーンを加熱してから常温になるまで待って納豆と混ぜ合わせた。これをヨーグルトメーカーに入れ60℃24時間保温したのである。途中に二回ほど撹拌して試食してみたのだが試食の度に外皮が軟らかくなっている。子ども等が幼い頃、コーンを食べさせると外皮はそのまま排出されていたのを思い出した。まあ、それはともかくとして実食してみると大豆の納豆ほどの風味はこなかったが納豆の臭いは強くなっている様に思える。西の地域の人たちならコーン納豆より大豆納豆を選ぶだろうか、それとも双方アウトなのかなあ。

 コーンの納豆を作る前にヒマワリの種で作ってみたかったのだが何時も置いてあった店舗にはこの頃は見当たらない。暑さが一段落したら食材専門店でヒヨコ豆など世界の種実、幾つか購入して納豆バラエティーを楽しむ食欲の秋にするのだ。貧乏人は納豆を喰えである。アフリカではバオバブの種子で納豆を作るから納豆は世界の食べ物です。故に蘇鉄の実の納豆,トチノミの納豆なんかどうかなあ・・・。エグすぎるかあ。


酸っぱすぎる完熟梅ジャムに紅玉ジャムを混ぜた

2024-09-14 | 何よりの楽しみ

 ジャムなどは「手作り料理」の範疇には入らないだろうと思いつつまあ、どうでも良いのである。春に1ℓほど作った完熟梅のジャムは酸味が強すぎ「美味しい感」が無い。たまにパンを食したいけれど「梅ジャムではなあ…」と満漢全席やフランス料理のフルコースが日常食の孤爺としてはついつい仏頂面になるのであった。そこで庭で吸汁されるがまま落下するがままになった紅玉を全て回収してジャムにした。まあ、どう転んでも工夫してもジャムはシャブにはならない物質であるから逮捕される可能性は皆無だ。

 まずは比較的傷みの少ないのは生食用にととりわけ、残りを水没させ芯に入り込んでいる蟻を追い出した。包丁で切り分けている最中に腕に上って来る蟻はホントうっとおしいのである。浮いた蟻は水道水で流し終えてから調理開始だ。今回の試みは圧力鍋で加熱する事だ。こうすれば煮崩れが早いだろう。圧力鍋に呼び水と味醂を半カップ程加えて煮てみた。蓋を開けたら形は残っておらず、そのまま砂糖を加え煮詰める。適当なところで保存瓶にある梅ジャムを全て投入し混ぜ合わせ、一旦加熱して終了した。フイールドから帰宅する途中で食パンを購入して来たので早速試食する。梅ジャムより食べやすくなったのは勿論ではあるけれど、どうしても梅の味が強い。パンに塗るよりパイに入れた方が美味しいかも。カビが生えないうちに食べ終えたいのでヨーグルトにも入れて食べよう。

 


**深川どぶ板長屋井戸端嬶野次馬減らず口

2024-09-07 | 何よりの楽しみ

        物価高何の手も無き脳衰症         梅干し婆

        コメ不足薬にならない無能役        赤ひげ先生下働き

        五割高少し割高官鈍感            御用聞き丁稚

        下々に役に立たないべー政策        あかん米ー屋嬶

        メモ頼り一口読んで役終わり        鋳掛屋姑

        貧乏人黄変米を喰えば良い          隼人        

        トップ断少し割高でチョンチョン      越前守下女

        台風来ればどぶ板溢れ銭あぶれ       日傭取

        瑞穂の国に見ず呆のお人脳衰症やら無能役 ハアコリャコリャ    越後獅子

        白を黒にし黒を白にすめしいの王様居てござる ハアコリャコリャ 越後瞽女

        バスに乗らなきゃ鞭打ち追われ蛇が怖いで巻かれましょ ハアコリャコリャ  カエルの子

        天地神明誓って一途独裁権勢迷い無し ハアコリャコリャ  鈍気呆人           

        祭りごとゆえ神命なれば帰命頂礼ドンヒャララ ハアコリャコリャ 氏子総代

        政ゆえ君命なれば帰命奇天烈ドンシャアシャア ハアコリャコリャ 鍋奉行

        勘気の沙汰には平身低頭唯我独尊独り勝ち ハアコリャコリャ  暴れん坊勝群

        孤群奮闘多勢に無勢独裁権力いま盛り ハアコリャコリャ    瓦版元締め

 

        

        


