2009年総括

トピックス
・農事組合長を拝命。
　農事組合の一般社団法人に法人化作業をした。
・黒大豆用脱穀機「まめっこ」を購入したが、使い勝手が悪く、豆も割れる。
・ 10月8日台風18号により、ハウスのビニールが剥がされる。2回目播種のはくさいが3分の2飛ばされる。
・ ハウス内の土壌の栄養バランスがくずれている。たまねぎ、キャベツ、ブロッコリーを播種したが、芽が出たものの、育ちが悪かった。

経過及び結果
・ アスパラガスは、茎枯病により、前年根に養分が蓄えられず、早くから頭が開いてしまった。収穫ゼロであった。
　　4畝だけ残し、後は耕起する。
・ トマトは、後半オオタバコガの被害が大きかった。防除の強化が必要。
　　鳥対策は、実の房がすっぽり入るくらいのクリネットをかぶせて被害は無かった。
・ 小玉スイカおよび金俵マクワウリは、根元にシルバーマルチをかけたために、ウリバエ、タネバエの被害は防げた。
第2花のときに雨が続き、結花が少なく、収量が半減した。
・ ナスは、半身萎凋症は見られなかった。高畝にしたのが良かったか。肥料管理が十分ではなかった。
・ スイトコーンは、収穫適期を逃し、売れ行き不調。
授粉の関係で、品種は1種類がいい。
・ エダマメは、シロイチモジマダラメイガにやられるのでやめ。
・ サツマイモはおいしい。特に細い芋にもスジがない。干芋も絶品。
苗は、２０本２５００円であった。４月１１日に２０本挿した。
なるべく早く成長させることが重要で、トンネルと寒冷遮を覆った。
伸びたつるをさらに挿していった。最終６月２９日に挿したが、収穫した芋の大きさから、この頃までに挿すのが限度のように思います。
・ 黒大豆は、順調であったが、10月8日の台風18号により、倒され、十分な登熟ができなかった。
・ サトイモは、ハウスの中で芽だしを試みたが、籾で覆ったため、乾燥し過ぎて、芽が伸びず、伏せるのに遅れてしまい、茎葉が小さかった。
・ たまねぎは育苗をハウスの中で行ったために、発芽、生育に失敗し、大きな苗が得られず、小玉の収穫となった。
春先、消毒をした。つるし玉は腐りも少なかった。
・ ネギは、この地方の在来種でスーパーの店頭にもなく好調。移植の時期を確立する必要あり。
・ キャベツは、ハウスの育苗が失敗した。トレーに蒔くべき。
・ はくさいは、野崎１２３がまずまず。第1回目の播種は、もう少し遅くても良いか。
・ でじまは、春に種芋を買い、増やして秋に植えつけたが、ソウカ病にやられた。土壌が悪かったか、種芋がわるかったか。
・ ニンニクは採る時期が遅れ、輪片がばらけてしまった。

２００９年産米の収支

　作付けした水田は、9.93a, 9.28a, 7.71a, 4.85a, 4.79a, 5.73a　の６区画からなる総作付面積４２．３a 。
　生産された精玄米重量、１９８３ｋｇ。１０a当たり７．８俵。
　１俵の生産費は、労賃を含まず　１２３００円。
　ちなみに純益が△２８４３２円であるので、推定労働時間の２３６時間で割ると、時給が△１２０円となり、金を払って働かせてもらったということ。
　すなわち、社会の資源の無駄遣いをしてしまった。


２００９年米収支内訳収入 　　　　　　　　　　 　　　　　　　単位：円

収入
　　　　　　　　　 　　総数　　　　10a当　　 　　60kg当
米売上 　　　　　　378,102 　　　89,385　　 11,444 　自家仕向けを含む

