今日もまた浜辺の歌を口ずさみ夏草を踏み沖を見る
穢れ神ウラン国膿み原発の転地創造末代万年
国膿みて生まれし上とわたつみの薄情の視ず倦みの悲しさ
豊穣の津々浦々を諸手にて鯨呑したるわたつみの乱
仮設出てあした浜辺に立ち寄りてゆうべ浜辺で帰って来いよー
今日もまた浜辺の歌を口ずさみ夏草を踏み沖を見る
穢れ神ウラン国膿み原発の転地創造末代万年
国膿みて生まれし上とわたつみの薄情の視ず倦みの悲しさ
豊穣の津々浦々を諸手にて鯨呑したるわたつみの乱
仮設出てあした浜辺に立ち寄りてゆうべ浜辺で帰って来いよー
地響きを救助に来しと思えども余震に騙され朝となりにし
夜は明けてまた日が暮れる静寂に動けぬこの身野ざらしの刻
我思うゆえに我あり身体無し意識遠のく遠のく夜明け
ここに居るぅ明けに望みを託せども助け何故来ぬ静寂久遠
わたつみが奪いし浜の豊穣も今倍返し牡蛎は豊産
遅々として陸は荒れ野と朽ち屋でも海の母性は既に豊満
豊穣の海はすばやく戻りたりみちのくの山めんこい森よ
あの夕べ津波千里を覆えども渚の今はただ打ち返す
還りける人来たれりと言いしかばほとほと死にき君にあらねば 悲妻子
帰りける人来たれりと言いしかばほとほと死にき君かと思ひて 狭野茅上娘子
若の浦津波満ち来て潟を呑む悪し辺を差して民泣き示す 悲最人
若の浦に潮満ち来れば潟をなみ葦辺を指して鶴鳴きわたる 山部赤人
高松もこの海を背に幹立てて波盛り耐え秋の日に消ゆ 否再樹
高松のこの峰も狭に傘立てて満ち盛りたる秋の香のよさ 作者不詳
人も無き空しき更地に草茫々仮屋にまさりて苦しかりけり 被砕生
人もなき空しき家は草枕旅にまさりて苦しかりけり 大伴家持
雪のうち津波来にけり鶯の凍れる涙いまだ融けざる
雪のうち春は来にけり鶯の凍れる涙今やとくらむ 藤原高子
わが宿に花見がてらに来る人はすべて散りなむ悲しかるべき
わが宿の花見がてらに来る人は散りなむのちぞ恋しかるべき凡河内躬恒
春ごとに花の盛りはありなめど相見る人の命なかれり
春ごとに花の盛りはありなめどあひ見む事は命なりけり よみ人しらず
人も無き空しき家で肘枕仮設にまさり苦しかりけり
人も無き空しき家は草枕旅にまさりて苦しかりけり 大伴旅人
夢路でも吾子を抱きたい顔みたい黄泉に行きたい神話のように
待ち受けを見るたび恨むこの身をば何故に残した冥府魔道よ
子の歳を数えロウソク吹き消すはせめて忘れぬ生きてた証
再びはあるまじき事震災に消えてまぼろし一期一会と
押し潰しまた引き連れて波帰る帰る術なき波間の影は
押し寄せる波に風花濡れ鼠桜まだ見ず先に散りゆく
求めても叫んでも去る父祖の地は引き波が裂く永久の距離へと
とどまるを知らぬ引き波声乗せて阿修羅のごとく沖へ消えゆく
花も無き酷いありさま故里に平時の暮らしほのかに兆す
前を見て道無き未知を無理せずに目指す復興もう踏み出した
山並みは雪帽子なり良き年に
来年は理想の町にるると言う烈火のごとく路傍で彼は
わが町は田舎なれども笑む人の乙女のごときんだべうんだべ
明けて今日癒えぬ心にうららかな笑顔の初日思い新たに
顧みて胸中めぐる苦しみも消さず残して心も年も
寂しさを知って留まり住む事で背中を押すは友達の輪
起ちてゆく塵と砕けた辛き日に天道様は共に歩めり
何も無き日本の未来塗り替える願い汗する残りの命
野に出るもお墓参りも来る日無く病の粉にまみれし里は
けっぱれと故里思うこの心遠路なれども手助けに行く
挨拶も寂しくなりぬ昨日今日夢は捨てずに目指して歩む
水面見つ仕方なきかと笑む口に悲観の鼓動戻せと叩く
迫りくる過ぎし日付にんーと絶句
如何にせん炉は形も無く破壊され日本国中翻弄される
兵隊が飛んで降り立つ散り散りの陸の孤島に温まる支援
瑠璃玻璃を男足蹴のわが町に彼ら参じるよその国衆
ただ寒き冷蔵庫なる空の下辛き中にもねんごろ一つ
成らぬ事乱暴無頼無理通す上から悪魔田舎は消えた