今日の薄幸食「セネガル風納豆献立」

2024-09-05 | 何よりの楽しみ

 熱中症警戒アラート下、わが身を守るため蟄居謹慎で漸く雨模様となり「嬉しや嬉しや」と思いきや、今度は「雨降りお憑きさん」となって閉口蟄居の哀しい囚われ人となったのでありました。それでも生きるためには活きる日々が大切なのであり図書館から借りだして読んだ中に高野秀行著「幻のアフリカ納豆を追え!」があったのだが、納豆の意外な食べ方に目からうろこ口から涎となったのだった。そうなると我が精神状態に「待った!」は無くなって「思いついたが食べ時!」とばかり記述を参考にキッチンに立ってみた。

 勿論、材料は記載に準じたけれどトマトソースが無いので生のトマトと仕上げにケチャップを使って調理してみた。鶏肉も生が無く冷凍の照り焼きを用いる。記載に無かったのはリンゴなのだが、これは収穫した虫食い腐れリンゴを活かすために加えたのであり孤爺だってSDGsなんて言わない昔から食べ物を粗末にはしていない。「三秒ルール」なんて非科学的なルールに従う訳も無く、自らの腸内細菌様たちを信じ拾って口に入れるし日付が古くても口に入れるのである。

 使った納豆は二パック、レシピが載っていないので量は分からず、煮る事数時間だけが頼りだった。深鍋に入れて煮たてたけれどアルミの洗面器があればそれを使いたかったのだが生憎、我が家には無いので弱火でコトコト煮たてて1時間、汁も煮詰まって来たので火を止めた。具材は形をなしていないほどに崩れている。現地では鶏肉は多用していると考えたのだけれど100gで済ました。いわゆるサシスセソは使わず、照り焼きに付着しているソースとケチャップだけが調味料の出どころだけれどほとんど無視できる。

 煮詰めながらスープを味見し続けていたのだが、これがなんと「旨い」のである。前述の本の中に度々「納豆は調味料、旨味の元」と言う表現が出てきたけれど「なるほど!」と思わずにはおれなかった。煮込んだからスープと言うかシチュウと言うべきかお雑炊みたいなものになったもののサシスセソが入らなくても十分に満足できる味だ。ご飯もアフリカ風に納豆を入れて炊いた。食べて見れば飯粒も納豆風味で、これは関西など西の地方出身者には耐えがたい一品かなあ。その上にだが、夕食と朝食で全て食べ終え隣り沢の復旧に汗を流したのだが、この汗が納豆臭いのだ。納豆3パックを食べた勘定だからOh!モーレツ、孤爺で居なければならんかったわい・・・。

 閑話休題、台風10号のもたらした700mmを越える雨量で取水地の沢は埋め尽くされるほどの被害になった。この復旧は体力・持久力勝負だからこんな煮込み料理がベストなのかもしれない。次は鶏肉でなくウナギを入れてみよう。フイールドに「トンボとカエルの楽園を創る」と言う夢は儚く破り捨てる訳にはいかないのだ。


今日のえっ!品「半殺しの飯バーグ」

2024-08-31 | 何よりの楽しみ

 30日未明、台風10号の影響で既に24時間降雨量は300mmになり更に24時間で300mmの予報が出ている。猛暑で蟄居半月、乗り越えたと安堵する間もなく雨続きで更に閉口蟄居である。こうなると楽しみは口に入れる物に集約されるが雨降りお憑きさん状態では買い物にも行く元気も出ずのらくらぐずぐず病が発症しかねない。これでは孤爺が半殺し・生殺し状態であって、これでビビビッと来たのが「半殺し飯バーグ」だったのだ。

 まあ、有るもので作るしかないのでとりあえず「和風」として準備する。ご飯は1カップ分を炊き、魚は「利尻産真ホッケ昆布醤油干し」を使い、キャベツもコリアンダーも無いので食用菊にザーサイを合わせとろけるチーズ、ご飯に塗るのは砂糖酢味噌である。まずは炊き上がりを半殺しにしてステンレスの皿に詰め砂糖酢味噌を塗ってから焼き固める。つまり焼きおにぎりの風味を選んだのだ。二枚焼きの一枚目にはザーサイと食用菊の和え物を広げ、もう一方は背骨を除いたホッケにチーズを掛けて焼く。当然、半殺しの皿飯には砂糖酢味噌は塗ってある。双方、出来上がって嬉し嬉しやの初合体で初賞味である。「思い出すなあ…筆おろし・・・」なんて事は全く無いのだが脚色も時には必要なのである。これは高齢化痴呆防止行動の一環であって世間では回想療法と言うのだとか・・・。

