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『9・11-アメリカに報復する資格はない』ノーム・チョムスキー

2006年09月10日 | 外国関連


2001年9月11日から5年が経つのですね。今では、あのアメリカでさえ、イラク戦争の大儀が疑われ、ブッシュ大統領の支持率は急落していますし、イギリスのブレアー首相の退陣まで発表されました。

日本は、結局、自衛隊の海外派兵までして、アフガン空爆、イラク攻撃を支持したわけです。自衛隊は立派に任務を遂行したようですが、肝心のイラクの状況は相変わらず、自爆テロなどが頻発し、なかなか安定した政権ができず、イラク戦争はすでにベトナム化とさえ言われます。

しかしです。9・11当日の、旅客機がビルに突っ込み、やがてビルが崩壊する、あの衝撃的な映像を私もはっきり覚えていますが、その後のアメリカでは星条旗が大量に掲げられ、マスコミは一致して愛国心を高揚し、国が対テロ戦争一色に染まり、アフガニスタン空爆はあっという間に決まりました。

当然、ブッシュ政権批判や、反戦運動など報じられる余地は少なかったはずですが、その中で、テロ直後から、孤独な戦いを繰り広げていたのがチョムスキーです。

本書はそのために緊急出版されました。 アメリカは正式文書にテロの定義を

政治的、宗教的、あるいはイデオロギー的な目的を達成するため、暴力あるいは暴力の威嚇を、計算して使用すること。これは、脅迫、強制、恐怖をしみこませることによって行われる」 としています。

チョムスキーもそのように理解し全く妥当な定義だとしています。ところが、もしその定義を当てはめると世界最大のテロ国家はアメリカになると主張しています。実に見事なロジックです。

第二次大戦後アメリカが戦争または爆撃を行った国を列挙すると、

中国、朝鮮、ガテマラ、インドネシア、キューバ、コンゴ、ペルー、ラオス、ベトナム、カンボジア、グレナダ、リビア、エルサルバドル、ニカラグア、パナマ、イラク、ボスニア、スーダン、ユーゴスラビア、

そしてアフガニスタン、(今またイラクとなります)もこれに加えるのかという訳です。 さらにチョムスキーはもちろん精緻な議論で「テロ国家アメリカ」という指摘をするのですが、このように国名を挙げるだけで、アメリカの本質をわかりやすく指摘したわけです。

今となっては、あの情報洪水の中で、筆者の勇気、先見の明、知性のすばらしさを示した、価値ある一冊になりました。



P.S.緊急出版したためか、残念ながら、翻訳がいまひとつで、読みやすいとは言えませんので、最高レベルの英語力を身に付けたい大学受験生などは、原書にチャレンジしてもらいたいですね。

http://tokkun.net/jump.htm 

9.11

文藝春秋

詳  細



『9・11-アメリカに報復する資格はない』ノーム・チョムスキー
文藝春秋:157P:1200円(文庫本も出ています。590円)

■■ 真相 ■■ まだまだ9.11に関する論争は続きそうですが、信頼できる情報を見極めるのがいかに難しいか痛感します。なるべく良質の書籍をこれからも紹介できればなと思います。よろしければ  クリックしていただけるとうれしいです。
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6 コメント

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で!でた~~~!!! (ひゃくおく◎萬太郎)
2006-09-10 16:24:57
 ちょ、、、ちょむすき~~~!!!

 

 あ、いきなり失礼致しました。ご無沙汰しておりました。萬太郎です。



 今回はVIVAさんに、この本を取り上げていただけた事がなんだか、とても嬉しぃ~です。



 あと、「生成文法の企て」著:ノーム・チョムスキー。 

 DVD「チョムスキー 9.11」監督:ジャン・ユンカーマン 

 「ブッシュへの宣戦布告」著:ジョージ・ソロス

 

 等も、とても面白かったです!もしも、まだでしたら、機会のあるときに是非ご一読を。。。て、VIVAさんのことですから、もうすでに読まれているんではないかと(滝汗)。。。



 で、突然すぎて、何の脈絡もないんですがコレ、すご~くE~ですよ!



