先週末は「オーベン・ネーベン会」と称し、3人で神戸・北野坂で食事をしました。
医師の上下関係をオーベン（上）、ウンテンあるいはネーベン（下）というドイツ語っぽい言葉が慣習上よく使われました。Obenartzt（上級医）Nebenartzt（下級医）というところから和製独語として使われたようです。またネーベンは他病院での「バイト」の意味で使われていたところもあるそうです。
私が医師になって5年目の春、所属していた教室へ新たに5名の新人が入局（教室に所属するとかそこの教授に終生忠誠を誓う（笑）とかの意味）してきました。そのうちの2名の仕事ぶりを私がフォローする事になりました。我々のところでは、新人を手とり足とり指導するのじゃなく、最初から仕事を普通にさせて、その様子をみんなで見守るという方針であったように思います。
半年ほどでいわゆる「独り立ち」といって離れていきます。その後はそれぞれに医局関連病院に出張、そして医局に戻ってからも別の道を進み、同門会などで会うことはあっても、3人だけで一緒に食事をする機会はありませんでした。でも昨年末に「久しぶりに3人で食事に行きましょうよ」とその2人から声をかけてくれていました。
（ふたりとも男前なんですが、一応モザイクで）
二人とは年に数回は顔を合わせていて、久しぶりでもないのですが、この3人だけとなると、当時の思い出（特に失敗談）が次々と思い出され、懐かしく、そして「しんどかった」けど共に同時期を過ごすことができた事を喜び、今ではそれぞれに望み事や悩みを持っていても、それも忘れとても嬉しい一晩でした。
私からすれば、今回後輩から食事に誘ってもらえたことは、大げさに言えば中学や高校の同窓会に招待された恩師の気持ち（どんなのかは知りませんけど）ってこんなのじゃないか？と思いましたよ。ネーベンの君たちが上級医になった今も、私はいつまでもオーベンなのです。
秋にまたやろうよということで散会。ありがとう、元気が出ました。
今回の食事場所は、とてもお洒落な中華でした。 China Bistro EVOLVE
とくに麻婆豆腐がこんなに美味しいものだとは。