 まあ、それはともかくとしてかぶりついて「美味しい!」のではなく「旨い!」のであった。欲を言えば食用菊とザーサイの和え物を多くしたかった。更に言えば「半殺しが生半可」で砂糖酢味噌を塗り焼くと結合が緩くなる。そんな事で食べる前にラップで包み押し固めねばならなかったのである。更に更に言えばステンレスの型皿に詰めて焼いた結果、下側が焦げず風味は半減してしまったのだ。とは言えラップで押し固めてから食したのだが付け合わせにブロッコリーにケチャップ、椀は味噌汁でなくコーンスープと言う変な取り合わせとなった。

 次回の要点は「しっかり半殺しの程度を高め皿は使わずしっかり両面砂糖酢味噌塗りで焼く」で決まりだ。チューブ入りの生姜があれば生姜味噌で仕立てたのだが、こっちの方が断然「旨い」のは間違いないだろう。半殺しで作るキリタンポや韓国の国民的人気料理、トッポギだったか名前が出て来ないのは短期記憶の劣化だけでなく耄碌にもよるのであるが「半殺しの美味しさ」は癖になる。こういう性向を分析すれば孤爺は「Sタイプ」と言う事になるだろう。性別はMで性向はSとは統一性が無いけれど調理でも作ってみなけけりゃ分からんしまあ、人生ケセラセラなんであろう。とにもかくにも若き日のみぎりから頭頂部の毛はせらせらだったのだから統一性はとれていたのだと今になって気が付いたのだが毛が付いたことは無く怪我は結構してしまったフイールドである。クワバラクワバラ・・・。

 

 


今日の薄幸食「オニオンスープのグラタン風」

2024-08-23 | 何よりの楽しみ

 パリの一般食堂で古くから底辺労働者に提供していたと言う「腹持ちが良く温まる廉価のオニオンスープ」をとある番組で見て記憶していたのだが、この猛暑下蟄居続きでは活動度が低下して堪らん。なんとか室内で出来る事と言えばソーイングか台所に立ってのおさんどん、つまりは「おっさん丼」の主夫業しか思い出せないのであった。しかしソーイングはリフォームも含め5月6月で20着以上拵えてみたものの、着用してもらったのは半数未満で、世代感覚の差に歴然とぶち当たり傷心のまま熟暑の夏を迎えたが今度は暑すぎて身の置き所の無い閉門蟄居の身になってしもうたのだ。そう言えば下総、いいえ上総でも無い房総の先っぽに真夏日なんて「無い」街があるとの事だったが移住を考える立場にはない姥捨て山の棄人だ。とは言え、生まれも育ちも由緒正しい南魚沼の雅な米作農家が出自の貴人だったはずが今では奇人変人の類いになって行く行くは鬼神だろうか⁉。

 で結局、今夏は窓を開放することなく初めてエアコンを使う羽目に至ったけれど閉塞感がある。しばらくは映画を見る事で済ませたものの、いつまでも続く訳も無し。木工工作も密閉した室内では粉塵で不健康だし、結局はキッチンに立って暇つぶしをするしかないのであった。その目標「オニオンスープ」は暑い時期の一品とは思ってはいないけれど「夏のエネルギー補給」に適う一品とも思えたので意を決してキッチンに立ったのである。まあ、どうしてもそうならない物もあるのだが思い起こすまでも無く童謡にあったなあ…赤い玉小玉 なぜなぜ赤い 赤いまま飛んだ・・・。

 さてさて、それはさておき買い物に行きたい様な気温ではないのでありあわせの材料で用意した。レシピはネットで如何様にでも探せるけれど、今回は通常通りの「いい加減レシピ」である。柱は「こんなもんか⁉」と材料を揃えたけれど作る途上で足し算引き算は当たり前、今回も写真には入らなかった味噌と黒コショウと南高梅蜂蜜漬けを隠し味に入れた。オニオンスープの勘所はカレーの玉ねぎと同じように焦げるくらいに炒めるのが美味しさの要と信じていても8割程度の炒めなので不十分だけれど我慢できない性分が出てしまった。今回の量は「一皿で二食美味しい」とばかり、夕食と朝食用にとのつもりだったけれど結局は完食してしまい、明朝は主夫をやらざるを得なくなった。

     