 と、U~訳で「さよなら青い鳥」どぞ !



 http://www.geocities.co.jp/PowderRoom-Lavender/7709/blueb21c.html



 

 

 



 
9/11陰謀説 (ysbee)
2006-09-10 18:06:45
VIVAさん、ピラミッド発見おめでとうございます!(笑)

また愉快なコメント、ありがとうございました。



チョムスキーが訳されて出ているとは、驚きです。読む価値大いにありですよ。

月曜は9/11の5周年なので、先週からアメリカのテレビはこぞって特番をやっています。ほとんどは残された遺族の回顧談とか、当日の実録ビデオの再現ですが、その中で11・12日と二日間にわたって「9/11への道=The Path to 9/11」というドキュドラマをABC TVが放映します。

ところがこの中で、前クリントン大統領時代にビンラディンを捕まえなかったから9/11が起こった、というなすりつけの誇張が行なわれ、民主党系の当事者たちが猛烈に抗議。一時はキャンセルかと危ぶまれましたが、修正して放送するようです。(ABCはディズニー傘下)



私は、9/11陰謀説の方が興味があるので、ブログでは月曜に特集するつもりです。(予定は未定にして…)ある媒体でのアンケートでは、6万人の回答中何と57%がブッシュ政権の仕業と疑問視する結果が出てました。これが真実だったら神をも欺く大陰謀ですね。乞うご期待!
萬太郎さん (VIVA)
2006-09-10 21:44:05
どこかにお出かけでしたか、ご無沙汰でした。ご紹介の本、書名は知っておりました。読んでおりませんので、すぐにチェックしておきます。



貼っていただいたリンクの歌と、詩、すばらしいですね。どなたのどういう作品なんでしょうか?3回も聴いてしまいました。ありがとうございます!
ysbeeさん (VIVA)
2006-09-10 21:51:43
チョムスキーの訳は、結構日本で読まれているのではないでしょうか。アマゾンの売り上げランキングも決して、テールではないようですし。アメリカでの評価はどうなのでしょうかね。



衝撃的なテロの一番の当事国ですから、やはりテロの話題でいっぱいなようですね。ysbeeさんの月曜の記事楽しみです。



それにしても、あのテロがブッシュ政権の仕業だというのは、かなり前からネットには出ておりましたが、57%となると…。ブッシュ政権というか、アメリカという国自体が崩壊しそうですね。いや本当に。

貴重な情報ありがとうございます。
深読みしてる人が、多すぎなのでは。(;^^) (cse_ri2)
2006-09-11 15:30:30
VIVAさん、こんにちは。



イラク戦争の長期化とともに、ブッシュの支持率低落とブッシュ叩きが増加していますが、私は9.11からアフガン侵攻までは、基本的にアメリカの姿勢を支持しています。



9.11事件の黒幕がビンラディン率いるアルカイダである以上、彼らを匿うタリバンへの攻撃は必然だったからです。

(さすがにイラク戦争については、今となっては間違いだったと思いますが)



9.11事件がブッシュ政権の陰謀説については、最近は信じる人が増えているようですが、いくらなんでも合理性に欠ける話です。



あれはCIAとFBIの末端組織での情報交換ができていなかったから、事前にテロを防ぐことができなかったのですが、その程度のことは日本の縦割り官庁組織では日常茶飯事の話です。



日本的な事なかれ平和主義に染まった人には、アメリカのリベラル派の主張は、耳ざわりがいいでしょう。

しかし、日本と違って世界の安定に否が応でも責任をもたざるをえないアメリカは、時として軍事力の行使も必要だという現実を、日本人はもっと理解する必要があると考えています。

cse_ri2 (VIVA)
2006-09-11 18:05:29
こんにちは。なるほど、ご説、ごもっともです。でも何でこんなに、信じる人が多いんでしょうか。確かにブッシュの支持率が低い時に、テロがあって、支持率が上がったというのは、パパブッシュが湾岸戦争を仕掛けて、支持率を上げたのと、イメージがダブルからでしょうかね。



私の知人のアメリカ人もことあるごとにパパブッシュに言及します。

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