テトキチワールド

 松山在住のテトキチの食べたり、旅したりの記録。ときどき、シャム社長のおともをします。

エスパーニャ・ミロ

2009-10-09 10:58:22 | イタリア料理
 今治の知人たちと会食する機会がありました。どこにいくともきいておらず、いわれるままに連れて行ってもらったところが「エスパーニャ・ミロ」でした。スペイン料理のお店ということで、びっくり。松山でも、ようやく最近になって2軒できたスペイン料理店(うち1軒は非常にビミョ~)が、今治に昔からあったとは。



 「今治は小さなまちなのに、ちゃんとしたお店がけっこうありますよね。どうしてですか?」と聞くと、今治の方の答えは「ムジンがあるからじゃないの」というものでした。「ムジン」に対応する漢字がしばらく思いつかず、とまどいました。「無人」じゃないだろし…。???が頭の中で飛び交った後、「無尽」と気がつきました。定期的に奥様連中が会食する風習が今治にはあって、それでちょっと高級なお店が続けていけるのではないかという説明でした。この説明が正しいのかどうか、検証はできないのですが。



 まったくのおまかせだったので、どのようなコースを頼んだのかは、わかりません。前菜は、サンマのマリネです。サンマは好きなので、おいしく食べました。



 真ん中は豆乳とイチジクの冷製スープ。左はヨリエビを使った料理で、右はハモです。



 カボチャの冷製ポタージュ。



 メインは肉料理と魚料理のどちらか1つを選ぶようになっていました。左が牛ステーキで、右がイベリコ豚のソテーです。



 魚料理のほうは食べていないので、何の料理だったかわかりません。



 ご飯かパンかということでしたが、あさりご飯の方にしました。



 デザートスプーンが2つ出されたので、イチジクのシャーベットと柑橘類のシャーベットとで使い分けるのかな、今治の人は潔癖症気味だなあ、などと思いました。



 そうしたら、もう1種類デザートがでてまいりました。シャーベットでスプーンを2つ使わないでよかったです。



 今治のような田舎なのに、盛り付けがきれいですね。和食の八寸のように少量ずつ幾種類も料理が盛り付けられるので、女性には人気があるのではないかと思いました。デザートが2種類なんていうのも、女性を意識しているのでしょうか。女性が集まって会食する風習があるから云々、というのもあながちまちがいではないような料理でした。今治の女性たちの優雅なくらしぶりが伝わってくるお店でした。で、このおしゃれ系に似合わない今治の男性軍は、今治風焼き鳥で焼酎でもかっくらっているのですかね。

「エスパーニャ・ミロ」  今治市拝志3-20

門田(日帰りカツオコース)

2009-10-06 09:03:59 | フランス料理
 もう一つの9月までの限定メニュー、「門田」の日帰りカツオコースを食べに行きました。前菜は、カツオのたたき、地鶏のマリネにゴーヤのソース、それからガラス鉢の中は雉の料理です。「瀬戸内風」ということで、地場の食材がふんだんにつかわれています。



 ヒオウギ貝のグラタンです。ヒオウギ貝というのも愛媛らしいですが、味はこってりとしたクリーム系です。



 桃の冷製スープです。これを食べると夏という感じですが、もう夏は終わっていますね。



 日帰りカツオをつかった魚料理の登場です。日帰りカツオというのは、漁に行って獲れたカツオをその日のうちに水揚げしたもののこととをいうそうです。通常は、いったん出漁したら何日か漁をして戻ってくるとのことでした。ミラネーゼという調理法で、卵を混ぜた衣(たぶん)をつけて、カツオをレアの状態にしあげています。レアにするあたりの技術はさすがたいしたものです。カツオも自慢するだけあって弾力にとんでプリプリしています。しかし、カツオがよければいいほど、さし…。う~ん、これをいうと、もろ田舎のオッサンになってしまうなあ。技術も素材もいいのですが、はたして食材にあった調理法といえるか…。



 牛ヒレステーキの赤ワインソースとポークのロースト マスタードソースです。これは文句なくおいしいですね。



 最後にデザートです。



 帰ってから、さっそくナイアガラみやげのアイスワインでしめてみました。ちらかっている家の中ですが、ちょっとゆったりとした感じになったかも。

四川飯店(麦酒晩餐)

2009-10-05 09:07:05 | 中華料理・エスニック料理
 話は前後しますが、トロントから帰ってきて、あわてて9月までの限定というコースを食べに行きました。今年は忙しくて前期メニューを食べ逃した「四川飯店」の麦酒晩餐に、シャム社長といくことに。お店に入ろうとすると、何をもたもたしているのか5分以上、支払いに時間をかけているおばさんがいました。麦酒晩餐は先払いなので、お店にはいったところで待つことに。すると、30歳前後のサラリーマン3匹がやってきて、店内になだれこんでいきました。



 そして、ようやくおばさんが駐車券やらなんやらの手続きを終えて動くと、3匹組が我々をぬかしてすかさず会計をはじめました。東京の百貨店だったら、「こちらのお客様が先におまちですから」といって、都会の約束事を知らないイナカモノを制するのですが、伊予鉄高島屋の店員はそのようなことをいいません。3匹組も、我々と目があっても何の反応もしません。唖然としつつ、腹が立ってきました。愛媛のルールは、早いもの勝ちかい! 