 材料をグラタン皿に載せて200℃12分で完成。味噌の味と南高梅蜂蜜漬けが猛暑向きで黒コショウはあまり効いていなかった。オニオンスープは廉価であるとともに固いフランスパンや黒パンを食べやすくするスープであったとの事だけれど、やはり食パンでは軟らかくて軟食調である。やはりカリカリパンの方が美味しいと感じるだろう。お腹いっぱいになる前に次の腹案が溜まっている。この猛暑下ではフイールドに行ける訳も無し。で、孤爺はキッチンに立つのだが勿論、きちんとはやらないのであった!。


今日のえっ!品「蔓っ手繰りを実食」

2024-08-20 | 何よりの楽しみ

 「つるったぐり」は漢字で表せば「蔓手繰り」で収穫を終えた蔓物作物を片付ける事でもあるのだが、その時に集果される未熟果の事も言う。孤爺の少年期、このつるったぐりの不用果は家畜の餌として利用したけれど我が庭で採果されたつるったぐりも捨てるには忍びない。生食ではキュウリよりましだけれど「瓜」と思うと美味しくはない。そこで即席漬けで消費する事にした。

 まずはサイコロに切り酢醤油と唐辛子で漬けてみる。一緒に付けたのは「キュウリとナスのキムチ糀漬け」だ。江上トミ先生だったか「糠漬けとキムチは両横綱です」と著書にあったのを忘れてはいないが糠漬けは管理が面倒でとうの昔に放棄し、今は安い早い旨い、市販のキムチが代表格になった。しかし辛みが小生には難敵で、少しでも緩和するため糀とヨーグルトチーズを混ぜて食べやすくしている。その素材をナスとキュウリの薄切りに混ぜ合わしたのだ。混ぜ合わせて直ぐ実食できるから言わばまあ、サラダ感覚なのであるけれど瓜の酢醤油漬けは一晩寝かせた。

 食べて見れば思いのほか瓜の味がして生食より味わいが強くなったように思えるけれど後味に唐辛子の刺激が残る。これも漬物と言うよりサラダ感覚の一品になっていて、両方ともアフアフと口に放り込めるのであった。夏場の、特に今年の猛暑の夏では食欲が落ちそうになるけれど廃棄物当然のつるったぐりをサラダ感覚で美味しく食べれるのは有難い。食品廃棄率を低下させる云々ではなく食べられるのはとことん利用するのは何処でも伝統文化であったはずなのだが孤爺の世代でそれも終わるのだろうね。それで思い出したのは子供時代、13人家族だったのにゴミは殆ど溜まらないのであった。台所の残渣物は家畜の飼葉槽に、他の生活ごみゴミと言っても玄関土間にある炭俵に投げ込んでいただけで毎週片付けねばならなかったほどの量は出なかったように記憶するのだが、活かす生活と消費する生活の相違なのだろうか・・・。

     


エアーリフトが停止してしまった

2024-08-19 | 何よりの楽しみ

 原因はエアーポンプの不具合なのは数日前から異音がしていたし更に異音が大きくなっていたから誰にでもわかる状態だ。でもでも出かける時に水流が停止しているのを発見したので「酸素不足で酸欠死・・・」の想いもよぎったのだが猛暑続きの曇天日で尚且つ最高気温33℃の予報ではフイールドへの水見回りを断念する訳にもいかずフイールドに出かけたのだった。案の定、一週間ぶりのフイールドでは林接池の水切れや吐水量の減少があって結局は取水地まで整備作業に行かなければならなかったから結果としては正解だったのである。

 帰宅して昼食後からエアーポンプを取り外し室内でカバーを外してみた。外すまでも無く「異音と空気が排出されない」事からゴム幕の破断だろうと推定していたのだがまさしくその通りで、その上、二カ所のゴム膜ポンプを繋ぐピストンまで折れている。当初は「ゴム幕の交換」だけで済む故障と考えていたのだがピストンとゴム膜ポンプのユニット交換をしなければならない状況であった。そうなると日にちが掛かってしまうし、その間は使わなくなって廃棄する積りのウオータークリーナーで急場をしのげるのだが、ウオータークリーナーを廃してエアーリフト方式にしたのはひとえに「タナゴの仔魚保全」の為なのだった。

 しかし今季の産卵期にメスから産卵管が出ず、同じ群れを飼育している兄のタナゴも産卵管が出ないと言っていた現状では老化で生殖不可になった可能性もあるのでウオータークリーナーでも問題は無かっただろうし繁殖期終わる盛夏では産卵用母貝の熱中症の方が危険だ。水温はこの高温続きで既に危険な温度に達したのでフイールドの避暑池に移す必要があるけれどまだ改良型生簀が未完成だ。ウオータークリーナーの働きによって水が澄めば母貝を回収し易くなるからその間に生簀を完成させる。この暑さで自宅軟禁蟄居中のこの身、室内での作業は喜んで出来るのであるがどうなるやら心もとない。

