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『パブロを殺せ』マークボウデン

2006年05月24日 | ノンフィクション


昨晩、NHKのBSニュースで、コロンビアで爆破テロのような事件を伝えていたはずなのですが、今日、ブログに本書を書こうと、そのニュースを検索しましたが、どこにもありません。どなたかうまい検索の仕方を教えて下さい。

コロンビアで検索して出てくるのは、松井の退院が 『コロンビア病院』、映画、ダヴィンチコードの配給会社が 『コロンビア・ピクチャーズ』 ばかり(笑)。やけになって、“楽天トラベルで行くコロンビア”という宣伝が出てきたので、航空券予約を検索してみると、【該当なし】。

そうなんです。コロンビアの治安状況は、とても、一般人が観光で行けるような状況ではありません。ついでにニュースでは、確か、世界の麻薬の8割を生産していると…。

その麻薬カルテルの中心にいた人物が、本書で扱う “パブロ・エスコバル”です。世界で10本の指に入る大富豪で、世界最悪の指名手配者でもありました。金と麻薬と暴力で、国全体を支配してしまったような人物です。先日、『食肉の帝王』の浅田満氏を、“想像を絶する大物” と紹介しましたが、パブロには形容する言葉が見つかりません。

本書は、“パブロ率いる麻薬組織”VS“コロンビア・アメリカ特殊部隊”の戦いを描きます。治安の悪さを示すエピソードはいくらでもあります。何年か前、日本テニス協会も、国別対抗のフェドカップを、不戦敗承知で、コロンビアでの試合を棄権したほどです。

1986年のFIFAワールドカップはコロンビアで開催予定でしたが、経済の悪化を理由にコロンビアが開催を返上。というのは表向きの理由で、実はコロンビアのサッカー界で殺人などの凶悪事件が発生したため、FIFAが開催の中止を決定しました。

実際94年W杯アメリカ戦で自殺点をしたDFエスコバルが射殺されたのが有名な事件で、2001年にも元代表のDFがまた射殺される事件が起こっています。コロンビアというのはいまだに、いつ血の雨が降っても不思議ではないんです。

実は現在も大統領選の真っ最中ですが、選挙になると、麻薬組織がからみ、あちらこちらでテロや誘拐が頻発します。2002年に現政権ができ、犯罪は減っているといいますが、2003年、日本人が、誘拐されたあとに、遺体で見つかるという悲惨な事件があったことをご記憶でしょうか。

パブロは、自分でもプロサッカーチームや新聞社などを持つまで至る影の実力者です。その生まれから、どのように勢力を伸ばしたか。またアメリカが、自国への麻薬流入防止や、共産党ゲリラ撲滅のために、特殊部隊を投入してまで、パブロを捕まえにかかります。そこで繰り広げた血みどろの戦いを詳しく書いた迫力あるノンフィクションです。

外国の特殊部隊にまで頼らざるを得ない、という事実が、コロンビアの危機的状況を説明しているというものです。パブロは、表向きは犯罪者ですが、一筋縄ではいきません。逮捕されたとしても、国際社会に向け、“逮捕” という形をとるだけで、警察、軍人、政治家を買収したり、おどしたりして (家族の誘拐、爆破テロなど) 何と、自分専用の建物で豪華な“ムショ暮らし” をしていて、むしろそれまでより安全に、麻薬の売買をしていたというから信じられません。

とうとうクライマックスで逃げ出したパブロを撃ち殺した後、なんと、まるで大カジキを釣り上げたかのように、パブロの遺体を前にして、幹部が記念撮影した写真が載っています。そして、現在もそうですが、残念ながら、第2・第3のパブロが、その遺した利権をねらい、戦いを繰り広げているのです。


http://tokkun.net/jump.htm

パブロを殺せ―史上最悪の麻薬王VSコロンビア、アメリカ特殊部隊

早川書房

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