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トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**壇徒の歪曲

2014-12-11 | 大震災
  ある事を無き無い事をあるとする嘘も方便免罪諮問
  猿芝居素知らぬ振りであの始末喉元過ぎてこの始末
  言う猿は真実一炉すらもなし安心安全案心暗全
  炉は小槌邪淫のごとき御執心目先の欲で死の灰列島

*変わらぬもの

2014-11-11 | 大震災

         父祖の地も我で終いの氷雨かな

 

         下々に真実一炉すらも無き

 

         開拓の地に踏み入れば計器鳴る

 

         生業に津波なくとも核のゴミ

 

         海神の浪ひとかきの夢の跡


*夏の思い出

2014-10-11 | 大震災

           音消えて想う事あり盆の波

 

           浜施餓鬼児の持つ花火に浄土観る

 

           爺に付き踊るわらべの鼻に汗

 

           故郷は墓地となりけり墓参り

 

           盆帰り駆け抜けるだけ供えだけ


**一筋死間家

2014-09-11 | 大震災

 松黑し梢に見ゆる排気塔クレーン動けば作業を知りぬ

 作業員繭作りたるお蚕の群れにも見えし廃炉作業は

 黙々と名前表示で作業する国は見ぬふりピンハネ労働

 積算を抜かれて量る被ばく量抜かれ続ける賃金手当


*盂蘭盆会

2014-08-11 | 大震災

              静まらぬ髪引かれ過ぎ此岸ゆえ

              骨無きて弔う人の胸の浪

              沖蒼き胸ざざ波の浜の盆

              ご先祖は動けず被爆黄泉の郷

              全頭を見捨て餓死へのお線香


*彼岸は彼方

2014-07-11 | 大震災

             亡き人を泣く人も無き地蔵尊

             彼岸会やまう人絶えて三年なり

             わたつみに連れて行かれし浄土かな

             墓所在りて骨無き人へ手向け花

             一片と対話し添えるボタン餅


**惨々苦土

2014-06-11 | 大震災

 放射能塗布された地に三度目の春は来れど我ら春来ず

 放射能浴びつ目出度く卒業を我ら迎えどあの人如何に

 塵は塵灰は灰でも放射能人道廃し塵山の里

 いずこにか春兆すかな長き冬冬来るまま春遠きまま

 為すべきの話題にも無しまつりごと我ら仮設の卒業も無し


**投機は金なり

2014-05-11 | 大震災

 溶融炉一年先も読めぬのに十万年のゴミ管理だえ

 炉は破れ父祖の地追われ里は春人声無くてウリ坊群れる

 安全も復興除染も飾り物血税いずこ人財枯渇

 フクシマの復興よりも復古かな住血吸虫新年永田


**祝 全線開通

2014-04-11 | 大震災

 三陸も三界さえも取り結ぶ三鉄三年耐望始発

 鐘太鼓大漁旗振り迎えたる一番電車里に鮮やか

 人も去り町並み消えし過疎の地に三鉄開通希望の布石

 復興の絆運べり諸人も北に降りやす南に降りやす


温故知新

2014-03-12 | 大震災

          「母恋吹雪」

                          矢野 亮・作詩/林 伊佐緒・作曲、編曲

          酔ってくだまく 父さの声を

          逃げて飛び出しゃ 吹雪の夜道

          つらい気持ちは わかっちゃいるが

          俺らばかりに あゝ なぜあたる

          こんな時には 母さが恋し

          なんで俺らを 残して死んだ

          呼んでみたって ちぎれて消える

          星のかけらも あゝ 見えぬ空


**三回忌

2014-03-11 | 大震災

 わたつみも今は過ち悔やむとも時は戻らず人も戻らず

 頭らの胸に罪過は無かりけり求むは財貨あれは他人事

 下々は未だ生業四苦八苦今勘定の地位ある人は

 山桜待ちて眺めた故郷の溢れる春は早や追憶の域


温故知新

2014-03-10 | 大震災

        「おさげと花と地蔵さんと」

                      東條寿三郎・作詩/細川潤一・作曲、編曲

      指をまるめて のぞいたら

      黙ってみんな 泣いていた

      日暮れの空の その向こう

      さようなら

      呼べば遠くで さようなら

      おさげと 花と 地蔵さんと

                 あれから三年 もう三月

                 変わらず今も あのままで

                 そら見て立って いるのやら

                 さようなら

                 耳を済ませば さようなら

                 おさげと 花と 地蔵さんと


**白銀の郷

2014-02-11 | 大震災

 雪の原賑わい消えし里の跡雪消え去れば賑わう線量

 白銀の更地我が里現世の色即是空寂寂となり

 綿帽子かぶり静かに地蔵尊雪の浄土に白き浪見ゆ

 大雪や隠し切れない傷跡を白布で覆うはや三回忌

 山の雪恵みとなりて春還る我らも何時か我が故郷へ


**年は明けても

2014-01-11 | 大震災

 風花に霞む建屋の空遠く聞こえたるよな風に泣く声

 海はよう汚染引き受け潮騒は今日も明日も打ち返すのみ

 月明かり程の灯りも見えざりし破壊の里の先も見えざり

 汚染水漏れた漏れない言うまえに多重防護を備えぬ不思議


**古典に重ねて

2013-12-11 | 大震災

 月見ればちぢに物こそかなしけれわが身ひとつの秋にはあらねど  大江千里

 月やらぬ春や昔の春ならぬ我が身ひとつはもとの身にして      在原業平

 思いわびさても命はあるものを憂きにたへぬは涙なりけり       道因法師

 ながらへばまたこのごろやしのばれむ憂しと見し世ぞ今は恋しき   藤原清輔朝臣