 さてエアーリフトで酸素供給していた状態では濾過が無いので母貝の食料は足りているだろうとの推測をしたものの、それが正しかったのかどうかは砂泥の中の母貝でなく底に露出した中身のなくなった貝殻を見れば一目瞭然なのだけれどまだ水は濁っていて水底の確認が出来ていない。この夏はべらぼうな高温が続き水温も既に赤信号で、もしかしたら「母貝全滅」の憂き目も予想される。そうなると繁殖させるのが楽しみだったタナゴの飼育は断念するしかないだろうな。もう見た目に鮮やかな金魚にするか・・・。

     


熱夏の夜の床・夜這いの床…

2024-08-12 | 何よりの楽しみ

 孤爺の寝室と言うか居室と言うべきか書斎と言うべきか、まあ、どっちつかずでどっちも兼ねている部屋にだけエアコンが無いのである。別に姥捨て山の孤爺だからと言って虐待されている訳でも無く「費用を惜しまれて」いる訳でも無い孤爺の意思である事を通報される前に明確にしておこう。今年の暑さは尋常ではないのは世界民族皆兄弟承知だけれど、さすがに就寝時の室温32℃を越えたり最低気温が30℃近辺の日々では「暑さ本番の8月はどうなるだろう・・・」との懸念も覆いきれないのだった。現状では寝つきも良く眠れぬ夜の妄想等々心配は無いけれど今以上に気温が上がるとさすがに危ない危惧がある、と梅雨明けの頃にさすがに気になった

 まあ、だから7月末の話になるがそこで「上がれる先の床」とばかり、熱中症警戒アラート出ずっぱりで自宅謹慎蟄居中の小生には時間が有り余っているので、朝の涼しい時間帯を使い「猛暑の夜の床」を設える気になったのである。既にエアコン設置済みの部屋のベッドに避難すれば容易なのは間違いないけれど二階より階下の方が室温が低い。またリビングに寝床を設えワンルームをを堪能する様にすれば電気代は節約できるのも承知だけれど、その一方で手持ちぶたさを解消したいので邪魔になっていたベニア板と角材で速攻してみたのだが、やはりお天道様は誰彼となく万遍に移動し照らしてくれるからその恩恵にあずかり汗噴出の作業になってしまった。

 「日が当たらぬうちに」の思いもむなしく焙られてしまったもののそれはそれ、押し入れの中に押し込んでいた座卓にこの台を合わせ即席の「真夏の夜の床」が出来たのである。薄めのマットレスを敷き寝茣蓙を広げれば立派な太陽皇帝もお休みになれるほどの漆塗りの寝床と早変わりしたのだ。これに温度計と携帯ラジオを用意して準備万端である。階下にしたことで夜間の用足しは至近となってご高齢の足腰弱ってきた孤爺には最適環境を備えた、事になる。天は自ら助ける者を助けてくれるのだ。姥捨て山の孤爺にはそれ以外の方法は無い。

     座卓と合わせる ➡  避暑床の完成

 そんな顛末の一日であったので夕刻から料金値下げの温水プールに新作再生品50年物の水着をもっていってきた。一律500円だと思っていたのに年齢割引きで250円だったのには驚いた。一瞬、釣銭を間違えている、と思ったのだが間違っていたのは耄碌現在進行形中の孤爺だったのである。各種水流仕掛けを堪能しつつ「鍼に巨額を掛ける前にここにきておけばよかった」と反省したのは言うまでもない。さて、据え付けてから半月になるが二階で就寝時に暑い時、夜間に目覚めて気温の低下が少なく汗ばんでいる時はそーと忍んで入り寝る。思いようによっては光源氏の「夜這い」の心持になるけれど相手は深夜放送、光るのはパイロットランプに照らされた頭頂であって早朝に目覚めるのは全く変わらんが、でも快適さは増したか…。まあ、今夏襲熱地獄の折り、祝着至極であるわい。