支出
種苗素畜費　　　　 45,812 　　10,830 　　　1,386 　 稲苗代
肥料費 　　　　　 　 28,818 　　　 6,812　 　 　872 　　化成肥料
農薬費 　　　　　　 36,410 　　　 8,607 　　 1,102 　　農薬、除草剤
燃料費 　　　　　　　30,044 　　　7,102 　　　 909 　　トラクター、田植機、軽トラック、草刈機
作業衣服費　　　　 1,508　 　　　 356 　　　　 45
修繕費 　　　　　　　19,971 　　　 4,721 　　　 640 　　軽トラック
水利費 　　　　　　　15,566 　　　 3,679　　　　 471
保険料 　　　　　　　 4,182 　　　　 988 　　　　 126 　共済掛け金
賃料料金　　　　　154,019 　　 36,411 　　　 4,662 　 刈り取り委託料、籾乾燥調整費 　
租税公課 　　　　　 46,303 　　 10,946 　　　 1,401 　軽トラック
他生産費 　　　　　　　 698 　　　　 165　　　　　 21
販売経費 　　　　　 20,834 　　　 4,925 　　　　 630 　米袋代
事務費 　　　　　　　　 869 　　　　　 205 　　　　 26 　事務用品
支払地代 　　　　　　 1,500 　　　　 355 　　　　　45 　借地お礼菓子代
支出計　 　　　　　 406,534 　　 96,107 　　 12,300

純益
純利益 　　　　　 △28,432 　　 △6,721 　　 △856

０９年経営概況

減収、減益
米は、肥料不足による単収減。
アスパラは茎柄病により、根に養分を蓄積できず、早くから頭が開いてしまった。
たまねぎは育苗に失敗し、最後まで小玉で収量減。
スイトコーンは収穫時期を逃し、販売不振。
マクワウリは、交配期に雨が続き、結果不足で収量減。
サツマイモは旱魃で異常形態。
はくさい、黒大豆は、台風１８号で収量減。
トマト、ナス、キュウリはまずまず。
散々な年で、初めての減収減益でした。

過去７年の経営収支　　　　　　　　　単位：千円
2002年　米売上421 米経費230 米純益191 野菜売上 58 野菜経費100 野菜純益△42
2003年　米売上415 米経費230 米純益185 野菜売上 40 野菜経費120 野菜純益△80
2004年　米売上383 米経費245 米純益138 野菜売上190 野菜経費180 野菜純益 10　
2005年　米売上370 米経費240 米純益130 野菜売上178 野菜経費160 野菜純益　18　
2006年　米売上338 米経費251 米純益 87 野菜売上250 野菜経費180 野菜純益 70
2007年　米売上539 米経費306 米純益233 野菜売上466 野菜経費402 野菜純益 64
2008年　米売上446 米経費447 米純益△１ 野菜売上649 野菜経費262 野菜純益 386
2009年　米売上378 米経費407 米純益△29 野菜売上426 野菜経費259野菜純益 167　

注：米経費、野菜経費には農機具の償却、固定資産税、本人の労働報酬は含まない。
　　２００７年からは米売上及び野菜売上に自家仕向け分を算入。
　　２００２年はJA百円市に出荷
　　２００３年からは自宅庭先で無人直売　

１０年煎り黒大豆

　旬鮮では、年末、煮豆用の黒大豆が人気です。
　９ｍｍのふるいで残ったものを煮豆用とし、それ以下の小さいものやシワのよった豆は、まめ汁用や、煎り豆用としています。
　煎り豆は近くのＫ商店で煎ってもらっています。
　今年は、収穫間際の台風１８号により、枝がさかれ、小粒、シワより、不稔と最悪のできであった。
　おかげで、煎りまめ用の黒大豆がどっさりできてしまいました。
　でも、心配御無用。いつもイチゴをいただいてる農家に配るのです。
　当地方ではハウスでのイチゴ栽培が盛んです。
　イチゴの収穫は、熟れすぎて種が大きくなってしまったものは売り物にならなく、うちでは、ありがたいことに３軒の農家が、交互に時々採り遅れてくださるのです。
　この熟れすぎたイチゴが美味いの何の、形容のしようがありません。
　そのお礼に、毎年、年末に黒大豆、節分に煎り豆をおすそ分けするのです。
　直売所でも販売はしているのですが、煎り豆の良さを知っているお客さんは数人しかおりません。レシピは店頭においていますが、あえて宣伝はしていません。気がついてファンになってくれるお客さんをじっと待っているのです。これって変態。

10年大寒

　1月20日は大寒です。
　２月４日の立春までが１年中で寒さが最も厳しくなる頃です。
　最近、寒咲きの菜の花が多く見られ、この大寒中でも満開です。
　「菜の花は春」とのイメージがなくなりつつあります。
　少しでも早く春を感じたいとの発想から、品種が開発されたかもしれませんが、これでは本末転倒です。
　１年中で最も寒いこの時期は、トラクターで耕起したり、畑の隅の吹き溜まりを取り除いたり、夏の害虫が越冬している住処をやっつけるチャンスです。