 腹立てながら、つい食べてしまったの、エビチリソースはアップでごまかします。



 麻婆豆腐は、品書きに「大辛」までしかありませんが、頼むと「激辛」にできます。ということで「激辛」。店長がサービスでごはんをつけてくれました。たしかに、激辛マーボーだけを食べるのはきついかもしれません。舌がしびれて、頭の先から汗が吹き出ます。サービスしてもらっていうのもなんですが、店員教育のほうもキチッとお願いしますよ、店長さん。



 牛肉の細切り炒め。ここで、辛くないものに。



 ビールから紹興酒に切りかえて、これをがぶ飲みモードに。合コンに打ち興じるサラリーマン3匹組の大声が時折聞こえてきます。席が離れていてよかったです。



 怒りのうち、料理を選択したので、なんかヘンな順番で揚げ餃子。ちょっと揚げすぎ?



 イカとチンゲン菜の炒め物。ここらへんになると、飲み放題の通例として、料理の味は定かではなくなります。



 レバーとにら、もやしの炒め物。シャム社長は、レバーが苦手なのですが、なぜかこれを頼みました。どうして自分のきらいなものをわざわざ注文するのでしょうか。愛媛県人のすることは不思議です。「愛媛県人の」とくくると失礼でしょうか。シャム社長のすることは、つくづく意味不明です。テトキチにレバーを食べろといいますが、レバーの量が多すぎて、結局残す破目に。



 汁なしタンタン麺温玉子のせ。これも、あまりよくありませんでした。シャム社長は卵が好物なので、温玉子をさしあげましたが、麺が玉子に絡まないともうしておりました。かなり残してしまいました。



 最後に五目チャーハン。これは大衆食堂のべたっとしたチャーハンとちがって、さすがにパラッとしあがっていて、おいしかったです。



 アイスクリームとかは邪道な気がするので、デザートは杏仁豆腐に。これで全10品、1人3500円で飲み放題つきですから、おトク感はあります。愛媛県人のシャム社長は、「腹が太った」を連発していました。



 今回は出鼻をくじかれた影響で、料理の選択がちょっと失敗気味だったかも。それにしても、都市の約束事が浸透していない田舎はいやですね。ちょっと体がぶつかっただけで「ソーリー」といいあう欧米社会から帰ってきたばかりなので、よけいそう思います。これがまた、お互い顔を知っている農村部だったら、割り込みしておいて平然としているという人間はすくなくなるのでしょう。ヘンに都市化した、要はイナカモノが都市生活を送っている松山のようなところが、一番たちがわるいのかもしれません。

「四川飯店」 いよてつ高島屋8階 TEL089-948-7028

東京カレー3連発

2009-10-04 10:37:52 | 国内旅行ー東京
 久々の東京出張でした。夏場、「華麗倶楽部」を筆頭に、松山の低水準のカレーを食べ歩いたので、口直しに東京のカレーを食べて帰ってきました。最初は、「デリー」。「デリー」といっても、甘いカレーを食べさせるという恐怖の噂がある松山駅前の「デリー」とは縁もゆかりも全くありません。春日通りにある老舗の名店です。



 いろんな種類があるなかで、本日はパキスタンのカレーだというコルマカレー(900円)にしてみました。サラサラのカレーが多い「デリー」では、とろみのある方のカレーです。褐色のカレーを口に運ぶと、さまざまな香辛料の味が広がります。ここ独特の調合ですね。具の鶏肉もよく煮えています。食べすすめると、次第に口の中がピリピリしてきます。後から辛さがやってくるタイプのカレーです。カレーは、辛くなくちゃあね。



 2店目は新宿の「中村屋」。こちらは老舗中の老舗。2階にカレー店があります。



 定番中の定番のインドカリー(1470円)です。多くのお客さんが、これを頼んでいました。広い店内は、お客さんでいっぱいでした。香辛料の辛さとともにバター系のコクが感じられます。これが調和がとれていておいしいですね。「華麗倶楽部」のものなんかとは別次元、別種類の食べものです。



 3軒目は、松山の民度の低さはいかんともしがたく撤退した新宿紀伊国屋の地下にあるカレースタンドの「モン・スナック」です。



 カツカレーをたのみました。カツは、カレースタンドらしく薄いのですが、カラっとあがっています。名物のスープのようにサラサラしたカレーはスパイシーで、よく煮込まれた肉が浮いています。スープ状だからといって、味が薄いわけではありません。奥に写っているジンジャーエールは、紀伊国屋ビル竣工45周年を記念してのサービス品です。



 ひさしぶりに、カレーを食べたという気がしました。行った日は時間があったので上野公園に行くと、チベット展を開催中の上野の森美術館の前に、チベットの独立を訴え、中国の侵略を非難する人々がいました。テトキチもパンフレットをもらってきました。



 おみやげにピエール・マルコリー二を買ってきてくれと頼まれ、たかだかチョコだろうと思って気軽に引き受けたら、びっくらこきんちょでした。これで3500円。1粒350円です。今回食べたカレー3皿分の値段を上回ります。何がどうなると、こんなに高いチョコができるのでしょうか。



 全然話はかわり、個人的なことですが、泊まったホテルの朝食会場で隣にバンクバー在住の中国系の人たちが座っていました。テトキチが山芋のとろろをご飯にかけて食べていると、その人たちはチラチラと視線を送ってきます。がまんできなくなったのか、「それは、ご飯にかけてたべるものなんですか?」と日本語で話しかけてきました。そういえばとろろって家ではありふれた料理ですが、外ではあまりないかも。このホテルがちょっと特殊で、麦トロを食べさせる特別な店か、居酒屋のマグロ山かけ、そしてうどん店、そば店といったところぐらいにしかないですかね。別に日本の名物料理というわけでもないので、ガイド本で解説されることもなく、外国人には謎のたべものになってしまうのでしょう。その中国系の人たちは、スープのように食べていましたが、スープとしてはおかしいと思ったのでしょう。「試してみます」といってご飯にかけて食べ、「おいしい」といっていました。