孤爺暑居して布繕を成す

2024-07-31 | 何よりの楽しみ

 猛暑続きではあるがお膳にナス料理があれば食欲は落ちない孤爺なのである。やはり食べたいのは残り火で焼いた焼きナスだ。オーブンでもコンロでも可能だけれど熾火で焼いたのが一等旨い。まあ、望んでも無理な贅沢な一品であろう。さて、ナスはさておき猛暑日続きではフイールドへは危機管理上、出かける訳にもいかず猛暑が長引けば蟄居謹慎するしかないのだが身の所在も無い。読書もビデオもそうそう続くものでは無しで、運動不足にもなるがストレッチ程度では身が保てない。

 そこで子育て最中に使った水着が有るのを思い出して近くの焼却熱を加熱源にした温水施設に行ってみたのだがウエストが5cmほど大きくなった体型には少々きつかった。そんな事があって「そうだウエストを広げよう!」と朝から作業開始である。お裁縫は6月の頃に子供用の衣服を大量に憑かれたように作ったのだが結果として子供たちには不人気で更なる結果として疲れたのであった。まあ、草臥れ儲けであったわい。

 水着の再生の要は継ぎ足す布地にあるのだが布感が作業ズボンと似ていたので廃用にしたズボン生地を使って4cmほど広げてみたけれどまだ小さ目だった。せっかく完成させた再生品をもう一度切り離し新たな布地でやり直した。これで6cm広げた結果になったのだが夕食後の夜鍋も含めて完成したのだった。敢て補修再生せずとも使えるパンツは水着ではなくともあるのだし、衣料品店で下見をしたところ千円程度で購入できるのも知っていたがデザインが気に食わない。

 作業ズボンからの生地 ➡  完成 ➡  再度の再生

 古風な再生パンツであっても小生のビジュアルには適うのであったからわざわざ1日を使って再生したのである。時間の節約や千円ではお手頃価格であってもこの連続猛暑日の中、どうにかしてウダウダグダグダせずに日々を送るかと言うのは銭金時間に勝る優先事項である。出来上がり品はなかなかの出来栄え、と言っても近くで見れば縫い目の乱雑さが目立つ速攻の仕上げぶりなのだが自らが身に着けて恥じるパンツでも無いのであって店頭に並ぶデザインよりこっちがいいのだ!。お陰様で最高気温37℃直近にまで迫った猛暑日を難なく乗り切れたのである。いやいや籠り切れたのだが、とは言え明日も続くのだし「明日は明日の熱風が吹くケセラセラ」で行くしかないわい。とりあえず夕方5時からワンコインで利用できるからデビューするのだ、そうするのだ。

 


今日のエッ!品「デーツ入りビスコッテイ」

2024-07-15 | 何よりの楽しみ

 熱中症警戒アラート出ずっぱりでは自宅蟄居は危機回避で梅雨空になれば自宅謹慎で大あくび…。とにもかくにも「孤老を殺すに刃物は要らぬ。雨の三日も降れば良い」のだった。そこから逃れるには食事自給率を上げねばならない。しかしながら3食三度、お粥にお雑炊では生きる希望が薄れる。とは言え理不尽な爆災地の飢えに比べれば天国に等しいのは確かなのである。浮世に居て天国を味わえるのも祝着至極であるが弾着地獄を日々生きなければならない理不尽さには言葉が無い。

 話は変って猛暑日に続き雨天2日目、そろそろあくびばかりの時間が増えて来た。そこで一念発起、久しく失起のままビスコッテイを作る事にしたのだ。余談だが郷里の方言で言えば恥ずかしながら「パスだこって・・・」となる。さてビスコッテイは発酵時間を必要としないし二度焼きが面倒だけれどそれなりの質で出来上がるから手軽なのである。たまたま別のテキストを参考にしたのだが加える水分は卵1個だけで混ぜ合わせてもまとまらない。そこでヨーグルトでまとめてから焼いてみたのだった。

 レシピを掲げてみたところで教本やネット上には多様なレシピが存在しているので敢て表示する程の事も無い様に思えて試食して冷蔵庫に保存する前に1枚撮影して終わった。以前のレシピに比較すれば卵の数が3個から1個になって、バターと乾燥ナツメヤシを100g混ぜ込んだ結果は濃厚な仕上がりとなったのである。市販品のケーキやドーナッツのように油脂と砂糖の塊の様にはならず、噛みしめれば美味しさがにじみ出て来る味わいはただ濃厚で甘いだけの御菓子類とは別格の美味しさがある。まあ、美味しさと言うより旨さと言った方が感覚に近いか・・・。

     

 


