さて、僕は色々な音楽を聴きますが、
そんな中で、よく思うことがあります。
この世の中、ポピュラー音楽を仕事にしている人は、
ずっと売れないとそれを長く続けられません。
売れるために、様々な方法を考えます。
ここで出てくるのが、
本来のその歌手の方向性と、
その「売れるため」の方向性がずれていくことです。
悪い言葉で言うと「聴衆に媚びる」「おもねる」感じです。
僕は、それに非常に敏感です。
必然性のある変化は良しとしますが、
例え応援している歌手でも、そこに必然性がなければ、
僕の中では批判の対象になります。
表立って批判するということではなく、
僕の中での音楽を聴くときの一つの判断基準、ということです。
ポリシーはどこにあるか、と。
ポピュラー音楽の世界というのは、非常に生々しいと思います。
とにかくレコードが売れないといけない。
そのために行われることは、結構えげつなかったりもします。
僕がそういうことを感じる一つに、
「オリコン」を読んでいるからだと思います。
僕は、順位もの、数字もの、に注目する傾向があり、
毎週立ち読みをしているから、
何が売れて何が売れていないかが把握できています。
だから、売れていた人のセールスが落ちたりすると、
色々な方策を講じはじめるその様子がよく分かります。
昔の話なので、敢えて名前を挙げますが、
僕が小中学生のころ、TUBEがよくランクインしていました。
その頃、TUBEは、外国(南国)の夏をイメージした作品が
多かった気がします。イメージですよ、あくまで。
タイトルも英語が多かったし。
しかし、セールスが若干落ちてきた時に、
「あー夏休み」という曲がヒットしました。
日本の夏をイメージした作品。
この後、日本の夏をイメージした作品が続きました。
このとき、僕は曲を聴いて、「それはないだろう」と思いました。
どういう必然性でそうなるのか、と。
「売りに来ている」気がするのが嫌だったのでしょう。
その時覚えた感情を今でも記憶しています。
先日ここで書いたソエルの曲についても、
ファンだけど、納得できなかったりすることがあるわけです。
最近思ったのは某バンドの曲。
有名な曲を今風のノリでカバーし注目されたバンドですが、
「DAYS」という曲が出た時に「えっ?」と思い、
今車のCMで使われている曲も「えっ???」と。
早い話が、聴いても誰の曲か分からないわけです。
どこにバンドの個性があるのか、どういう必然性の変化なのかが
分からないというか。
曲名1曲だけ出しましたが、分かりますかね?
ファンの人がいたら申し訳ないですが。。。
一貫しないことに苛立ちを感じるようです。
変化することを否定しているわけではないですよ。
ポリシーが感じられるかどうか、によると思います。
資本主義の世の中では、売れないとダメですから、
ミュージシャンが折り合いつけながら個性を出していくのは
非常に難しい作業であることは確かです。
それでレコード会社や事務所と揉め事が起こるんですよね。
止むを得ないことだとは分かっています。でもやっぱり納得いかないなと思うわけです。
同じことはテレビでも言えますね。
番組改編というのは、本当に醜悪だと思うことがあります。
数字取るためなら何でもするというのは、
テレビを見ていての偽らざる感想ですね。
どこかがしたことの「真似」「横並び」が非常に多いです。
やっぱり、人が注目しないことに注目して
個性を出していくことが大事と言うか、
そういうことに僕が惹かれるのかなと思います。
色々書きましたが、人それぞれ事情もあるのですよね、多分。
でも僕がよく思うことを書いてみました。