病膏肓に至る途中・・・

2024-07-05 | 何よりの楽しみ

 昨日、酷暑日となるのは前日の予報で判っていたから自宅謹慎で熱中症を避けた。我ながら退屈してもう「ハアー」なのであるが先月の執着地獄は今期お初の真夏日さえ頓着せずに午睡もせずにタンクトップ・半ズボンでアイロンがけをしミシンを動かし夜鍋までし、翌日もその日の午後を使い切って完成させたのが「リラックスワンピース」なのである。午前中は背中を焙られつつ泥浚いをしてたのだから変わり身は早いのであった。

 なぜワンピースなのかには前作の長めのサイドボタンノースリーブに端を発している。「このままワンピースになるではないかい!」・・・「ワンピースが作れればロリータファッションドレスも夢ではない!」とまあ、ここに至れば「病膏肓に至った」と言って良いだろうがまだ発展途上酷なので多少の経験値を積み上げる必要がある。何故そうなのかには孤爺には夢がある。ロリータファッションでハローウインの渋谷を闊歩する事である。

 さて今回の作品は「リラックスワンピース」とあって素人の最初の作業には何とかなりそうでもあったのだ。とは言え襟ぐりを綺麗にするにはそれなりの手数が必要だし袖なしタイプなのだがこれはこれで袖付きより綺麗に見せるのが難しい様に感じた。すべてを仕上げてぶら下げてみれば孤爺の初挑戦とは思えない出来上がりで、糸目切りやミシン掛けで酷使した遠視乱視のお目目にはレースとフリルが付いたドレスのように見えて来る。これは神仏、アッラー、シバ神、お稲荷様の啓示であろう。「汝、ロリータドレスを作るべし、着るべし」はい、仰せの通りに。

 ところが合点、豚でも合い豚、一夜明けたら残った布地の使い道が気になって来た。テキスト幅の布地が無いので長めに切ってもらい購入した結果、残布が多い。使い道を考えてもパンツくらいしか切り取れない。そこでブルマーの製図でアンダーパンツに用いる事にして早朝から開始して午後には出来たのだった。正しい布目で型を取れず90度方向違いだけれど使用上の違和感があるのかどうか小生にはとんと分かりかねる。

 まあしかし、人知れずこんなことを行っているから良い様なものだけれど、ご近所様や知人に知られたら救急車か地域包括支援センターのケワワーカーが飛んで来るわいなあ。華は秘すに限る。ところでその他人なのだが昨日、猛暑のさなかにピンポーンする人がいて、出てみれば水道の検針員だった。メーターは駐車している車の下だから動かさねばならない。「この酷暑の中、良くぞ訪ねてくれた!」と車を出す間、待たせるからと冷凍庫のアイスを1本渡した。「好みではないかも知れないけど…」と社交辞令付きだったのだが「大好きです!」と言うではないか。検針させて車を戻し自宅に入って気が付いた。「もしかしておいらの事かも・・・」既に時遅し、マドンナは消えていたのであって確かめる術も無い。これは白日夢か酷暑は脳さえ溶かしてしまうようだが花は何処へ行った⁉。酷暑の中の花。

     

      

 


虚仮三尊じゃ…

2024-07-01 | 何よりの楽しみ

 生花を飾るのに使ういわゆるオアシスと言われる材料が庭に転がっている。転がしている訳では無く「使う」と決めて残して置いたのだが、それをようやく活かせる時が来た。指のけがで泥浚いが出来ず自宅で謹慎蟄居中、退屈さに飽き飽きしてオアシスとお盆の組み合わせを行ったのだ。お盆はいわゆる持ち帰り寿司の桶で二枚貝の越冬用生簀の底に使っていた物を再利用した。そのため横に網を固定するビス穴が開いているけれど、元々水を満水にして使う事は無いのでオアシスの底面に水が行きわたればよろしい。

 さて、盆景の趣味がある訳でも無いのだがオアシスに苔を生やせば生育良好・快適生き生きだろうと妄想してあげくの加工なのだ。一応は3点配置し高さと形も違えて「三尊配置」の格好にしてみたのだが、全くの素人細工の聞きかじりの産物なので目の付け所は良いとしても老眼乱視の小生であるからして結果は疑わしくなるのはご愛嬌の内である。

 そういう中身であるから見てくれも言い分も「虚仮八百」と言って良いだろう。苔が安定して活着していないうちに砂礫を敷いてみた。バランスとしては苔玉が大きすぎる感もあるものの単なる暇つぶし、苔の名前も知らないままフイールドで素人ながら「三種」のつもりで採集して貼り付けてみたのだがさーて正しいのかどうか。まあ、どちらにしても虚仮八百の盆である故、お楽しみは後々の事なのだが寿司桶に多少は水を溜める事は出来ても下部を常時水浸しにする事は健康上拙いので玄関の出入りの際に霧を吹き付ける手間が増えた。オアシスに水分を保持する機能があるので数日間の霧吹きを忘れても生育に差し支えないと思っているけれどさーてどうなるやら不明ではある。まあ、オアシスより自然素材としての乾燥ミズゴケを使った方が望ましいと思いつつ、ここは廃材活用、て事。で、この状態で暑い夏を越えられれば虚仮盆は永久に不滅です。

     


どうにも止まらない!「七分袖のスタンドカラーシャツ」

2024-06-25 | 何よりの楽しみ

 ノースリーブシャツで一旦は終了としたものの、したのは心づもりだけで我が内なる業は鞭を入れて来る。未明に目覚め小用を済ませた折り小雨の音がする。路面が軽く濡れる程度の雨量のように思えたのに何を耄碌したのか「今日はリフォームで行こう!」となってしまった。まあ、世間は「そうだ京都に行こう!」なんて環境破壊張りの上に更のオーバーに溢れているのに姥捨て山の孤爺はささやかに使わなくなったYシャツを140サイズ女児用にリフォームするつつましさである。だって姥捨て山在住、少年金高年齢では遊興飲食娯楽の費用は賄いません。賄える人たちに更なる助成金とはどっかが狂っておるわい、フードバンクや子ども食堂が四苦八苦しているのに何て骨体・・・。

 さて、愚痴は言うまいこぼすまい。こぼすのはヨダレだけに留め、作ろうとしたのはたっぷりとした身頃のハーフスリーブシャツでいかにも夏向きの涼やかさのデザインなのだ。これを大人サイズのYシャツで出来るだろうと未明よりYシャツの分解を初めて朝食後に紙型を切りパーツに合わせてみたのだが生地サイズが不足だった。意外と胴回りがゆったりだったから普通のシャツに変更する。この時点で失敗のお約束が出来ていて、それは襟を外していた事だ。型紙に合わせ型どりしたので再利用するにしても???の段階だ。まあ、正常性バイアスは何時も機能するので「使えるかもしれない、使えるだろう」と鞭を入れてしまったのが後悔の始まり、苦労の再現、四苦八苦の一日になったのである。

 袖を七分袖にしたのは元々のYシャツが盛夏向きの蒸れにくい素材の為で、蚊の被害を少なくするためにも半袖より七分袖が必要だろうと考えての事である。生地の色合いはピンクにも見えるベージュ系なので女児用としても違和感が無いと思うもののボタンの付け位置が異なるから工夫を要するのだった。当初はボタンホールまで作るつもりだったのだがいかにせん手間がかさむ。考えた末にばらしたYシャツの身頃を上下逆さまにし左右入れ替えて型どりすれば解は満足できる。

 型紙を当てる時にボタンの位置を考慮しながら切り取り線を引く事になったが、それ自体はどうて事も無い作業だ。パーツを揃え切り端の処理を行い、後は手順に添って縫い付けるだけで済むはずだった野爺、いいえのにー「慣れた頃が一番危険だ」とのリスク管理の鉄則通りとんでもない縫い合わせをしたのだ。気が付いたのは袖付け作業の段階で、どうやっても縫い合わせる長さが異なっていて続行不可能になった。型紙通りだし「どうしてかぁ⁉」と疑問だったところ前身頃を合わせてみて気が付いた。左右が逆、表裏が逆のあり様では糸目を切ってやり直すしかないのだった。室内は糸クズが散乱、家の歩く範囲のどこでも糸クズが見える。そう言えばドラえもんにもあった「どこでも糸クズ…」違うか。

 やはり難題は襟の処だった。新たに襟を作ってつけようかと思いつつも「要求貫徹!頑張ろう‼」の精神で長さの不足しているYシャツの襟を取り付ける事にした。不足した長さは2cmなのだが伸ばしたところで収まる訳も無し。結局はボタン取り付け部の左右前立てに不足分を振り分けて襟元の加工をした。結局はここの須田紋太君で午後、夕食まで費やしたのであるが細かいところに目くじらを立てなければ上品なシャツの出来上がり❕。幼少より不足頭と表された孤爺ではあるが、この采配ぶりを見ればダビンチのように能力に溢れているタレントであると言うのが一目瞭然であろう。まあ、収入に繋がらないのが難であーるが、愛であーる孫への…。